サービス開始日: 2016-04-05 (3608日目)
くつろぎ海月荘、ティンガーラの皆が思い思いにくつろぐ様子はおじいの「水族館で働く人は誰よりも優しい人でいて下さい」という言葉をくくると風花が実践に移してひとつ形になった姿ようで素敵でした。皆の私服姿も新鮮で良いですね。
マリナの「日本語で苦労した。生き物とは言葉なしで心が通じ合えるので水族館の仕事は楽」というエピソードが印象的。前話の知夢もそうですけどティンガーラには色々な生き物たちがいるのと同様、様々な背景を持った人達が働いているのだなと。
P.A.お仕事シリーズの中でも働く人達の多様性について描かれているのは初めてかな?なんだか新鮮に感じます。そしてそんな人達が共に働く姿を見ていると「優しい」とは相手を理解しようとする事なのかなと思ったり。
ハドラーってダイの大冒険の裏主人公だよなあ。ダイが躍進していくのと反比例するかのように段々と落ちぶれていく中で自分自身とどう向き合っていくかみたいな…。男の悲哀とか美学を感じさせる物語。
過労で倒れる夕月。まるで聖母のような彼女も人の子であったか。珠彦が彼女を幸せに出来る男になりたいという想いが芽生えるくだりがいいね。彼の中に前向きな気持ちが生まれたのは、夕月がかけがえのない存在になり愛を感じ始めているからだと思うけど、緊急事態に何も出来き無かったという自分の底を実感した事も背景にあるのでは。それは当然ショックな事だけど、一方でこれまで淀んだ不安の中をふわふわ漂っていたのが、自分の足がつく地面を実感出来た訳でもあるので、ならばここから前へという内的動機付けが生まれたのかなとも。
地位が人を作ると言うけれど、貰った素敵な名前に呼応するようにすみれが成長する姿が逞しい。それでもホットケーキにはちみつはそのままで、キヨとすみれの関係はこれからも変わらない事を表しているようでまた素敵でした。
表層的な形式やテクニックに走ってしまうのってあるあるというか成長過程で誰しもが一度は通る道なんだろうなと。創作の本質は心の内にあるモノの表現する事というのは深く頷くしかない。八虎がF100号の絵に向き合う姿はロックの文脈で言う初期衝動という言葉を思い出したり。
八虎が壁にぶち当たってから四苦八苦しながらも試行錯誤と考え抜くことで自らその気づきに辿り着いたのが大きいよね。本質的に彼は独力で成長していける能力を持ちつつある訳で、自らで道を切り拓かねばならない絵画という世界ではとりわけ重要な事なんじゃないかと思う。
しかし最終コンテストで八虎は思いもよらぬ結果に。周りから評価を得始めたことに満足してある種の油断や緩慢さが絵に向き合う姿勢に出たのかもしれない。自分の心がダイレクトに反映されて丸裸にされてしまうという意味で創作はシビアな分野だなと感じました。
往年のP.A.お仕事シリーズらしい人間ドラマの良さが魅力的な回でした。したくても出来ない歯痒さ申し訳なさだけでも辛いので知夢のトラウマわかる気が。子育てを体験してみるくくる、対話を試みる風花、それぞれの知夢(の心)へのアプローチにらしさが出ていたのが良いなと。
世田介の絵を見た時の八虎のショックが身に染みる。神様なら尊敬しか湧かないけど切磋琢磨する仲間に並外れた才気を見るのは辛い。しかしそれは彼が成長した証でも。初心者は凄い人がどれだけ凄いか分からない。成長したからこそ自分との途方もないキョリを肌で感じられる訳で。
絵を描くとは、絵心の無い自分は感性のままに筆を滑らせることかなと漠然とイメージしていましたが、自分の好き・描きたい対象をどれだけ突き詰めて考え形として捉えられるか、観察眼と思考が問われるのだなと。それは絵だけでなくどんな表現方法でも変わらない事なのかもしれません。