あまりに身勝手で逃げてばかりな半天狗。これまでも自分本位な鬼は幾らでも居たけど、彼程に苛つきを覚える鬼は居なかったような
だからこそ滅ぼさねばならぬ鬼を逃さず人殺しの責任を追求し刃を振るう炭治郎の強さを感じ入る構図になっているし、禰豆子の決断も納得できるものになる…
ボロボロな炭治郎を支えるのは共に闘う仲間達。彼らだって限界ギリギリだけど、炭治郎なら鬼を倒してくれると願いを繋いできた
それらが結実して半天狗の首を切り落とす様は感動的。鬼殺隊という在り方を象徴している
でもそれだけでどうに出来る存在ではないのが鬼なわけで…
炭治郎に迫られた究極の選択。妹を守って他人を死なせるか、他人を守って妹を死なせるか
ここでも絆の繋がりが彼を進ませるのか……
「鬼を倒せ」という願いの連鎖は炭治郎に責務を負わせるものでありながら、炭治郎は責務に負けなかった。だからその一刀は半天狗に届く
そう思うと半天狗と炭治郎の在り方は対極。嘘を付き責任逃れ、自分を責める者は殺し…
そんな者がいつまでも逃げ続けられる筈がない
逆に,責務に向き合い続けた炭治郎が報われないなんて事はきっとなくて
望外の奇跡!禰豆子の帰還にこちらまで泣いてしまいましたよ……
戦いが終わった後、いつまでも止まない「良かったね」「有難う」の連鎖は炭治郎達が手にした勝利がどれだけ掛け替えのないものであり、且つどれだけ多くの人に幸福を届けたものであったかを示しているね
裏では無惨の胎動が描かれたけど、こうして絆を繋げ報いを実現できる彼らなら次の勝利も手に出来ると思えるラストだったよ