「ワルプルギスの廻天」の前に旧作を劇場版だけでも観直しておこうと思って観てるけど、だいぶ新規の映像入っていたのかな、ゴージャスでabsolute cinema...な感じだった
幼さを強調したキャラデザの印象が強かったのだけど、劇場版では主に酷い目に遭っているシーンを中心に表情が大人っぽく描かれている気がして、子供らしい純真な願いの対価に不釣り合いな重荷を背負わされた印象がより一層強いわね…
エンドロールにフル尺のMagiaが流れるのがまたより一層気分を重くさせる…
村瀬修功さん監督作の社会の中の正義の曖昧さみたいな話、個人的に好みぽくて今作も好きな内容でした。
よく知らないのだけど、ゴシックな衣装やロビンと亜門の特徴的な表情はダークなアメコミとかバンド・デシネぽいのかな。声の抑揚は控えめで表情で演技をさせているシーンが多く感じたことが印象に残りました。
オルボの秘密については結構早いところで察しがついてしまったのだけど、それでもお話の終わりには心を動かされたよ。
今の社会の倫理観や規範とは違う世界のお話を描き切ったところが本格SFという感じ。
アキラの自認が人間だったところから始まって人間とアンドロイド、アンドロイドとアンドロイドの話から終盤でアンドロイドのふたりが人間であるアモルをどう受け入れるかに話を展開させたの鮮やかな手際だった…描かれてきたエルシーも含めると姉-弟、女性-女性、現代の結婚に近い男女てところで色んな繋がりとか関係の話をずっとしてたのね。
温泉郷の問題は解決がされなかったのでは?て言われてたのはアキラの後を追ってたオボロがどうにかしたのかな。図書館の火事の件りでセシャトの行動が不自然だったのはヨクラータにハックされてたのが納得いく説明だけど、じゃあヨクラータはあの時どう事が運べば狙い通りだったのかはよく分からないな…。
アウトサイズシリーズで詳しく描かれなかった機体があったり1クールの制約を感じる中で、駆け足でうまく纏めてあったように思いました。残った謎としてはアンドロイドのアキラがハコダテ郊外で起動されないまま保管されていた理由と、このタイミングで目覚めたことに誰かの意図とか必然性があったのか、かなあ。
間違えたり失敗したりしながら進んだアキラとトワサの話と現在を生きる人たちの生の話が最終話で重なったの、心を揺さぶられるものがあってとても良い結末でした
トワサは延命を選ぶ積極的な理由がなさそうと思っていたから、死に際が穏やかだったのと愛情深い一面が描かれてたの良かったな
ユウグレがイチキシマベースてことは価値観も200年前が基準、だからずっと結婚て言っててアモルも含めたエルシーには抵抗があったことに最終回でやっと気づいたよ…