サービス開始日: 2019-01-14 (2140日目)
仲裁するすばるにも(気遣いで出してくれた)烏龍茶をお見舞いする外道振り。だがそれでいい、全て最高の歌になるのだから。
やはりライブシーンが素晴らしく、曲の前の野次だとか、フォーカスが一瞬遅れたりサビ前のハレーション?とか、あとは3D特有の細かいモーションも極めて表現を豊かにしている。個人的には曲中ももっとノイズがあっていいと思う。
業務連絡~から歌い出すまでのシーケンスがあまりにもこの手のライブの最高の体験を描き切っている。やや内輪っぽいMC、それに乗る緩いレスポンス、手馴らしの楽器の音、ドラマーの合図、全てが素晴らしい。こうして仁菜の鬱屈(赤いエフェクト)はロックへと昇華される。
傑作回。
お店抜け出すまでは穏やかに見ていたが泣き出したところで本当に怠い奴じゃん…と強火の脚本にたじろいだ。というか周りが人格者すぎるな。
家庭環境の呪いもなかなか強火で夜クラのアテンションエコノミー的なそれとの対比が面白い。
これは青春の物語だ。二人で漫画を描きまくった日々、あの燃えるような青春の。
if世界でも結局一緒に漫画を描くじゃないかと思うかもしれない、だが再会の場面の熱量の対比を見よ。大学生で出会った二人が背中にサインを貰い、雪の中のコンビニで当落を見て、寝ても覚めても漫画を描き続ける、あの日々が過ごせるだろうか。
だからあの青春はここにしかない。京本が死んだこの世界、藤野が漫画を描き続けたこの世界にしか。
未来ではなくその過去にこそ、藤本が漫画を描き続ける理由がある。だから『ルックバック』なのだ。
天才と凡人だとか作者と読者だとか二人を対比させる論をいくつか見たが、個人的には全くそういう構図には見えなかった。
重要なのは藤本がステップアップの構想を語る場面で、これはそこまでのイキり勝ちな言動からすると「見栄を張ってしまいました」となりそうに思える。しかし実際はスムーズに進行し(一年掛かりとはいえ)受賞にまで至る。藤本は間違いなく話を作る面において天才であり、二人は全く対等なクリエイターと見て良いように思う。
あまり派手な場面もなく(実質シルフィ編ということだろうが)ED治療編というなんともシリアスに見づらい話が延々と。
1期第2クールも進展が少なかったがバトルで見どころはあった。段々良いとこなくなっちゃってないか?
まあルーデウスの内面の話と言えばそうなのだが、あまり何かをするでもなく頑張るのはシルフィの方なのでしっくりこない。
赤き月、信用崩壊については擦り芸メインで切れ味が足りなく感じた。
しかしオリアナ王国では一変して1期のようなシリアスとギャグの異様な融合が楽しめる。
終わり方がいいので振り返ってみると満足度は高い。
あとやはりキャラが立っていて良い。主人公に好きアピするだけではなくそれぞれの人生でやることがあるのが良いのかもしれない。
冒頭から非常に一人称的なのが印象的だが、その予感させる通りアイビーの内面については心の傷を徐々に緩和していくのが終始丁寧に描かれている。
アイビーがほとんど常にかわいい。OP曲が素晴らしい。
星の数とか作戦会議とか時々恐ろしく話の運びが露骨になるのが難点。
「とても良い」の個人的条件としている「アニメファンなら見るべき"良さ"を含む作品」とは少し違うかもしれないが、物語というのは本来このくらいは「何か」(この場合は心の傷の緩和、ある意味では成長)を描くべきことを思い起こさせる点で高く評価したい作品。まぁ私が内的物語を志向するのもあるが。
原作で騒然とした情報の錯綜と描かれていた事後処理が整然と1シーンずつ描かれるのでやや妙な印象。
先の話をすると総監の指示は遂行されてしまう訳だが、五条先生が結局全員を処理してしまう。今一どういう権力基盤か分からず、もう少し早くクーデターすべきだったのではないかという疑念を拭うことができない。
文化庁の金が入っているだけあってか作画や演出は素晴らしい。ハッカーが両手両足でタイプするような外連味も個人的には◎。棒読みもジブリみたいなもんだと思えば個人的には気にならない。
問題は話だ。どう考えてもノリで出した巨大怪獣をさっと倒し、世界設定は碌に開示されず終い。残念の一言。
しかしそれでもヴィジュアルが素晴らしいので、どこか説得力を感じてしまう。TV版とは別の意味で味わいがある。
千年物の欺瞞作戦。見た奴は全員死んだということか。「理ではダメだ」騙すためには血肉を。
また「これがレベル制MMOの理不尽さなんだよ」も思い出す。
少しは情報が伝わりそうな気がするが、魔物はそういう風に言語を使わないから「猛獣」なのだろう。つまるところ非合理的であり反文化的であるが故に敗北したのだ。
しかしかわいい魔族を豪快に殺していくな。