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とても良い

好青年アンジェロはアルテに優しく丁寧。辛い境遇にあるアルテの味方であるように見えるが、それはアルテが「女性」だから優しくしているんだよね
彼も性別という価値観から来る偏見を持っている人物の一人

アンジェロの対応はそれ程間違っていない。苦労している相手を気遣える心を持っているのは褒められるべき点
でも、相手を気遣いすぎてしまうと途端に相手は手助けされるのが当然の存在になってしまう
アンジェロの接し方は優しいけれど、相手の在り方を型にはめてしまうもの

それに対しアルテは周囲や世の常識が当てはめようとする型を破ろうとしている。木材を売って貰うだけで嫌味を言われ、転べば「女の分際で」と陰口を叩かれる世でアルテは戦い続ける
全ては画家になるために

スカートを捲りドロワーズを露わにし荷車を引く姿
粘土袋を持ち上げようとがに股になって踏ん張る姿
どちらも女性として求められる姿ではない。でも、女性がやっちゃいけない姿というわけでもない
それは男性も女性もない懸命な姿。性別の壁を打ち破る事が出来る
だからアルテは素晴らしい小屋を一人で作り上げられるし、男二人で持ち上げる粘土袋も一人で運んで見せる
小屋を見てレオは「やれば出来るじゃないか」と褒めた。握力がなくなっても彫刻に向かうアルテを見て親方は「やるじゃねぇか!」と称える
どちらも性別を理由とせず、ただアルテの努力を認めている

そうして壁を打ち破るアルテの姿はアンジェロにも影響する
「女性」だから優しくしなければ手伝わなければという認識が変わり、相手が自分の力で努力することを邪魔しないようになる。そうすれば守られるだけの型から抜け出せるかもしれない
そういうスタンスに変わる

アルテが自分の夢の為に変えた型が他の人にも影響していく好循環
どんなに苦しい逆境も「ざっけんな!」と踏ん張る彼女のこれからの奮闘が気になるのでした



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