最後に星のさみだれが降った。10年後のエピローグはいいものだ。
自分が本作ひいては水上作品に魅了された最大の理由はこの最終回だったり
子供達に道を示すヒーローは戦いが終わった後にどうなるか?
最初にライバルとの対決、次は家路に就いて、呑み会の約束をして、普通に生活して…
等身大の生活が描かれ、そうした生活へ辿り着けたから獣の騎士団は偉業をなしたと言い切れるんだよね
ラスボスを倒して裏ボスを倒して。そして訪れた別れの時間に拳を交えることを選んだ夕日と三日月には笑ってしまう
けど、ヒーローがそうやって命懸けの戦いの後に呑気な喧嘩を遣るからこそ、人生への希望を持てていなかった茜が大人の楽しさを想像できたのだろうな
過去のアニマに未来を語る成人した夕日。それは自分達が居る時間軸に辿り着けないアニマを連れて行こうとしているかのよう
そう考えればさみだれが獣の従者やアニマの人形を作ったのも似た視点を取れるのかも
激戦を生き抜いた者達が歳を経て未来を歩んでいる。それは地球を守り抜いた以上の戦果と言えるのかもしれないね
正直、本アニメには言いたい事が本当に色々有るんだけど、本作を漫画で読んだ時の感動を思い出せたという意味ではこのアニメ化は良い機会となったかな
エピローグと。白道ちゃんと風巻くんが結婚した流れにはびっくりでした。
こういう狭い人間関係の中だけで完結するような作品は見せ方が難しいなぁって思った。
登場人物に没入できれば面白いのかもしれないけれど。
アニメ版に対する怒りと悲しみをどこへぶつけるべきか、この半年間ずっと考えてきた。そして、以下の理由で製作委員会「ある時代の指輪の騎士団」にぶつけることにした。
・3クール分の制作費を用意できなかった
・制作の委託先をNAZに決めた
シリーズ構成については、2クールで完結させるならこれしかない、という構成だったと思う。一番残念だったのは原作第36話の太陽のエピソードがカットされてしまったことだが、では代わりにどこをカットするのかと問われると答に困る。しかし、あと1クールは無理でもあと1話あれば、全25話ならカットせずに済んだのでは、と思ってしまう。なので、やはりその1話を用意できなかった無念を製作委員会にぶつけたい。
自分がネットで観測した範囲でも、アニメ版を最後まで見た人は「話は面白いのに」という感想がわりとあった。それだけに話以外の部分がこんな有様になってしまったことが悔しくてならない。放映期間中、アニメ版が作画崩壊を叩いて遊ぶような輩の玩具にされているところをたくさん見た。アニメ化されたことで「惑星のさみだれ」というタイトルのイメージは「アニメ化して欲しいマンガでよく挙げられる作品」から「作画がヒドイアニメ」になってしまった。製作委員会は自分達がどれだけ原作が築き上げた価値を毀損したのか思い知るべき。