一咲といさきの境遇や受け止め方が事前に捉えていたよりも遥かに重いものだった……
零は両者を別人格ながらよく似ていると評した。その理由は人の輪への溶け込み方な訳だけど、彼女にはそもそも人の輪に溶け込みたいという望みが底にあった為かな
同様に一咲といさきがニンゲンに成りたい理由も両者の望みが底にあると言えて。でも、底に在るから2人は互いの望みを正しく測れていなかったのだろうね
尾々守一咲と尾々守いさきに訪れた災難は周囲の人狼と境遇が逆であった点か。他と同じなら彼女らは自分の在り方に悩まずに済んだ。異なるから自分の在り方は間違っていると悟った
それらの認識は体験から得たものなんだけど、肝心の体感が微妙に異なるなんて想像できなかったのだろうね
それはディスコミュニケーションなんだけど、体験の共有によってコミュニケーションは不要と感じてしまっていた訳だ。それは共感すらしていない状態
零の接し方はそれを踏まえたものになったような
ニンゲンでしか無い彼は一咲といさきの境遇なんて共感できない。しかし、ディスコミュニケーションの痛みは知っているからその点は共感できると伝えられるし、伝える事で一咲に伝える大切さを教えられる
今までの自分達は体験していても、体感し伝え合っていなかったと反省した一咲といさきが始めたのは交換日記。コミュニケーション方法として非常に初歩的だけど、これまで言葉を交わした事のない彼女らにとって初めての歩み
日記の内容は体験していても一咲からの言葉を体感したいと敢えて読んだいさきの関係性に尊さを感じられたよ