返信のないメールの送信は、送った先に母がいるように思えて事実を受け入れきれない報瀬の想いを現していた。 PCが受信する未読メールは、メールを読む母がもういない事実を嫌でも突きつけてくる。 止まっていた時間が動き出して現実を突きつけられたことで、戻らない母を待っていた日々が過去となり、母が宇宙よりも遠い場所に旅立った世界となってしまった。 そして静寂の中響く、母の死に向き合う報瀬の声に涙が止まらなかった。
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