原作は相当面白いんだろうな…と考えてしまった。今作のような会話劇ミステリーは特に、本をそのままなぞるだけの脚本であれば、個人的には映像化する意義を感じにくい。特に奇妙な設定の多い今作では、尺に収めるための編集が大変であっただろう…。
また、せっかく良い世界観をもつ作品なのに、事件自体が意外と弱いことがもったいない。コナンやゲ謎のように一つ一つの事件にもっとインパクトがないと、まいた伏線自体を解決時には忘れてしまっているように感じる。
1期で語られる事件には正直不必要な要素が多く存在する。2期をやることを念頭にするのであれば仕方がないことだが、それが今作を分かりにくくしていることは間違いない。演出が凄く面白いだけに、TVアニメでミステリーをやることの難しさを実感した気がする。
今作は「犬になったら好きな人に拾われた。」のように修正あり・なしの2バージョンが用意されている微エロ作品。配信サービスが普及したからこその、作品の中身だけではない手法がそもそも面白い。しかも、想像以上にあからさまな修正。こんなの修正無かったらどうなるのか気になるわ。無修正版はdアニ独占というのもお金の匂いがして、個人的には最高に好きです。
作品の中身もしっかり面白かったです。ニチアサ系要素×エロ要素はきっと深夜帯視聴者層にマッチしていますよね…笑
制作会社を横浜アニメーションラボに替え、萌えキャラ感が増した2期。今期では、鉄道×まちおこしがテーマという根本はそのままに、音(ASMR)に注目し、様々な録音方法を学ぶことが出来る。
鉄道グッズ制作がメインであった1期と比較すると、鉄ヲタとアニヲタどちらとも親和性の高い内容だったために、とても観やすく、映像化する意義を感じた。しかし、鉄道要素はキャラデザと稀に出る鉄道らしいセリフだけに減ってしまったのは少しもったいない。
ラストはそれぞれが学んだことを総集結させるよくあるパターンで、ワンクールとしてのまとまりは良かったと思う。
「ヘタリア」や「ちいかわ」のように、どこか説明不要で既に共通の認識が備わっているような作品でないと、ショートは難しいのかな…。
キャラクター命の作品なのだから、どうせ対決結果なんて分かりきっている…ここまで勝敗がどうでも良い作品は今まで見たことがない。ただ、音というテーマに絞っている分、鉄ヲタともアニヲタとも親和性を感じる。そのためか、この話はかなり続きが気になった。