ラストの「待ってたよ」のカット、原作だと裸足だったのを靴を履いた状態に変更したのはなんでじゃろ? 確かに、一度履いた靴をわざわざまた脱ぐのは変……と思って原作をよくよく見返したら、原作では理凰から靴を渡されるコマはあっても光が靴を履くシーンはなかった。開会式のようなフォーマルな場で裸足というのは光の人となりの表現なので、原作の方が筋が通っている。これ、アニメスタッフの誤読では?
原作とはエピソードの順番を入れ替えて、全日本ノービス大会でライバルとなる選手達の描写を後に持ってきたのは、劇場版への期待を高めるよい改変。劇場版は全日本ノービス大会となるわけだけど、一本の映画として見ると(以降はネタバレに配慮し削除)。
舞台がビルの屋上からドーム球場に変更されたときから懸念してたけど、ビルの屋上からジャンプしてのライダーキックがだいぶ下方修正されてしまった……。ショッカーになりたかった中尾が「ショッカーなんか」というのは違和感。原作では一葉も三葉もちゃんと蝙蝠男に対抗できていたのだが、東島を主人公らしく見せるためか蝙蝠男の攻撃一発で戦線離脱。原作ではいなかったタックル、せっかく参戦したのに大した見せ場なし。蝙蝠男の翼を伸縮させての攻撃が衝撃波が飛ぶ攻撃に変更されたのも意図不明。最後に蝙蝠男が爆発したけど、べつに蝙蝠男の体が吹き飛ぶこともなく原作通り生存。だったらなんで爆発した? 全編通してあれだけ頑丈だった東島達が、最後だけ入院というのも整合性を欠く。
自分とアニメ版スタッフとでは「本作のここがイイ」と思うポイントがずれているようで、最後まで残念が気持ちが拭えないアニメ化だった。
3回転ルッツか4回転サルコウかの選択のとき、いのりが自分で選ぼうとするところが好き。名港杯のときの司の教えが彼女の中にしっかりと根付いていること、彼女が成長していることが感じられて。いのりが4回転サルコウの着氷に初めて成功するところはグッときた。
サブタイトル、原作だと前回後半が「熱血」で今回が「氷の湖」だったのだが、アニメでは逆にしたのはなんでじゃろ? 今回の内容に「熱血」というのはあまりそぐわないと思うのだが。思いの強さで跳ぼうとするいのりに対して司は別のアプローチを示したし、魚淵先生が4回転サルコウを提案したのも非常に合理的な理由からだし、むしろ熱血とは真逆ではなかろうか。そういう、いわゆる「スポ根」ではないところが自分にとって本作の好きなところだったりする。
アニメオリジナルで司が選手時代の衣装を着てジャンプを跳ぼうとする夢を見るシーンがあったけど、アイスダンスは1回転半を超えるジャンプは禁止なので夢の内容は違和感があった。その筋の通ってなさが夢らしいのかもだけど。
ここまで引っ張ったわりには中尾のパンチ一発であっさり洗脳が解ける子分達。重い話を長々と引きずるような作品ではないと思うけど、こんなんでいいの?
当たるまでにだいぶ時間がありそうなのにダブルキックを避けられない蝙蝠男、強そうに見えない。あそこで怪人が避けられないのはある意味「仮面ライダー」らしいのかもしれないが。
原作だと「氷の湖」は次回のエピソードのサブタイトル。今回の、特にBパートは原作でも屈指の人気エピソードだし、サブタイトルも原作通り「熱血」でよかったんじゃないかなあ。サブタイトルの由来である「氷の湖の上に立ついのり」という映像も前倒しでやっちゃったけど、次回どうするんだろ。
いのりが課題であったジャンプをアバンタイトルで降りられてしまったのは、アバンタイトル・Aパート・Bパートというアニメの構成を生かしたあっさり成功した感の演出でよかったと思う。
中尾が子分達と再会するシーン、ショッカーは他のショッカーの存在を感知できるんだから中尾とユカリスは子分達がショッカーであることにすぐに気付くはずなんだけど、都合よくその設定をなかったことにしてない? 子分達が中尾を特に根拠なく疑うのも不自然。
なんで? え、なんで!? なんでいるかがいのりにキスするシーンカットしちゃったの!! TV的にマズイとか? 自分には何がマズイのが全然わかんないけど。
人気投票で自分が迷いに迷った末に投票したキャラ、魚淵先生初登場。声のイメージもバッチリ。ハーネスを使っての練習も、動きがついたことでよりイメージがつかみやすく。
原作だとサンダーライコの瞳のハイライトの有無って意図的に描き分けられてるんだけど、アニメ版では改変されている。キャラの印象に影響するし、そういう細かいところを大切にして欲しいんだけど……。
勝ちたてアツアツのいのりと喜びGOE+5できなかった理由、原作だと司が他のコーチ達に食事に連れて行かれたから(と読める表現になっていた)だけど、大会終了直後にいのりの家族が会いに来るという原作にないシーンを前回追加したことで、いのりの家族に邪魔されたからということになってしまった。大筋に影響はないと思うが、原作ファンとしては違和感がある。
Aパートの夜のスケートリンクのシーン、原作を読んだときの光と影の強いコントラストの印象がアニメではあまり感じられなくて残念。
いるかの滑走が、現在のいのり達よりもはるかに高いレベルにあることが感じられる映像になっていたのはよかった。