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とても良い

草摩楝との対立、紫呉との確執、潑春の離反やら何やらで不安定の度合いが目に見えて増していく慊人
不安定だからこそ安定した、変わらないものを求めてしまうが人や感情は慊人を置き去りにして変化し続ける今回のテーマには哀しさを感じてしまう

美音との仲を深める綾女、真知に呪いの事を伝えたいと考え始める由希、夾に挨拶できた杞紗…
以前なら考えられなかったような変化が見られる十二支。それは時の流れに依る部分もあるし、単純に彼・彼女らが変化しようと努力し続けてきた結果でも有る

特に紅葉の変化は顕著だね。というか顕著過ぎるね!いきなり大きくなってない……?
それは兎も角、王子様のように変化した紅葉はただの子供では居られない。透と手を繋げば恋人のように見えるが、一方で透から恋愛対象に見られる事はないと判っている
聡い子供はより聡い青年になった

そんな紅葉の呪いが唐突に解けたのは少年期の終わりを暗示しているかのよう
慊人の慟哭は理不尽を嘆くものであると同時に、紅葉を縛ろうとする偽の母性による最後の抵抗
だから紅葉が慊人に対して自分の未来を語るのと同時に実母との会話が差し込まれたのは、母性に因縁有る紅葉に巣立ちの時が来たという意味だったのかもしれないね

紅葉は母に見送られる形で自分の人生を歩き始めた。何が待っているか判らない、けれど何も無いなんて悲観する必要のない未来に向かって
そんな変化を選んだ紅葉と真逆の者達。十二支との絆に縋り閉じ籠もる慊人、透の想いの意味を判りたくないと俯く夾
彼らに変化の日が訪れるのはいつになるのだろうね



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