本日の朝実況。ネタバレあり。
みのりんの自信のなさの大元は、結局は「マーメイド物語」での失敗に向き合えないことだった。
目の前で苦戦している友達を救う為にプリキュアになることも、「ローラの尾ひれに触れる」ことも、どちらも同じこと。それを決断する為には、少しの勇気が必要。それらの課題の克服を彼女は「リアル」と呼んだ。
現実に向き合い、困難をひとつずつ克服していくことが夢につながっていくとされる。その都度必要になるのが勇気であるという位置づけ。
ある意味、キュアパパイアは仮免プリキュアなのかもしれない。でも実際にはプリキュアに変身することもできるし、本作は「それでも構わない」というシリーズなのだろう。この物語でのみのりんのテーマは、勇気なき者が困難を克服し、最終的には創作活動に復帰すること。
夢をつかむ為に必要なのは、現実での困難をひとつずつ克服することの積み重ねである。…その様なシリーズ構成を俯瞰できる、1周したあとに改めて観ると感慨深い回だった。
みのりんの創作物である未完の小説「マーメイド物語」は、人魚姫を意識したもの。
本物の人魚であるローラは、人魚姫が泡になって消えたと聞いて憤慨した。曰く「人魚姫の気持ちが理解できない」と。ローラ自身ものちのち、人間のような足を得てプリキュアになるが。人間と人魚に自在に変身するローラの活躍は痛快で、人魚姫のような悲しい展開や結末はトロプリから意識的に排除されている。
人魚姫にある儚い悲劇として要素は、秋映画のゲストキャラである「雪のプリンセス」シャロンに引き渡されたのかもしれない。