誠実だけが取り柄の地味な子爵令嬢、コンスタンス・グレイルは、婚約者の浮気相手の策略に嵌められてしまい窮地に立たされていた。
断罪が行われようとする最中、コニーは助けを求めて周りを見渡すも、自身を庇う者はおろか真実を知る者にすら見放されてしまう。
しかし突然、絶望するコニーの耳元で「助けてあげる」とささやく声が....。
その声の主は、10年前に処刑された公爵令嬢で、稀代の悪女、スカーレット・カスティエルであった。
出会うはずのない2人。そして、回り始める歯車。
やがて、貴族社会を取り巻く巨大な陰謀が顔を覗かせる――。