ルディとナナホシは日本からやってきた同士だけど辿った道は驚くほど異なる
けれど、そうした違いをそのまま対比とするのでなく、最終的に同じ祝宴の場に同席させる過程で2人に似た要素を形作らせ、それを以ってナナホシの印象を変える手法に目を見張る回となったかな
今のルディには多くの繋がりがある
魔法大学で手にした繋がりだけでなく、パウロからの信頼も有り彼を頼ってやって来る妹達が居てシルフィという妻と暮らしている
それはやり直し人生でルディが手にしたとても沢山の繋がり
対してナナホシが持つ繋がりは何もない。だから研究室に籠もって帰還の為の魔術を研究し続ける
失敗と判れば容易く心が壊れてしまう程にナナホシに安らぎは無い。それは彼女がこの世界に居場所を見つけられていないから
元の世界では居場所が無く、今の世界で居場所を見つけたルディはナナホシと同じ境遇になる可能性があったからこそ、彼女の為に出来る事が見えてくる。自身がこの世界で手にした繋がりを活用できる
ザノバ達はナナホシやルディの事情なんて知らない。それでも困っていると知れば助力する。それは人と人の重層的な繋がりが有る為に起こす行動
独りでは思い付かなかったアイディアとて皆でやれば浮かんでくる。それは孤独に成るべきではないナナホシの力と成るね
成果は小さなもの。けれど幾つもの力を重ねて達成した過程は掛け替えないもの
このEPはルディがかつて手を差し伸べられなかった自分自身に手を差し伸べたかのよう印象すら受けるよ
そう思うと、これまで独りだったナナホシが祝宴の場で皆に囲まれ熱唱するエンディングは感慨深いものが有るね