秋山にフォーカスされた今回はドラマ撮影を通して彼の心情を間接的に描きつつ、姉との会話シーンへ集約される良い作りとなっていたね
親の言いなりに成りつつ見えない部分で親の思惑から脱し、花奈と違い好きなものは無いといいつつ花奈と同じように他者に自分を認めさせたいと思っている
幾つもの矛盾を抱える彼はどのような人間なのか、そして彼は何と戦っているのか?容易に本心を明かさない秋山を丁寧に描いた回だと思えたよ
秋山が書き上げたのは己と姉をモデルにした話とすれば印象深いのは、詩人になりたいと言う紬に対する台詞の違いだね
脚本段階では後押ししているようで熱量は曖昧な台詞、けれど真に迫る花奈の詩を聞いて心から生じた感想を発しつつ強く後押しする台詞に。「そう言ってあげたかった」との発言や姉を前にした際の発言からすると、当時は姉の挑戦を応援したい気持ちと姉だけが道を変える選択に納得できない気持ちの矛盾する感情が見えてくる
それを脚本に反映していたのは気持ちの整理が出来ていないからか。姉の通知に反応出来なかったのも同様
そのような脚本を書いたのは、矛盾する感情と戦っていたからなのかな…
傾向を変えられたのは花奈が朗読した事で詩の魅力に改めて気付けたのかな。その瞬間に彼の中で矛盾が氷塊し、純粋に姉を応援したい気持ちが前面に出て、矛盾する感情と戦うのではなく上手く折り合う方針へと舵を切れたのかもしれない
そもそも納得し難い何かがあったとしても、戦う選択ばかりが望ましいとも言えなくて
判り易いシーンは撮影を邪魔する吹奏楽の音か。瑞希は敵だと言っているが、だからと演奏を止めさせようとはしない。冬賀も休憩の合間を縫って撮影しようとする
敵は敵かもしれないが、戦うより折り合う方が良い
今回の秋山は徐々にその傾向が強まる様子が見えるね。主役を宛てられても、演技の挑発をされても戦うのではなく折り合う事でより良いドラマ撮影へと進められた
そうした変化が彼の中で纏まった成長となったからか、矛盾した感情を向けていた姉と再会でき、更には苦手だろう己の心情を吐露する行為へと繋がったのだろうね
主役を宛てられた際や姉を前にした際の仕草からすると、秋山は緊張した瞬間に手が強張ってしまうタイプなのかな?だとすると、以前放送部に入った理由を説明した際の仕草も同傾向のものだったのかもしれない
何はともあれ、秋山は姉や己の感情と和解できた。そのタイミングで現れるのは秋山が天才と褒めた姉が天才と認めた修羅を名に持つ少女
杏は敵だと息巻くけれど、果たして修羅と戦おうとする事は杏や花奈に何を齎すのだろうね?