現実が嫉妬するほど美しく描かれた世界で、どこか黒い靄を抱える少女が60年の時を越えたかけがえのない青春を経て一回り成長する物語。
色鮮やかな世界はその丁寧な映像としても、青春に全力でぶつかる瞳美たちの姿としても美しく煌めき輝いていた。
酸いも甘いも全部が自分が進み行く道を照らしてくれる七色の光となってくれる
自分の気持ちを押し込めてなかったことにしないで一心不乱に生きることは時にその分辛く苦しいけれど、そうして切り開いた未来には魔法がかけられて輝きに満ちている
満を持しておもしろくなってきた
優鈴やみみみのような周りと同調し合わせる自分、水沢や日南のような作り上げたある意味偽物の自分、花火や友崎くんのような生き辛くても思いのままに生きる自分を見つめた時、絶対的な正解はないけれどどれが一番自分にとって正しいのか各キャラクターが向き合い選び取る物語だと再認識とより深いところで突き付けられた
ちょっとここ数話足踏みした感があったけれど核心にまた少し近づいた
死のタナトスと愛のエロス
命は命でしか代えられない、失ったものは別のものを失うことでしか救済し得ない
ワニの死肉を食べさせる場面は1話で感じたものと同レベルの衝撃があった
ストーリーは大人になること、生命や生きることの物語として咀嚼したが、具体的なところまではまだ落とし込めてない。けれど、らしさが存分にありつつも綺麗に終わったと思うしとても良かった。
一番良かったのは映像。
パリでの戦闘シーンで回転しながら映されるエヴァンゲリオンは圧巻だった。
ネルフエヴァンゲリオンの圧倒的な数やエキセントリックにカスタムされた姿には禍々しさすらあった。
初号機と13号機の戦闘で、エクスアームを思い出すようなクオリティになった時は冷や冷やしたけれど演出の一貫と分かったときは本当に安心した。
特撮の撮影スタジオのような場面になった時にも、カヲル君が人間だけが虚構云々言っていただけに劇中劇オチというネルフやゼーレの掌の上どころか庵野秀明の掌の上に自分はあったりするんじゃないかと過ぎったりもした。そこも含めてらしさに溢れていて、色んな感情が生まれた、良かった。とりあえずそのうちもう一回。
島田流とか継続高校も言及されてるのね
しかしアンツィオ、ポンコツ....
60年後に帰らなければいけない日が唐突に迫る
どうしようもない宿命とみんなとまだこの日々を過ごしたい気持ちの間で悩む瞳美
せめて寂しいお別れを楽しい思い出として彩れるように...