サービス開始日: 2017-12-01 (2705日目)
2クール目開始でOPEDも一新。話の方は、しいなの中で大きくなっていく空太への想いにフォーカスする内容。芸術家肌のしいな、だからこその「私の中から出て行って」というセリフはなかなか秀逸だったと思う。今までましろが空太に惹かれる理由のところに弱さを感じていたわけだけど、極々平凡な青年にこれといった理由もなく惚れてしまい(例えば、空太に何か自分にない特別に光る部分があってそこに惚れる、というものならよくありそうだしそれなりの説得力は得られるはず)、それによって生じる嫉妬であったり創作活動への悪影響を自分でもコントロールできなくなる、といったあたりまでしいなの芸術家肌や自然体が貫かれている、ような描かれ方だとしたら、それは悪くないな、と… ただそうなると、訳もなくほれてしまう部分での描き方に説得力を求めたくはなってしまうけど(笑)
あと、しいなの絵画を放ってでも描きたいという漫画への強い衝動の正体は何なのか、の部分がまだお預けだなあ、と…
ゾンビものがもたらす状況、を利用してエロを推していく作品、という風にいい意味で捉えられてきたなと… ただ、そのエロと本筋のバランス感は破綻してないので、なかなかいい感じで楽しめそうではある。ミリタリーオタクキャラがいい味出してるし、ドリル鮮血シーンもなかなか…
田中将賀キャラデザによる頭身数多めのスレンダーグラマラスな女性陣、が「あの花」や「とらドラ」とは違ってまたなかなかに魅力的で、ここに好意的になれているのがはまれている原因としてかなり大きいな、と… EDのもろradiohead「karma police」アレンジには度肝を抜かれけど微妙なライン…
ワンクール目の締めとなるクライマックスの話数としては噂通りの良回だったかな、と… 反面、10話に比べ思ったより乗り切れないところがあるのは、やっぱりましろと空太の関係性、キャラ造形、距離感の縮み具合に関するこれまでの描き方の蓄積に引っ掛かりがあるからかな、と…
見応えある異能バトルアクション、画面を注視していても粗の見つからない贅沢なクオリティが(一体どこまで?)続く。大島ミチル氏の劇伴の琴線に触れる美しい旋律、重厚なオケの響きがもたらす音響周りの充実感も凄くて、涼宮ハルヒの憂鬱Ⅵの感じに近いなこれと(オーケストラピットでオケが生演奏してるような感じ、ということで前にこの記事でも書いたんだけど、ファフナーでも同じように重厚なオケなのにこういう感じにはならないところは少し興味深い点)。
葉風の身体を起こす動きに対して髪の毛が少し遅れて覆いかぶさってくるように動く作画シーンとにもハッとさせられたけど(19:10~)、こういうは実写では難しそうだし、この髪の動きにしっかりした意図(葉風の感情とシンクロさせる)が感じられるあたりに演出の良さを感じる、と…
なるほど、荒木監督はカバネリの前にこれをやっていたのか、と… 遠くの方で異変が起こっているくだりなど、ゾンビものの文脈にはまったく疎いけど、なかなか良かった。田中将賀キャラデザの充実度も高め…
ことあるごとに、女性キャラの胸を強調したりパンチラを入れ込んでくるあたりは、嫌いではないけど少しあざといかな、と… キャラデザと全体的なトーン、盛大なネタバレの有無の違い以外は「がっこうぐらし」とほぼ同じ設定、といった印象… 原作者が今年亡くなられたそうで何とも…
どこか光るポイントがあるのではと必死で探したけど、主人公のテンプレすぎる造形など諸々かなりきついものがあった… ふと浮かんだ「ワルキューレロマンチェ」、もノリ的にきついものがあったけど、光るポイントがいくつかあった点(脚本、劇伴、馬上槍試合「ジョスト」の迫力ある作画…etc)はやはりみどころのある作品だったな、と… 後半から盛り返すところもあるらしいのでもう少し視聴を継続してみようとは思う…
密度が濃い…アクションシーンの切れ味はさすが安藤監督ということになるのか。本作における監督と大島ミチル氏の相性の良さが「赤髪の白雪姫」にも継承されたと… 「関節がはずれた世界」で「復讐と魔法を巡る、時間と空間を越えた闘いが始まった」というセリフも良い感じ。
映画かこれは、という脅威のクオリティで2012年当時、何故これを割と普通に観ていたのだろうかと… 大島ミチル氏の規格外のゴージャスなオケ曲を背景に展開する物凄い情報量の多さでぶっとんだ話にあっけにとられながら、最後のオチの締め方が綺麗で見事。
正直、劇伴はもうちょっと抑えた方が効果上がるかな、と思わなくはなかったけど、(良いのか悪いのか)曲が良いのでそこに浸れてしまうところはある… レイアウトとかコンテの良さも感じるし、これは2クールさほど苦にならずに観れてしまうかも…
新キャラ投入による9話からの連続エピソード、これまでで一番の良回だったかなと。ラストで綺麗にまとまって充実した気持ちでいる中でED曲がデザートのように流れ始めてさらに幸福な余韻が続くこの感じ、結構久しぶりかも…