自分の好きなことを幼い頃に否定された経験。それは成長しても心の何処かにつっかえたまま海岸のゴミのように堆積する。
「何の価値もないただのゴミ」
そう自分に言い聞かせて気持ちを地中深くに埋めてきた。でもやっぱりそれはキラキラ輝く宝石で。机の引き出しに鍵をかけたまま月日は流れる。
「やりたいことがあってそれを選択肢に入れられるなら、目指したらいいと思う」
夏の海岸で見つけた銀化ガラス。それは数十年前に人々が捨てたゴミ。海水に晒され月日を経て目の前に現れたそれは自分一人ではきっと見つけられない宝石だった。
なんだこの回は!美しい……。「ゴミ」「宝石」と硝子ちゃんの気持ちの比喩が秀逸!伊万里さんと硝子ちゃんの師弟関係爆誕てえてえ……。特殊エンディング大正解🙆
誰もがなぜか心の中に持っている「夏」を描いた作品。懐かしさ、恋しさ、寂しさ、憧れ。成長していく蛍。彼女からはギンがそんなふうに見えていたのかもしれない。エンドロール後に長い空白を設けてくれてありがとう。