2010年代のアニメらしく画面内の情報量が増え、オリキャラであるナギの妹(自称)をキーに迎えて前2作からがらりと趣を変えた第3期。原作者が関わっているから踏み込めた父親にまつわるストーリーは、母親との過去をフィーチャーした2期(下田編)の次段としては道理である一方、既存の人気キャラを大きく切り捨て、原作の未アニメ化部分をすっ飛ばして設定だけ持ってきたがためにアニメのみを追っている層は完全にちんぷんかんぷんで優しくない。長期連載のシリアス長編パートと考えればまぁそういうパターンもあるかな、と受け入れられはするものの、作り手の挑戦心と視聴者のニーズがズレている感は否めない。釘宮理恵はもはやナギの演技を崩しすぎだなぁw
小さくなった悟空と仲間たちがドタバタギャグを織り交ぜながら旅する原点に立ち返り、原作者・鳥山明が最後に手掛けた正統性を肯定すべきか否か。そもそも強大な敵とのバトル路線に舵を切ったからこそ「ドラゴンボール」がここまでウケたのではと問われれば、この内容のなさに2クール費やされて得るものがあったかというと……1時間のTVSPで充分だったかな。高齢化しつつある現行出演陣をスムーズにキャスト変更するためのワンクション、と捉えるのは穿ちすぎか。深夜放送らしくイマドキのジャンプアニメに引けをとらない作画の良さでは世界的ビッグタイトルの格を見せつけた。
『けものフレンズ』1期の前史にあたるネクソン版のストーリーを映像化したスピンオフ。ショートアニメとはいえ計3時間弱のボリュームはなかなかのもの。フレンズが誕生するきっかけとなった事件、人とけものが共存していた時代、セルリアンの習性――等、本編アニメではあまり突っ込んで説明されなかった設定部分を紐解くのに重要な要素が散りばめられた核心に踏み込む実質的な解答編といえ、作品世界をより深く理解するためにはマストでしょう。