本日の夜実況。
キュアピーチはウエスターとサウラーを「やさしい心を持っていた」と評し、ほかのプリキュアたちも同意。この周回では実は、ふたりの善性を初回から注意深く観ていたが、実際にはどちらもまぎれもない悪人だった。
救う価値のない悪人がシフォンやクローバーボックスの奇跡の力で救われたわけだが、生き長らえてしまったものは仕方がない。心を入れ替えてプリキュアに尽くして欲しいものだ。
キュアパッションとメビウスの対話のシーン。
自ら命を奪った相手であるキュアパッションを、またも「裏切り者」呼ばわり。メビウスの正体はコンピュータであるからこそ、論理的ではない矛盾した思考をすることがむしろ困難であるはず。
自分の都合に合わせた理不尽な主張こそが、逆にメビウスの計算能力の高さであると言えなくもないかも。
両者はS☆Sの満薫とアクダイカーンとの関係に良く似ているなと思った。
もとより人の心を持たないメビウスは、パッションの説得が通じる相手ではない。うつろな器に過ぎないメビウスを哀れに思う。
余談だけど、メビウスがプリキュア4人の姿に次々に移り変わっていくシーン。
最初に選ばれたのはキュアベリーの姿で、その人相の悪さに吹き出してしまう。最後はキュアパッション、更にその次にイースの姿。
この序列から、メビウスはイース(キュアパッション)に特別な感情を持っていたのではないだろうか?と勘ぐらずにはいられない。
ロボみたいな羽根が生えたミキたんじゃなくてメビウスがロボだったんかーい!!!
本日の朝実況。ネタバレ指定。
メビウスはパラレルワールドを支配したあと、何をしたいのかを語ることがなかった。
意志を持ち人間から自立したメビウスにとって、支配管理それ自体が目的だったと言ってよさそう。ノープラン君主。
せつなに対し「父であり母である」と自称し、「裏切り者」と罵る。この者は、自ら命を奪い絶縁した相手に対して何を言っているのか。むしろせつなの側が、メビウスに対する情を捨てずに持ち続けていたぐらい。
「人ではない者」による、この理不尽な主張や仕打ち。共存の余地のない敵である描写が際立っている。
メビウスは4人のプリキュアに次々に変身し、最後に何故かイースの姿に変身した。意図はわからないが。
偽イースの人相の悪さに、25話にも登場した偽イース…と呼ぶにはあまりにお粗末なナケワメーケのことを思い出し、吹いた。
何てクラシカルなラスボスなんだー!
あれこれ考える必要もなく、悩みのない世界。良いと思うけど、メビウスの管理が露骨なのはイヤだな。
忠義を尽くしたノーザさんとクラインは消滅。シフォンによる救済もなし。人間に見えてたのに、実は球根とトカゲと分かったら、ラビリンスの住人は「もしかしたら私も…」と不安になることはないのかな?
目付きの悪いラブ達も新鮮で良い。でも声はオッサン。
コンピュータが人間を支配する世界、ラビリンスは、人類が統治を高度なAIに委ねた世界だと。
古典的なディストピア小説のフォーマットがこのシリーズにおける敵サイドの設定。
作中では触れられてないけど、この手のAI統治者の目的はシステムの安定運用だと仮定すると分かりやすい。AIには幸福という価値軸が欠如していると考えると、人々を管理して社会をただシステムとして稼働させ続けることにプライオリティを置くはずなわけで。