トルフィンは、なぜアシェラッドに勝てないのか。
今回、アシェラッドは初めて自分の過去を語った。
トルフィンの復讐は、
父の死を悼むためのものではない。
生きる理由を保つための“支柱”になってしまっている。
それを他人が壊してしまえば、
彼は空っぽになるだけで、前に進めない。
だからアシェラッドは、
わざと挑発し、
わざと逃げ、
わざと勝ち続ける。
そうやって何年も、
「それでもお前は剣を振るのか?」
という問いを突きつけ続けてきた。
今回、なぜ今になって過去を語ったのか。
ここが一番重要だと思う。
それは同情させるためでも、
理解してほしいからでもない。
トルフィンに“鏡”を見せるためだ。
自分もまた、
家族を奪われ、
憎しみに縛られ、
復讐のために生き、
その果てに今の自分になった。
その「到達点」を、言葉として示した。
――これが、復讐の先にある人間だ。
それでも、お前は俺になりたいか?
答えは、まだトルフィンには出せない。
だから勝てない。
剣の腕の問題じゃない。
人生の重さで、負けている。