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良い

汐莉から友達に成れないと告げられた事を悩む比名子。それは多くを望み始めた為に生じる悩みかな
元々の約束を考えれば二人は喰べて喰べられるだけのいずれ終わる関係。なのに比名子は友達を望み、汐莉は当然のように否定した。それは間接的に終わりを望まないかのよう
果たして比名子は終わる死を求めているのか、続く命を求めているのか。この問答はあやめという特殊な人物が登場した事で強調された気がするよ

助かったのが不思議なくらいの事故から1人だけ生き延びた比名子を知る美胡は彼女の生存を喜ぶ。けれど、当の比名子は家族の死を哀しみ続けるから己の死を望む
比名子がそうした心境であると知るから美胡も汐莉も彼女を全力で守ろうとする。しかし、比名子自身は生の望みがないから助かろうとしない
それがこれまでの構図だっただけに、あやめに襲われた際に逃げ出し身を守ろうとした比名子の行動は意外に見える

その自己矛盾は意識した瞬間、比名子を死へと向かわせるけど対する無意識が彼女を生へと引き戻すね。だからか、助けに来た汐莉の存在の意味も少し変わってくるのは印象的
あやめによって明かされる妖怪の好み。それは普段の汐莉の行動含め、尚更に比名子を死から遠ざけるもの。どうして汐莉は共に居れば比名子を死に近付けられると嘘を吐いていたのか。妖怪らしく嘘を用いていた彼女の本性やその矛盾を考える時が遂に来たようで

あと、ゲストキャラという立ち位置である為に深堀りは難しかったあやめだけど、エンディング映像の中で彼女の来歴について、ちらっとでも拾ってくれたのは嬉しいな
連れ子を死なせ、自分も死ぬくらいの怪我をしたのに妖怪として生き延びてしまった。そんな彼女が抱き続けた後悔が比名子から「お母さん」と呼び認められた事で多少でも癒やしへと繋がるのなら、彼女が生き延びてしまった事にせめてもの幸いが詰まっているように思えてしまいましたよ



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