サービス開始日: 2016-04-05 (3598日目)
現代の若者が抱える悩みを描く中で一貫して自分らしく生きていいのだと背中を押してくれる人間讃歌としての温かさを強く感じました。やや理想的に描き過ぎる嫌いはありましたが個人化が一層進みハードコアゲームと化しつつある現代社会の中で灯台の光となり得る作品ではと。
本作で一番関心したのは登場人物のキャラ造形の練り込み具合。今この状況下でこの子は何を話すだろうか?を一つ一つ考え抜いて脚本が書かれている感じで、セリフからその子の気持ちや相手との距離感、関係性が滲み出てくるのが素晴らしかったです。
一方で捻くれ人間である自分には特に終盤は少々眩し過ぎたのと、Cパートであからさまな引きを作るのだけど次週以降でそれを重く扱わないというパターンはあまり好きではなかったのでその点少し残念でした。
最後に栄子さんを扱ったのは良かった。当たり前だけど進む道を自ら選んだとしても上手くゆくとは限らず。時に辛酸を嘗める事もあるわけでそれを本質的に誰のせいにも出来ない苦しみもある。そこを伝えつつなお自分らしくある喜びを説くのはひとつ誠実ではないかと思いました
謎が散りばめられた作品は好きな方だと思うけど内容の半分も分かった気がしないという感情を抱えたまま観進めるのは中々に忍耐が必要でした。が壮大な伏線回収はそれに見合ったカタルシスを与えてくれたし、自分を試みる旅こそが人生というベルの言葉が心に力強く響きました。
アイドルは自分の夢や想いに周囲の人を巻き込んで突き進んでゆくものだと思うから、ゆうのアプローチはある意味正しい方向を向いて進んでいた気がします。ただ仲間でやっていく経験が不足していて若さ故、まさに若さゆえに周りが全然見えていなくて。経験を重ねればきっともう少し上手く立ち回れたんだろうな、そう思わずにはいられないけど、向こうみずに突っ走ってしまう若さゆえの愚かさって後から降り返ってみると恥ずかしくなるのと同時にその未熟さやひたむきさがたまらなく愛おしくもあったりね。
終盤の展開は尺の関係かやや置きにきたかなという印象で、グループ崩壊後に他の3人がゆうを受け入れるまでの心情の葛藤を描かなかったのが、結果としてゆうは自己中に振る舞ったのに簡単に許されてるみたいな印象をもたれがちになってしまったのかなとも思いました。
ここにきて5人の言葉の節々から築いてきた仲の良さ、信頼関係が伺えるのが尊くて。誰かが怪我したことにしてアズを呼び出そうってセリフは特に印象的。それってアズが私たちを大切に想っている、そう確信してないと出てこない訳でそんなこと言える友達そうそう居ないよなと。
この作品って主人公たちの人となり、今この状況下でこの子はどう振る舞い何を話すだろうか?を一つ一つ考え抜いて脚本が書かれていると感じていて、セリフのちょっとした変化からその子の気持ちやお互いの距離感、関係性が滲み出てくるのがホント良いんですよね。
あとアズは回を追うごとにどんどん可愛くなるねえ。所謂ツンデレさんでこの子キッツーから始まったけど、デレる過程に溜めをきかせてめっちゃ時間かけてるから気づけば彼女の不器用さがたまらなく可愛いというか。今では頑張って勇気出そうとしている姿をみて自然と拳を握りしめて応援してしまいます。