これまでは泥人形が相手でも何か強い者の力を借りて倒せばよかった。けれど夕日やさみだれを翻弄する強さを持つ半月は早くも死んでしまった
大人役の半月の死は夕日達に子供で居られる時間の終わりを示すかのよう
将来なりたい職業に誕生日に大人からの期待
それらは将来への展望を強く意識させるものだけど、さみだれは自身の限りを知っている。さみだれに付き合う夕日も同様に限りが生まれ、自分達で将来を閉じようとしている
それだけに半月が見た夢はその限りを打ち破る可能性を秘めているね
半月が驚く程の強さを持っていた夢の夕日。それは強さの積み重ねをした存在
本作に出てくる大人は誰も何かの積み重ねをして大人になっているような。だから夕日は強い半月を指標とし、半月は齢を重ねた時雨に憧れる
積み重ねを続ければ将来へきっと辿り着ける
ノコのように守れなかった後悔を積み重ねて、今の格好良さを手に入れて、夕日を守った半月
この命をかけて守られてしまった衝撃が夕日に将来へ続く積み重ねとなっていくのかもしれないと思えるラスト
まさしく夕日の始まりは終わってしまったわけだ
守護者達の反応だけを見れば、アインズによる部下育成術を受けて奮起する様子と取れるのだけど、当のアインズはシャルティア関連でアウラに指示しただけで他は勘違いか暴走……
こういう部分を見ると優秀過ぎるのも考えものだなと思ってしまうよ(笑)
アルベドとデミウルゴスの会話、アインズの深いこと考えていない言動を全て「計り知れない深い意図」で済ませているって盲信の領域なんだけど、もはやいつもの光景過ぎて…(笑)
アインズもアインズで帝国の行方をデミウルゴスに丸投げしているのだから、まあバランスが取れていると言えるのかもしれないが
汚名返上に燃えるシャルティエは良い意味で周囲に影響するようで
人間椅子はコキュートスに対抗心を燃やさせ、駄メモはアウラに面倒を見てやらねばと意識させる
また、シャルティエの功績を確かにする為にアインズが部下のフリをするのはちょっと情けない気もするけども
今回の騒動でシャルティエは何処まで成長出来るのかな?
ぬるっと始まった体育祭。それぞれが目指すのは自分の組やクラスの勝利
堀北は裏切り者や龍園の妨害、自身の負傷に四苦八苦。だから勝利は難しいと俯いてしまう
対して綾小路はそもそも目指している勝利が違うと感じさせる内容だったね
櫛田という裏切り者を抱えたDクラス、綾小路が指摘するようにその状態で勝ち目はない
けど「信じる」為に放置せざるを得ず、またルール違反ギリギリの龍園にも対処できない
掘北は攻略法を探しても見つけられなかった。ここから体育祭の勝利にこだわっても既に無理筋
綾小路が見ているものはもっと大きな勝利
裏切り者が居ても、須藤が荒れても、龍園や高円寺の存在も関係ない。失敗が後の力になると考えている
あの学校は櫛田が言うように卒業時にAクラスに居る事が勝利条件なのだから、体育祭一つの負けは重視する必要がないとも言える
綾小路に急き立てられ、龍園の罠に嵌まり窮地に陥った堀北は逆に思考がシンプルになったようで
兄に認められたい、遣れる事が一つある。体育祭だけの勝利ではなく、堀北鈴音としての勝利に向けて遂に歩み始めるのかな?