ジョージーと小林はメイド談義で意気投合。この時トールは会話に入れていないからむくれてはいるんだけど、それに焦って暴走したりはしないんだよね。以前は小林と仲良くしている滝谷を見て攻撃しようとしたり、小林と異なる部分があることに焦っていたりしたんだけど、今回はジョージーに小林を取られるとか全く想像していない。つまりは今のトールはちゃんと小林との繋がりを知っているから、小林とジョージーがどれだけ意気投合しても自分の居場所が無くなるわけではないと判るんだね。
一方のカンナはまだまだ学校の友達やリコと仲良く出来ているか、繋がりがあるか自信がない。リコと積極的に遊ぼうとしたり押し倒したりはその現れかな?「したかった……」というのは以前トールとしてた鼻をくっつけ合う行為とかなのかね?それとももっと直接的な意味?
ルコアも自身を召喚した子供と仲良くなるためにあれやこれや。最初は危険な悪魔を召喚させないために訪れたはずが積極的に翔太と絡み、帰る流れになって慌てたりするのはやはりトールと小林の間柄を見て、自分も人間と仲良くなりたいと思ったからなんだろうか?
そして最大の驚きは滝谷とファフニールの関係性。ファフニールにとって人間は宝(大事な物)を奪いに来るハズレだった訳だけど、滝谷はファフニールと色んな物を共有している。まず住居がそうだしゲームだって一緒にプレイしている。食事だって共にしているし、何よりも片方がソファに座りもう片方が台所に立つというカットがそれぞれのパターンで登場したのは印象的。ファフニールにとって滝谷は大事なものを奪う相手ではなくて同人ゲームを一緒に作っていたように、大事なものを共有できるアタリなんだろうね
ドラゴンにとって人間は下等な生物だったはずが時間を共に過ごす相手に変わっていたことがよく判る回だった。合間合間にその変化を象徴するかのような雨の描写が挿入されていたのは芸術的な構成だった