趙はとことん秦によって兵と民の犠牲を強いられた国だなと。この戦国最末期だけじゃないんだよなぁ。
最後の合従連衡より以前にもあった。
桓齮は離眼と紀彗の関係性を調べて知った上で、敵を分断、黒羊丘を制したと。史実にはないオリ展開だけど、史記や戦国策の記述から察すると、桓齮は強いがそこまで頭が良いという印象はない。この作品での桓齮はめちゃくちゃキレ者だけど。
一方、李牧は軍略家として中華史上最強クラス、負け戦が一度もない。秦軍は最後まで一度も戦いで李牧に勝てなかった。ただ、趙は末期の王族と貴族の政情が悪く(文官に能臣が居なかった)、それが李牧にとって不運だった。仕える国を間違えたと言えるかもしれない。三国志然り、なぜか飛び抜けて優れた軍師は戦に勝ち続けても大望を果たせない。
春秋戦国時代は、対外戦争と国内の権力争い、富国強兵など、総合的に力を付けた秦が最終的に勝ち抜いたと言える。
桓齮軍から飛信隊に移る将も出て来たな。当然、桓齮の汚いやり方よりも、飛信隊の熱さに触れて惹かれる者も出て来る。
桓齮は慶舎を討ったことよりも、この部下を取られた一件で信に一目置いたかもしれない。