ジオンの兵士とホワイトベースから地球に帰郷する親子の温かい交流が描かれた回。ジオン公国はスペースノイドを人の革新と謳い上げて地球人を否定したわけだけど、戦争を経験してきた末端の兵士の中には、地球人の民間人を助けようという人情もある。この辺りが、おそらくそれまでの勧善懲悪的なロボアニメとは一線を画すのでは。
そして、ここでのシャアのガルマに対する内心の侮蔑が、ザビ家に対する積年の恨みに起因するということが、近年のORIGINE(青い瞳のキャスバル)を観ているとよく分かる。
今回、地上戦におけるガンダムの動きの機敏さが目立った。盾を投げてザクに突き刺したり、投げた盾を取りに走って次の攻防に素早く移るなど、アムロの操縦技術が上がっていることと、作画陣の熟れが見て取れる。
また、カイはモビルスーツでの戦闘自体に不慣れで慌てている描写があった。彼も遅ればせながら経験を積んでいくということなのだろう。
ブライトはずいぶん思い切ったこと考えるな。
ジオン側も人間。カイも初実戦。
ママのエゴにつきあわされる子供は可哀想だなと思うが、生きる場所も死ぬ場所も自分たちで選びたいというのは本能なんだろうか。
それはそれとして、盾を印象的に使った戦闘がおもしろかった。
0083やユニコーンの頃のジオン軍人は戦後になっても戦い続ける狂信的なテロリストみたいな連中が多いけど、一年戦争時は普通の感覚を持った真っ当な大人もいて良い感じ。
お坊っちゃんのガルマは教科書通りの作戦しか立てられず、しかも不自然な点があっても力押しでどうにかなると考えてる。シャアの心の中での意地の悪いツッコミが面白い。
いくらミノフスキー粒子の影響があっても、コロニー落としや空爆で街がどうなってるのか連邦は把握できてないのかな?上の人は分かっていながらガンダムによる奇襲作戦に避難民を利用したのかもと勘繰ってしまう。
お茶目なフラウが可愛い。
☆☆☆☆(4)
休戦中でもお互い次の戦いのために、陸上に軍事力を配置するんだなあ。あんな大きなコンテナがあったらすぐ気づきそうな気もするけどね。まあ流石に中は見れないわけだしね。
ジオンのパイロットにも一般人の親子を思いやる人はいるし、アムロもそのことに気づくけど、ガンダムが発見された攻撃しなくちゃいけない。戦闘があれば人を殺さなくちゃいけないし、多くの人にとって家族も故郷も失われてしまうんだね。
フラウ・ボゥとアムロがちょっといちゃついてて「おっ」ってなった。「こんな気持ち、あなたにはわからないでしょうね」が今となっては煽り。モビルスーツに乗って涙目になるカイ。ガルマは無能。
ジオン軍の兵士も親子には優しい。カイさんもモビルスーツに。ガルマも撤退。セント・アンジェの消失。
セントアンジェはあるよ、皆の心の中にね(???)
というか、気候変動のせいだとしたら地球連邦政府のせいだよなぁ
-> 戦乱によって荒野になったっぽいけど、1年でこんなになるか……?
前回ごねていた避難民を降ろすために一時休戦となっったわけですが、そこで本当に何もしてなかったら軍人ではないよな~とよく判る話。
でも今回の話で特に印象的だったのは避難民の母親とジオン兵の交流か。母親は最初ジオンの戦闘機が近づいてきた時「殺される!」と思って地面に転がるわけだけど、実際は補給物資が落とされただけだった。そして戦闘機が落とされ兵士が傷ついた際には母親は傷の手当をしていた。これを特別な描写として強調せず描いている辺りこの作品は特異なものとして感じてしまう
まあ、そんな優しさをもった母親に対して、さらっと目指していた故郷を失わせるということをやる辺りも変わっているが