バッジテスト初級という話が前回出たから司がどれだけ滑れるのかと疑問だったのだけど、予想以上というか滑りの綺麗さだけなら本アニメで描かれた誰よりも上だったんじゃなかろうか
始まりが遅くまともな指導も受けられなかった彼は誰よりも不利だったかもしれない。だとしても、その状況でも出来る一歩一歩を積み重ね前へと進んできた道程は彼の凄みの源泉となっているように思えたよ
理凰は境遇に見合った才能を持たない事に絶望を覚えていたかもしれない
けれど理凰の模倣をしつつ、彼の先まで滑ってみせた司は才能とは別の指標に拠って向上した己の実力を披露した。その姿は才能に沈んでいた理凰にとって目指すべき形
というか、主要人物すら朧気な司の苗字を呼んだ上で彼に自分の進みたい目標を提示した彼の変心には思わず嬉しくなってしまったよ
ちゃらい不良っぽいのにバレエが巧いって何なの…と言いたくなる白根の在り方がいのり達の指標になるかは兎も角、教えそのものは大切なものばかり
スケート選手の彼女らにはバレエなんて異分野かもしれない、必要と思えないかもしれない。けれどバレエを通し培った綺麗な姿勢は彼女らのスケートにおける実力を向上させるもの。同じ回で司の綺麗なスケーティングが描かれているだけに姿勢制御の重要性は納得しやすい
でも、彼女らが学んだのは一歩一歩を意識して進んでいく姿勢だったのかも
成長の遅れという意味ではいのりだけでなく、バレエをサボった涼佳にも才能から逃げた理凰にも言える事。けれど、彼女らは今積み重ねを意識して練習に身を捧げた事で技の習得という報酬で返ってきた。彼女らは間違いなく成長している
一方でいのりが成長による以前の自分からの変化を寂しいと捉えているとは驚きだったな
勿論それは停滞の為ではなく前に進む為の寂しさ。嫌いだった自分を認めた上で前に進む為の寂しさ。そうした一歩一歩を踏まえて彼女らは成長していくのだろうと思えたよ