原作はWeb版を既読で、アニメ放映に備えて先日読み返したところ。
引きの画でも崩れのない作画、しっかりと練られたプロップや美術のデザイン、イメージ通りのキャスティングと、丁寧に作られていることが感じられ、満足度の高い第1話だった。これなら安心して見続けられそう。
例えば王様の玉座、さりげなく柱で隠していたりするが、王様と同格に見える空席の玉座が隣にもう一つあるあたり、作り手が原作を読み込んで伏線を張っているなあとニヤリ。
自分にとって原作の魅力は、やはりナオフミのキャラだろうか。スタート時点でどん底に落とされて歪んでしまったことで、主人公としてユニークなキャラになっていると思う。原作のどこまでアニメ化されるかはわからないが、ナオフミが失くしてしまった味覚を取り戻せるといいな。
ぼくもかわいいちゅうさんじょしからおしっこをのめとせまられたいです。
いやあ、原作は単行本を揃えるくらい好きだけど、アニメ化されるとは思わなかったなあ。
原作が結構凝った構成なので仕方がない部分はあるのかもしれないが、頻繁に時系列を行ったり来たりするので、脈絡を追うのがつらく感じた。第1話は最初から最後まで竹田啓司視点なので混乱はなかったんだけど。ここはTVアニメ化に際しての工夫が足りてないんとちゃうかな。
そうそうそう、こうだった、こうだった。調べてみたら、原作の1作目が出てから今年で21年だって。うわあ。
自分が見ていない旧アニメ版はアニメオリジナルの内容だったようだが、今回は原作に忠実な内容、だと思う。かなり記憶が薄れているのでイマイチ自信ないけど。
特に原作初期に濃厚だった、思春期特有の「気分」みたいなものが、本作を見ていると蘇ってきて、「ああ、これはブギーポップだ」と感じられたのが嬉しい。非常に微妙なニュアンスである原作のあの「気分」を、よくアニメに持ってこれたなと感心する。キャラデザインは原作イラストとは離れているものの、自分の中のキャラのイメージとの齟齬は大きくない。声のイメージも概ね問題なし。
1クールで「VSイマジネーター」までを原作に忠実に映像化してくれることを期待。