これまでの花奈は一人で朗読してきた為か、そこに自己分析による理由付けは不要だったのかもしれない
けど、放送部に入り他者の理由を聞いていくと自分の理由を見出していく。まさしく他者紹介はお互いを知る場でありながら、同時に己を知る機会となったようで
でも、それが紹介の形を取る以上は第三者にも己は知られていく。杏との衝突は集団の中に入ったならば必然的に生じる摩擦、花奈がこれまでと異なる活動を始める象徴に思えたよ
初対面の相手を第三者に紹介する。言うは易く行うは難しな試練は自分を把握していないとまず相手に教える事も出来ない。前回、放送部に入りたいとすぐには言えなかった花奈には高いハードル
だからこそ、包み隠さず自分の好きを話してくれる冬賀の言葉は花奈から好きを引き出してくれるね。朗読への好きを強みと思えるようになった花奈の姿は良い
ただ、好きを外部へ向けて露わにすれば、それを好きと思うだなんて気に入らないと考える人間と衝突する事も有る。それが杏になるわけか
杏は恐らく好きよりも向き不向きを介して己を知った人物だね。だから呑気に好きへと進もうとする花奈や冬賀が気に入らない
Nコンに出場してしまえば実力に優劣は付けられてしまう。自分の”好き”を否定されない為には好きじゃないもので実力を伸ばさなければならない時もある
だとしたら、朗読を諦めた杏にとって”好き”だけで相手を引き込む実力を見せつけた花奈は残酷な存在なのかもしれない。おまけに花奈はそれに無自覚だし
早くも人間関係の摩擦が見え始めた集団活動を通して、花奈は朗読とどう向き合っていくのか楽しみだね