サービス開始日: 2023-07-02 (515日目)
ホラー・ミステリー作品として、そして恋愛作品として、どちらの点においても完成されていてとても面白く、そして見応えがある作品だった。主人公の貞一くんとヒロインであり幽霊でもある夕子さんとの恋愛模様は、コミカルな場面も多くて楽しく見れたと同時に、後半にいくにつれて夕子さん自身の謎やその過去、死の真相をめぐるストーリーが展開されていて、どんな真相が隠されているのかとドキドキしながら見ることができた。そのストーリーの中で2人にも様々な困難が立ちはだかっていたけど、貞一くんと夕子さんが互いへの強い想いでそれを乗り越えていて、とても感動的だった。ラブコメとしてとても面白く、楽しい部分も勿論多くあったけど、怖い時はホントに怖くて、ホラー的な雰囲気や人間の恐ろしさを強く描く演出など、そういう点においても中途半端になることなく、とてもレベルが高かった。最終回は貞一くんと成仏する夕子さんの最後のデートが描かれ、演出、音楽、声優さんの演技が素晴らしかった。消えていく夕子さんと貞一くんのやり取りがすごく感動的で、そして切なかった。だからこそ最後に夕子さんが成仏せずに戻ってきてくれた時はすごく嬉しかったし、これからも貞一くんと夕子さんが一緒にいられるんだと思うと安心した。1クールの中で綺麗にまとまっている素晴らしい作品だった。
明かされた真相が自分が想像してた以上に衝撃的で、そして恐ろしかった。自分に危害を加えようとしている相手に対する容赦のなさ、小鳩くんすら利用し、そして途中で気付かれることなく計画を完遂させる程の頭脳と行動力、小鳩くんの推理を聞きながらも動揺1つせず美味しそうにスイーツを食べる、真相を言い当てられても笑みを崩さない、とにかく小佐内さんの恐ろしさ、執念深さを思い知らされた回でゾッとした。小佐内さんの様子が普段と変わらな過ぎることがむしろ恐ろしさを強めていて、そういう雰囲気を出す演出や羊宮妃那さんの演技に圧倒された。今回の内容で前2話に伏線があったことも分かって、あれが伏線だったのかと唸るしかなかった。ここまでの中でも1番の神回だったと思う。
八奈見さんの恋敵こと華恋さん、数分の出番だったのにしっかりインパクトを残していった。恋愛的勝者なだけあってオーラがあった。インパクトの点では八奈見さんだって全然負けてないんだけどね。小鞠ちゃんは先輩2人がいなくなった後も部長として自立しなければいけないと無理をしてしまっていたけど、そんな小鞠ちゃんを気遣うぬっくんと、小鞠ちゃんが準備した展示の仕上げのために集まった八奈見さん達はじめ文芸部の面々や光希、朝雲さんの優しさが胸に沁みた。今回は全編通して文化祭前の学校の賑やかな雰囲気がよく表れててとても楽しく見れたし、自分の高校の文化祭も思い出して懐かしかった。
この1話の中で、まゆらと753♡の2人をここまで丁寧に掘り下げるのは見事と言う他ない。まゆらと753♡が抱くそれぞれの葛藤、互いに向けている単なるライバル関係には収まらない複雑な感情、コスプレを通じての描き方が素晴らしかったし、心を揺さぶられた。
絶対絶命のヒーロー達の助けに入ったのがラブラバ、ジェントル、レディ・ナガンという超激アツ展開。原作で読んだ時もこの部分はすごく熱かった。デクのピンチを救うのが、かつてデクと戦い、そしてデクに心を救われた3人だっていうのがまた良い。サブタイ「ここに至るまでの連なり」、今までの内容が繋がってきたことが感じられる。まさに、皆がヒーローになるまでの物語。
クリスマスパーティー→隼くんへのキスをきっかけに自分が酔ってる時の姿を知る白菊さん→急な裁判、千代田食堂の皆も交えて全編に渡ってとにかく笑いが絶えなくて、すごく面白かったし楽しかった。11人共同生活の回の時もそうだったけど、騒がしければ騒がしい程この作品はどんどん面白くなる。
浅村くんも綾瀬さんも自分の恋愛感情に蓋をして兄として、妹して振る舞うことを決意したのが前回。とはいえ、そう簡単に恋愛感情は抑えられるものじゃない。今回は兄妹関係と恋愛感情の間で揺れる2人の様子も描かれた。些細なことがきっかけでも気持ちが強くなってしまう、そんな繊細な変化まで丁寧に描かれてた。他には、浅村家の人達のお互いの呼び方についても、心なしかいつもより印象的に残るように描かれてたように思う。浅村くんと綾瀬さんだけじゃなく、家族全体の関係の変化にも注目したい。
政近×アーリャさん、政近×マーシャ、政近×有希、それぞれの絡みがこの1話の中で全て楽しむことができる最高の神回。ヒロインそれぞれの可愛さと政近くんのツッコミやユーモアを堪能できた。特に前半の政近くんとアーリャさんのデートは、2人のやり取りが素晴らしくて見ていてすごく楽しかった。
様々なギャンブルを通じた駆け引きや心理戦、そして何よりキャラクター達の強烈すぎる顔芸やギャンブルの中で剥き出しになる狂気が印象的なとても面白い作品だった。ギャンブルで勝った、負けた時、色々の場面で凄まじい顔芸が見られ、インパクト抜群だった。同時にそれぞれのキャラを演じる声優さん達の演技も素晴らしくて、キャラの感情や狂気が最高の形で表現されてた。そんな感じで顔芸を披露し続けていたけど、キャラ1人1人のギャンブルに対する拘りや矜持、人間ドラマが描かれていてストーリー的にもすごく面白かった。ヒール的なキャラがギャンブルで完膚なきまでに叩きのめされる場面にも爽快感があったけど、そこで敗北したキャラがただ敗北したままで終わらず、人間的成長を見せたり、別の場面で別のヒール役に勝ったりとどのキャラも魅力的に描かれている作品だった。作品全体を通じてとにかくキャラクターが印象的で、個性的で魅力あるキャラが多かったからこそストーリー展開やギャンブルの面白さがより際立つ作品になってた。作品内には明かされていない要素もあるし、続編が見たいと思った。
小佐内さん誘拐事件は、そもそも何故起こったのかという点はおそらく次回に持ち越しだけど事件自体は一応解決。小鳩くんや健吾、そして小佐内さん、皆の肝の据わりっぷりが面白かった。特に小佐内さんは、拘束されて誘拐犯数人に囲まれてるにも関わらず自分が彼女らに受けた所業を淡々と述べていくシーンはかなり怖かった。また、誘拐事件発覚後、誘拐事件という謎解きの材料が出来たことを受けて無意識にニヤけてしまっていた小鳩くんも印象的だった。危機的状況の前ですら、自分達の性(さが)を抑えきれてない2人の様子がかなり印象的だったし、この2人のこういう所が個人的にかなり好き。
今回からは小鞠ちゃん編。舞台はラブコメの王道である文化祭。小鞠ちゃんは前回までの檸檬ちゃんと違って恋愛的には一応決着してるから、恋愛というよりは小鞠ちゃん自身の成長を描いたストーリーになるのではないかと思う。新しい章の1話目ということでギャグ色強めで、相変わらず八奈見さんは面白いしぬっくんのツッコミも冴えてるし、そしてラストにはまたクセが強そうな生徒会長も登場した。これからさらに面白くなりそうだから楽しみ。
正宗先輩、まゆり先生、2人の言葉1つ1つに本当に感動した。2人が言葉をかけるのは自信を失ったリリサのためだけど、この2人があそこまでリリサを思って言葉をかけたのは、紛れもなく楽しそうにコスプレしているリリサを見ていたから。最後の正宗先輩の言葉は、コスプレだけでなく全てのオタクに聞いてほしい最高の言葉だった。
敵(ヴィラン)の側に1人1人スポットが当たり、ヒーロー達を追い詰める絶望感溢れる回。トガヒミコや荼毘、スピナーの強い執念が伝わってきた。
隼から自分の後悔を聞いた経験をもとに流星に話をしに行く秋水ちゃん、ここまででファミリアの面々の色々な家族とあり方、愛情のあり方を見てきた上で母親と会い、自分のやり方で言葉をかけた流星、今までの内容の積み重ねが感じられる回だった。作品のテーマの1つである家族愛を丁寧に描いた回。
マルチエンディング方式で主人公の純一と各ヒロイン達の色々な恋愛模様を楽しめる、とても面白い作品だった。基本的には各ヒロイン4話+後日談2話の計6話で展開されたけど、どのルートも話数以上の満足度で、内容が詰まってた。ヒロイン達も先輩、クラスメイト、後輩、幼馴染という風に様々で、それぞれのルートに唯一無二の素晴らしさがあった。どのルートが1番面白かったとか、どのヒロインが1番好きだとか、そういうのを決めるのが本当に難しい位にどのルートも最高だった。強いて1番を決めるのであれば、後輩の中多紗江ちゃん編が、特に微笑ましくて、健気に頑張り、成長していく紗江ちゃんの可愛さや純一との恋愛・特訓を見ることができる章で癒やされた。主人公の純一も、色々と頼りなかったりスケベな部分はあるけど、ヒロイン達に優しさを見せたり、ここぞという時にヒロイン達のために漢を見せたりと魅力あるキャラだった。メインヒロインだけでなく、純一の妹の美也や森島先輩の友達の塚原先輩、梨穂子がいる茶道部の先輩、純一の友達の梅原、サブキャラ達も作品を彩る魅力的なキャラばかりだった。複数のラブコメ作品を見た後位の満足感があるとても素晴らしい作品だった。