作画の凄さのベクトルが、他のジブリ作品やこれまでのアニメの常識とはまるで違う。
全編が水墨画のように動く圧倒的な熱量。一体どれほどの歳月と制作費を投じればこれが完成するのか、想像するだけで気が遠くなる。
日本最古の物語を、日本最高峰のスタジオであるジブリが描き切ってくれたこと自体が、もはや奇跡だと思う。
原作の骨組みはそのままに、最高のアニメーターたちの手で吹き込まれた緻密な描写。残酷さと、相反する温かみが同居する稀有な一作。日本のアニメーションという文化に、心から感謝したくなる作品でした。
誰もが知っているストーリーですが、流石はジブリというのでしょうか、映像が綺麗でした。この落ち着いた色合いは中々他のアニメでは見れないかもしれません。
昔小さい頃に読んだり聞いたりした竹取物語では、何も感情移入はせず、ただ単に不思議な話として受け止めていました。こうしてアニメでかぐや姫の生い立ちを追いながら、かぐや姫の喜びや苦悩を見ていると「1人の人間だったんだなあ」という気にさせられました。ストーリー終盤で、金持ちでわがまま放題でありながら何も望んだことができない悲しそうなかぐや姫を見ているといたたまれない気持ちになりました。そして、月へと帰還することになったかぐや姫を見た私はなんだかよくわからないまま泣いてしまいました。
映像が素晴らしかった。音楽もそれを引き立てていた。