Liviumanの代表が投石であっけなく死亡。それを口実に不滅教団へ攻撃を始める展開は、戸惑いはありつつも正義のように見えていた。
一方で、宇佐美と共にその不滅教団の内部へ招かれたキルコとマルが目にしたのは、保護された人々と、そして死ねば人食いになる病のために生命維持装置に繋がれた少女。さらに、その少女を人のまま死なすために、マルの力を借りたいという宇佐美はLiviumanが言うような悪には到底思えなかった。
だから、そこにあるのは正義と正義の対立のような争いとも違う、真実が迷子になってしまったような光景に見えていた。マルが教団施設の地下で人食いを殺したことが保護下の人々を追い出すことになってしまったり、病の少女を死なせたことが宇佐美が自殺する理由になったりしたことも、そんな真実の迷子を表しているように映っていた。
地下で人食いを飼っているという不滅教団の建物に潜入するキルコとマル。やや久しい人食いとの戦いを前にした緊張感の中で、やはり人類の敵は人食いというこの世界観のルールを思い出されるような感覚があった。
だけど、マルがキルコに指摘したのは、これも以前のようにハメられたんじゃないか?という
こと。やはり人類の敵は何よりも人類なのかもしれないという最悪が上書きするようによぎるようだった。
しかし、キルコが人食いに襲われて、手足を食い千切られて……、というのも正気を取り戻したら幻覚だったという一幕はますます人こそが人の敵なのかもしれないという疑惑を加速させるような印象すらあった。
マルから「そんなに銃で正確に狙えるのは〜」と言われたことで、自分が役に立つと頼られたことで、熊に挑む勇気を得たキルコが印象的だった。男と男となったことで僅かだけど距離ができたような二人が再び近付いて、そして新たな関係に踏み出したような気すらするようだった。
新生「迷子」の初ライブ。「みんな迷ってぶつかって、でも今ここにいる」「だから、もう一生離さないから」という燈の叫びであり、誓いを改めて宣言するステージとして映っていた。
そんな中で思うのは、仲が良いだけじゃない5人が居場所を求め集うこのバンドは、どんよりとした印象と反して、常に未来向きなのかもしれないということだった。ずっと未完成だからこそ、もがき続けなければいけなくて、前に進むしかなくて。燈がこの5人のことを「MyGO」と綴ったのも、そういうことなのかもしれないと気付かされるワンシーンだった。
最初のきっかけのところはみんなバラバラで最悪かもしれないけど、それでも一つのバンドとして一つの方向へと再び踏み出せそうな5人になることができた。だから、新曲作り、衣装作り、バンド名の思案というのも5人が一つになるきっかけのための儀式のように見えていた。
そして、「迷子」というバンド名も一度衝突を経て、お互いに最悪な本音を言い合って、それでもまた同じ方向を向こうという彼女たちにぴったりで、合ってないことが合ってるみたいところに「迷子」を感じるようだった。だから、そよの素の感情を隠さずに苛立つ姿なんかも、一見険悪そうなところを隠さないからこそ徐々に分かり合えている「迷子」らしさがあるように思えるものだった。