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とても良い

最近の比名子は少しずつ明るい表情を見せていた。汐莉に対して友達と思うようになっていた。それら全ては汐莉に喰べて貰うとの約束が有ったからで。なら、それが土台からして嘘だった際に何が起こってしまうのか?
ここで考えてしまうのは、比名子がショックを受けているのはどちらなのかという点かな…。汐莉との約束が嘘である為に死の未来が失われた事か、友情を求めた相手に裏切られた事か
これは比名子自身が整理をつけなければ成らない部分だけど、同時に汐莉が自身の嘘によりショックを受けた比名子をどう捉えるかという点も課題となってくるね

比名子は交友関係が限られている為か、親しく過ごした相手を信用しすぎる面が見られるね
思えば、化け物の姿を見せた美胡を友達と呼んだ5・6話、今回の傷を見せようとした行為。比名子を避けて顔を見せない汐莉がそれでも近くにいると信じていた点等々
充分に親しいのだから相手が嘘を吐く筈がないという思い込みが垣間見える
それは水底に沈む暗さを持つ比名子という人物がそれでも持ち合わせる陽の気を感じさせる。他方でそんな比名子を裏切ってはならないというプレッシャーにも成り得るものだね

汐莉が明かす裏切りと嘘は比名子が信じていた諸々をぶち壊すもの
汐莉に喰べられる死の未来も家族が生存を祈った生の過去も存在しなかった。また、そんな嘘を言動面では悪気無さそうに語る様子も信頼を壊すもの。ひとでなしと蔑まされるのも仕方ない
…直後に美胡とのデート(?)が始まるのも別の意味でひとでなしだけども!
妖怪同士の両者が語るのは嘘偽り無い人や動物に対する物の見方。美胡は人との間に縁を見て、汐莉は肉塊としか見ない
だとすれば、現状でも人間をそのように感じる汐莉が比名子だけは特別扱いするのはどのような背景なのか?秘められた彼女の真実が気になる引きでしたよ



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