歩はとことん良い子だな~。
紗名に突然閉じ込められた状況だったのに、紗名の力を借りれば羽鳥を助けられるかもしれないと思った途端に以前の騒動を謝ると言い出し、何故羽鳥を好きなのかと問われれば友達だからと返す。多くの人との交流を通して段々と大切なものが増えてきた紗名にとって友達だから助けたいという歩の真っ直ぐな想いはかなり刺さったよう
それでもここで紗名が歩を良い奴、羽鳥を悪い奴と認定した点からはまだまだ紗名には学ぶべき事が多いのかなという印象を抱かせた。歩を良い奴と認識できたのにその歩が真っ直ぐな気持ちで助けようとしている羽鳥は悪い奴のまま。だから当初の目的通りワンダーランドに羽鳥を連れ込み怖がらせようとしてしまう
ただ、歩が羽鳥について「本当は良い子なんだ」と言った事が忘れられなかったのか、紗名の行動もすっきりしない。羽鳥を悪い奴と認識していたはずが、「私は判ってて悪い子になったのよ」と言われれば動揺してしまうし、羽鳥の自分を卑下するような態度にもしゃもしゃしてしまう。
ラストには羽鳥と共に閉じ込められたような状況になってしまったけど、色々な部分が相反する互いから逃げられない状況下で二人はどのような会話を交わすことになるのかな?
紗名が居なくなった事で蔵六が探しに出たり、早苗が帰りを待ち続ける描写はこれまでの関係性や二人の性格を考えれば意外ではなかったけど、歩の両親が羽鳥を捜索する姿は少々予想外だった。
羽鳥は自身の家族を人形にしてしまったことで幸福を諦めたわけだけど、まだまだ羽鳥のことを真剣に心配してくれる人は歩以外にもちゃんと身近に居た事が示された描写は何処と無く印象的だった