三月に入り、三学期も残り1ヶ月。恋人の桜島麻衣の卒業式を迎えた梓川咲太。
七里ヶ浜の海岸で麻衣を待っていると、
彼の目の前に子役時代の麻衣にそっくりな小学生が現れる―。
「おじさん、だぁれ?」
これは夢か幻か、不可思議な体験を思い返していた咲太のところに父親から電話がかかってくる。
「母さんのことなんだが、花楓に会いたいと言っててな」
それは、花楓に起きた出来事を受け止めきれず、
長いこと入院していた母親から届いた「会いたい」という願い。
母の願いに応え、花楓と共に母親と会うことを決めるも久しぶりの対面の機会に緊張を隠し切れない。
そんな咲太の体には見慣れない傷跡が現れる。これは新たな思春期症候群の前触れか―。
家族会!最後はうるっと来ちゃった。
原作知らないんでこの後どうなるか知らないですが続きが気になります!
今回の思春期症候群、麻衣さんがキービジュになってるからてっきり麻衣さんかと思いきや咲太自身の問題と向き合う話。テーマは家族。
咲太は今回麻衣さんと同じように周りから観測されなくなって、並行世界線に迷い込むというモノ。麻衣さんは前回とは打って変わって咲太救っていくと。
肝心の発症した理由は母親の状態に、辛いが故に気づかないことにしていた事。けど蓋をして気づかないようにしてはいたけど後悔はあって、並行世界に迷い込んでしまった。それを助けられたのは今と幼い麻衣さんだけ。幼い麻衣さんは咲太を導いて、今の麻衣さんはこれまでの咲太を肯定しつつ、向き合うように促して救った。もうこのやりとりが最高だった。
色々考えさせられるなぁ... 自分も普段親に咲太とは違って恥ずかしいという理由だけれど、それでも結局咲太と同じく感謝の気持ちを伝えれてないからなぁ... 大事なことは手遅れになる前に伝えないとだなぁ...
2回目
Date:2023/12/1
泣けるね、泣いた。家族ものは堪えられない。
咲太よく頑張ったよ、飄々としてくだらないことを言うのも直視してたら心が折れそうな現実があったからこそだもんな。
麻衣さんはもはや恋人ではなく家族だな。
これまでの青ブタシリーズは咲太は主人公として思春期症候群に悩める友人たちを基本的には”救う”立場だったわけだけど、今作は明確に咲太が巻き込まれる側だったのでまずそのアプローチが新鮮だったね。序盤の双葉との会話にもあったし、常にその飄々とした立ち振る舞いからも悩みなんてあるのか?と自分も思ってしまう彼。だけど描かれていないこと=意図的に思考から外していたことなんだな、というのに気づかされた。それは紛れもなく母親のこと。他のキャラクターたちとの母親と子という関係も織り交ぜつつ、なかなかまっすぐ向き合うことができなかった母親に咲太が色々な人の助けを借りながら最終的には麻衣さんとの会話の中で涙ながらに本心を語ることができたのがすごくいい脚本だった。病室でのラストシーンはめちゃくちゃ泣いてしまったよ…。こういう家族のテーマにめっぽう弱い。
大筋のストーリー展開はそこまで斬新なものではないけど
だからこそシンプルに染み渡るストーリーで俺はこれまでのエピソードで1番好きでした。面白かった。
高校生編最後
今回のメインは家族の話
原作読んでるからどう映像化されるか楽しみだったけど
重要なところはだいたいさらってる感じ
原作ではさらに心情とか書かれてるからおすすめ
本筋とは関係ないけど麻衣さんとのイチャイチャがなんか生々しくて良かった。あれは恋じゃなくて愛だなあ
これまでよりも心情的に描かれていたのかな?
咲太の過ごした時間をしっかりと振り返るように描いていて、そのことに麻衣さんだけが当たり前のように気づいていて、彼女の言葉に泣けた。
かえでー花楓編から少し時間も経ってしまったけれど続けて見返して見るといいのかもしれない。
高校生編最後、ということで咲太のターンか。
母親から逃げたわけではない。ただ、忘れるしかなかった。
彼がどれだけ苦労してきたか見てきたから、その言葉にウソは無いことはわかる。
しかし、再び思春期症候群を発症した。
それだけ彼にとって大きな後悔を背負っていたのだろうなあ。
まさか別の世界線へ移動してしまうほどとは……
母親の日記に「3人」と書いてあったシーンでは鳥肌が立ってしまった。
麻衣の時に一度見た現象とはいえ、怖すぎた。
別世界の双葉も頼りになるなあ。
個人的にはこの作品で一番の推し。
麻衣がそばにいてくれることの安心感。
何かできるわけでもなくとも、彼女の言葉、存在は咲太にとってはこれ以上ない力。
母親とあらためて向き合った咲太。
あきらめないと決心した時、母親に呼ばれた名前。
咲太と母、花楓が涙を流す光景に、もらい泣きしてしまった。
咲太が心地よいと言った別世界。
そんな世界でぬくぬくと?しているヤツに「しっかりしろ」なんて言われる筋合いは無いよなあ。
がんばっているもの、咲太は。
今回は前作のおでかけシスターに引き続き家族に向き合うのに加え,咲太が自分の嫌なところも含め自分に向き合いそれを受け入れて大人になるストーリーなのかなと思った
家族に向き合うというのはもちろんお母さんで,おでかけシスターの時からお母さんの存在が全然出てこないことが気になってたけどそこにちゃんと向き合ってたのが良かった,お母さんに対して抱いてしまった負の感情に気づいてしまったこととそれに無理やり蓋をしたことで思春期症候群を発症したんだと思う
周りに認識されなくなった咲太が関係が深い人に会いに行くけど誰にも認識されない,特に家族3人の団欒の近くで呆然と座る咲太のシーンはかなりつらかった,あのシーンで出てなかった翔子ちゃんだったらお父さんだったら見えたのかってのは気になったけど,この思春期症候群はお母さんの存在に蓋をしたことで発生したもの,お母さんの存在を否定してしまったことによるものだからもはや生まれていないような状態で誰にも認識されようがないのかもと思った
そこで唯一咲太のことを認識することができたのは咲太と最も関係が深くて婚姻届を書いたことで未来の新たな家族になろうと誓い合った仲である麻衣さんだったというのは納得感があった,婚姻届の話がここの伏線になっていたとは...
パンフレットのイラストはこのシーンのすぐ後だと思うけど,麻衣さんの持っている紙は見た感じ罫線が書かれているから咲太がポストに入れた紙なのかなと思う,映画を見た後に意味が分かって悶えた,麻衣さんの表情が良すぎる...
今日の舞台挨拶LVでなおぼうも言っていた青ブタの登場人物は思春期症候群に助けられている面もあるというのは自分も思ってたことで,普通の現実世界の人間なら無意識のうちに蓋をしてしまい気づかなかったかもしれない感情に思春期症候群という症状によって無理やり向き合わせてくれる,心と体のアラートみたいなものなんだと思った
そう考えると思春期症候群はネガティブなものではなく辛さや痛みは伴うけど乗り越えることで良い方向に向かせてくれるものなんだと思える
後はやっぱり麻衣さんって最高だよなあって気持ちでいっぱいになった
婚姻届を出すところのシーンとかも含め前作のおでかけシスターよりも麻衣さんが柔らかくて優しさが増してた気がする,大学受験もひと段落して未来に目を向ける機会が増えたからってことなのか花楓のこともひと段落して一緒にいる時間が単純に増えたってことなのか
咲太を見つけてからのシーンがずっと最高だった,麻衣さんがクッションを持って咲太の部屋に入ってくるシーンも良かったし,咲太が胸の内を吐露するシーンで寄り添って話を聞く時の相槌とかも包容力がすごかった,大人になったからと言うシーンはもはや母性すら感じた
朝起きて目線の先にいる麻衣さんのカットも神だったし,俯瞰してベッドを映すときの麻衣さんの髪の毛の広がり方とかもとても良かった,キスしたって言った後に唇を枕の影に隠すところも良すぎた,咲太が発狂するのも分かる
ここの一連のシーンだけでももう一回見に行きたいと思えるし,他にもまだまだ気づけてない部分があるだろうからまた見に行きたいと思う
とにかく頭の中に思い浮かんだ感想を書きだしたらすごい分量になってしまったので,ここからは自分のメモ的なもの
今のところ2回見ていて,まだ明確になっていないかなと思うところについて (原作未読なので勝手な考察)
・ランドセルガールの存在は何だったのか?
ランドセルガールの存在については咲太が相談した時に理央が言ってたけど,咲太にしか見えないだろうことから咲太の思春期症候群という可能性と,麻衣さんと同時に存在できていないから麻衣さんの思春期症候群って可能性があると思った
咲太の思春期症候群の場合は,はじめに夢でランドセルガールと会い始めたのは先生に進路希望表を早く出せ,両親と相談しろって言われてたところあたりだからやっぱりへそのあたりの傷と同じでお母さんのことが影響している気がする
ランドセルガールが居心地の良い可能性の世界との行き来をする案内人みたいな役割だった気がするし,可能性の世界から戻ってくるときも本当に戻っていいのか念押ししているところもあったから自分の分身,自問自答するためのもう一人の自分的なことなのかなと思った
なぜランドセルガールが麻衣さんの子役時代の姿だったのかは,咲太は麻衣さんのことを信頼してるから,子役時代なのは母親から見たら子どもっていう視点だからとか?
麻衣さんの思春期症候群の場合は,子役時代の麻衣さんに関係するのは麻衣さんが自分のことを憧れているっていう子役の女の子に会ったってシーンだからそれが関係しているのかなと思った
このエピソードを話しているときに親が子供を特別にしたいと思う気持ちはまだわからない,それに対して咲太がそういう気持ちは親にならないとわからないって話してたし,なにか心情に影響のあるエピソードな感じはする
実際にこれはその通りだなと思うし,咲太と同じように麻衣さんもお母さんに対して思うところがあるのは間違いないと思う
実際に0or1ではなくて咲太と麻衣さんの2人が引き起こした思春期症候群なのかもしれないけど,まだ明確に答えが出ていないのが気になる
・霧島透子,赤城郁美の存在は何なのか?
これはきっと大学生編で深堀りされるんだろうけど,とても気になる存在
霧島透子は翔子ちゃんも知りえない存在だし,可能性の世界の咲太がどう思う?って聞いてきてるってことはなにかこの思春期症候群とかに影響してくるのかなと思う
赤城郁美はクラスメイトだけど何故か可能性の世界では同じクラスにいる,一緒に帰った時に踏み切り前で何か話していたけどそれが何だったのか気になりすぎる
・最後の病室のシーンでお父さんがいなかったこと
これは特に意味がないのかもしれないけど最後のシーンで僕らは家族になったのところでお父さんがいなかったことが気になってしまった
お父さんは既に咲太と信頼関係をきづけているってのはお母さんに会ってから別れ際に話すシーンで丁寧に描かれていた気がするから,あの場にいなくても大丈夫ってことなのかもしれない,あのシーンはお母さんと自分を受け入れるってシーンだと思うし
その他気になった・良かったシーンと感想
・咲太の顔に影が入ってたシーンが結構あったけど意図的に咲太の心情表現とリンクしている感じがした,特に隣にいる花楓には影が入ってないけど咲太には入ってるってシーンがあった気がする
・麻衣さんから母親を紹介されたときの咲太の反応とか表情を見ると,麻衣さんの母親もちゃんと子どものことを見ているなと感じてじゃあ自分の母親はどうなんだろうかと比較しているのかなと思った,おでかけシスターの時もずっきーのお母さんと話しているときの咲太の表情も気になった
・麻衣さんが咲太のへその傷を触ったときの咲太の顔が良かった,咲太は不意にぐいぐいいくから麻衣さんもあの時はたじたじでキスも受け入れてたのがとても良かった,残念ながらあのタイミングでは成立しなかったが...
・咲太と花楓がお母さんに会いに行くシーン,確かにお母さんは花楓のことしか見てないから咲太のことは見えてないんだろうな
・周りに認識されなくなった咲太のゆめみるの時とか麻衣さんの時との違いが気になった,それぞれ状況が全然違うから何とも言えないけど繰り返し比較してみたくなる
・お母さんの書いてある日記に自分の名前が書いていないことを知って愕然とする咲太だけど,ちらっと見えたページに不自然な行間とかがあったから思春期症候群によって見えなくなっているだけで実際はお母さんの日記には作田への感謝の気持ちとかがつづられているんだろうなと思った,あくまでも咲太から距離を置いてしまったに過ぎないと思うし
お母さんの日記の行間
・居心地の良い可能性の世界は元の世界と少しずつ違う違和感があるというのがおもしろかった,特に違いがあったのはパンフレットにもあった理央でコーヒーの飲み方以外にも理科室と理科準備室での違いとかもあるのかなと思った,明確に分からなかったけど花楓もなんか雰囲気が違った気がする
・あとは可能性の世界はお母さんが入院しなかった世界だから家の室内の家電とか持ち物とかが元の世界よりも豪華で生活体が上がっているというのも描写で分かるのが生々しかった
・可能性の世界でお母さんと話してて,お母さんに気持ちを伝えそうになるけどこっちのお母さんには言わないというのが感じられるシーンも良かった,あの時点でちゃんと意志が固まってたってのを感じられた
・細かい描写が丁寧なのは本当に重要だよなと思った,例えば人が近づいたときに反射的に少し体を引く仕草とかも表現されててリアリティがあった,舞台挨拶でも言ってたけどキャストの演技に加えて絵が補完している部分はかなりあったと思う,CloverWorksありがとう...