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良い

前回、比名子と美胡の関係が壊れず友情が保たれるものとして描かれつつも、比名子はいずれ来る終わりを変わらず意識していると知れた。続く今回は終わりを齎す比名子と汐莉の関係にフォーカスされていたね
比名子がどうしても隠したかった疵痕は二重の意味が籠められていたような。汐莉の食欲が失せるかも知れない、仲の良い汐莉から幻滅されるかもしれない。比名子は「大丈夫」という嘘で汐莉との関係を保とうとした
けれど汐莉は嫌な素振りを見せなかったね。その姿勢は比名子からより信頼を得られるものだけど、汐莉は一線を引くようで…

仲の良さを深める比名子と汐莉に対して、いつもの「むかーっ!」な感じに突っかかる美胡はコミカルながらも重要な点に言及しているね
ひとでなしな汐莉と似た感覚を幾らか持つ美胡は二人の関係に理解を示せない。他方で似た感覚の汐莉は自分達の欺瞞も美胡の欺瞞も気付いている
その点を見るに汐莉の方が比名子との関係を整理できていると言えるが、それだけに整理できているなら何故比名子を全肯定する友人のような立ち位置を取るのかという疑問が湧いてくるね
汐莉の存在は比名子にとって都合が良いだけに、そこには妖怪らしい嘘が潜んでいるのではないかと思えてしまう

比名子を惑わせてしまうのは第三者に拠る観測か。いずれ喰べられる関係の自分達は友達などではない。けれど比名子と楽しくお出掛けして比名子を肯定してくれる汐莉は友達のように思えてしまうし、あやめも嘘偽りなくそう言及する
なのに肝心の汐莉は友情を否定するわけだ。都合の良い存在として傍に居る彼女はその一線は譲らない
美胡は比名子と親友でいる為に嘘を用いていた。ならば、既に傍に居てくれる汐莉が用いる嘘とは何なのかを改めて考えさせるエピソードとなったよ



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