面白かったのだが、3カ月間毎週30分続けて見れる中身ではなかったんじゃないかなぁというのが本音。途中から録画をため込んでしまった。
中身に関しては外伝としてほのぼのとした日常をしっかりと描いており、特にゲルドと子供のやり取りが心温まるストーリーで見ていてほっこりした。
2期の分割クールのつなぎではあるが、もし続編をアニメ化するなら今度は15分枠にするかネットでおまけのように配信する感じの方が見たいと思える。ながらで見れるとはいえ、より手軽に見れる尺だと嬉しい。
スポ根ものとしてはまだ山場を迎えてないところでアニメが終わったなという印象。大会まで描いてくれればまた評価も違ったように思うが、どうもスポ根ものを好んで見ている自分としては展開の弱さを感じてしまう。ライバル校とか、壁を超えるような描写がもっと欲しかった。宵越が以前やっていたサッカーの技術を応用して持ち前の運動神経と合わせて何とかしている感しか今のところない。
題材としてカバディを扱っているが、ルール説明も分かりやすかったのでそこは問題ない。1クールでスポ根やれってのが無理な話なので今後に期待。
どうして評価項目に演出という項目がないんだ、と嘆くことになるとは思わなかった。
演出とか普段あまり気にしてみていない人間だが、5,6話あたりの2週連続の衝撃の引き(特に5話のぶつ切り感)であったり、周りのものを使った印象的な描画(例えばバスに蓬と夢芽がのってる時の手すり)が素人目でも分かる演出として挙げられる。
各話ごとに怪獣との対決という大筋がありながら、12話で多くのキャラの過去を掘り下げ、各キャラを成長させているのが好印象。ちせは最初OP的にラスボスにでもなるのかと感じていたので、いい子過ぎて泣いた。
また、12話を通して夢芽という謎な行動をとる不思議ちゃんを魅力的に描き切ったのも良かった。姉である「かの」の死の真相追及という軸に細かい人となりや思考の分かる周囲とのやり取りを添えることで、蓬が告白に至る流れも納得できた。最初はヒロイン微妙だろと思っていたが、この作品はこれでいいのだと思えた。
しかし、SSSS.GRIDMANと比べるとキャラの魅力がどうしても1段階劣ってしまうように感じたので好みが分かれる部分だとは思う。