シャディクやミオリネが目覚めさせた2種の人間が対立する舞台は大枠としてそれぞれにスペーシアン・アーシアンという役柄を与えている。けど、役柄はきっと役者自身が変えられる
自分に付与された役柄から脱しようとするエラン5号とノレアの生き様が美しかっただけに……
グエルに怒りをぶつけるシャディクは自己中心的。けど、その根源にはアーシアンとしての怒りが有るから、アーシアン上層に居るグエルへの怒りは正当化される
グエルは地球に降りてアーシアンに寄り添った。だからシャディクの怒りを受け返せたのだろうな。でも怒るアーシアンはシャディクだけじゃない
テロを越える戦争じみた光景。戦うべきは軍人のドミニコスのみの筈。でも力があるなら学生でも戦場に出る事になる。その瞬間に学生は兵士という役も得てしまうわけだ
それは悲しい事だけど、それによって本来は対立するチュチュとフェルシーが共闘できるし、ニカが帰ってくる余地も生まれる
怒りから死に急ぐノレアはエラン5号とも対立する。そこにはアーシアン・スペーシアンという役が有るから当然
でも5号は別の役を見出すわけだ。道具として使い潰される側の悲哀、5号の願いはノレアの願いと重なる。だから二人は対立を越えられる筈だったのに……
学園で生じた戦場は見たくないものをまざまざと学生達に見せつけるものになったね…
対立が争いを呼ぶ事実であり、対立を越えられず死ぬ無惨さであり
戦場に身を投じず、助かる命を求め手を酷使したスレッタは果たして戦場の希望になれるのだろうか……