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とても良い

途中で汐莉が慨嘆しているけど、汐莉と比名子が行ったものは到底対話などとは呼べない代物だったね
汐莉は嘘によって信頼を失ってしまった。比名子は希望を失ったから汐莉を信じる理由がない
どちらも主張を譲れず平行線。けれど汐莉が自らの祈りを切り捨てた事で打開案とは呼べやしない折衷案へと至るなんてね
また、汐莉視点を多く含んでいた為に汐莉のひとでなし感が下がり、却って死に固執する比名子を酷いと感じられる構図
それは対話によってそれぞれの主張が奇妙な感じに入り混じったかのよう

汐莉は確かに嘘を吐いていた。けれ比名子に生きていて欲しいとの願いは一貫していた
対して一貫性を読み誤らせたのが比名子か。美胡のお陰で日常を穏やかに過ごせていた、汐莉のお陰でイベント等に参加するようになった。それは彼女が明るい未来へ向かっているかのようだった。けど、ああした日々を過ごしても比名子の希死念慮は薄れなかった
なら今更対話しても比名子の意思は変えられない。比名子が変わらないなら汐莉が変わるしか無い

でも、汐莉が変わるという事はごく自然的で当たり前な願いを捨てる事であり
汐莉が選んだ約束は驚きのものだったね。喰べると嘘を吐いた事により2人の関係は破綻した。だから今度こそ真実に基づいて喰べると約束する。そうして2人の未来は破滅に向かいつつも守られる
こう見ると、ひとでなしと蔑まれた汐莉の方が真摯、比名子の方がひとでなし以上の何かに見えてしまう。特に汐莉が表情に出す以上の悲哀を抱えていると成れば
これではまるでひとでなしが誰であるかが入れ替わったかのよう
約束は交わし直された。このような事態になって、ひとでなしの物語はどのような安息を得ようとというのだろうね?



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