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とても良い

曖昧になっていた現実と虚構の境界線が遂に無くなってしまった印象を受ける

それはこれまで行われてきた創造主と被造物の交わりに留まらず、実在する温泉に登場人物たちが入浴するシーンや前夜祭に中の人が登場するシーンがあったりと視聴者側に対しても現実と虚構を曖昧にするアプローチが行われているのは面白い。瑠偉の「僕の声の人も来るのかな」「アニメだとしたら世界一嬉しくないサービスシーン」なんて台詞も通常の作品であればメタ発言になるのだけど、本作では心情変化の一つとして描かれつつも瑠偉がアニメキャラクター的な存在から抜け出し、独立した一人の人間となったことが伝わってくる表現になっているのは印象的だった。
そういった意味では今回の話を実写特別編で挟む構成も視聴者へのアプローチの一環なのかもしれないと思える

そして作中では走行会を催し交流や覚悟の確認が行われるわけだけど。メテオラの感謝の言葉の後に松原が「運命共同体だろ、俺達は」と言い、更には創造主、被造物の分け隔てなく円陣を組み手を重ねるシーンが描かれた時には何とも感慨深い気持ちになってしまった。

ラストでは遂に鳥かごが起動。現実を舞台として戦いつつ観客には創作の世界と認識される空間。現実だから何処に転がるか誰にも判らないけど、その道行きの鍵を握る観客は本当の事情を知らないまま楽しむ光景は非常に不思議
そういえばこの状況を観客だけでなく颯太や瑠偉達も楽しんでいるのは少し驚いた。
世界の命運がかかった戦いではあるけれど、同時に滅多に見られない一大フェスでもあるチャンバーフェス。残り話数的にまだまだ波乱がありそうだし、視聴者であるこちらとしても最後までこの作品を楽しんでいきたいと思う



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