11話を観返していて気づいたのだけど、放送の終わりに付いている予告編はカセットプレイヤーの再生ボタンを押す音から始まってカセットテープのノイズに合わせて音楽が流れるのね。これは多分オープニングの現在のふたりを描いた部分が綾瀬の日記の回想の画質(いわゆる8mmフィルムの感じとのこと)で描かれていることと合わせて、この作品で流れた時間を未来の(多分)綾瀬が振り返っているという作りになっているように思える。
ただオープニングの綾瀬の回想ぽい部分に綾瀬と接点がなかった藤波が出てるのは謎。あと、藤波は浅村が落とした"栞"を拾い上げるとかいう意味ありげな登場をしたのに読売先輩との絡みが特にないまま終わったの嘘だろ…。
オープニングでは横たわっている藤波の髪に2頭の黒い蝶が止まっていて、8話では1頭の白い蝶が高いところを飛んでいる。12話では回想の中の藤波にまとわりつくように白黒2色の蝶が2頭飛んでいて、藤波が自分の気持ちに気付かされたくだりから蝶が離れていく。世界が色づくのに合わせて羽の色も白と黒の2色から下半分が赤くなっている。蝶が離れていくのは両親がいなくなって起こったいろいろな悲しみを自覚したことの暗喩ではあるのだろうけど、8話の蝶が綾瀬の「楽しみ」という言葉と共に結構高いところを飛んでいたことを思い出すと、蝶が離れていくというのは気持ちを解放したことの表現に思える。
綾瀬がこぼした涙がベッドのシーツの落ちる音、浅村を部屋に引き込んでドアを閉めて鍵をかける音がすごく生々しかったのが特に印象的だったけれど、他にも踏切を通り過ぎる電車、綾瀬が浅村を抱きしめる時の衣擦れ等々、音響が特に印象的な回のひとつでもあったし、主演のおふたりの演技も尋常ではない素晴らしさだった。
9話から12話までで、オープニングで描かれた過去にふたりが出会えていたら結べたであろう関係に今のふたりが至ろうとしているて解釈はまあまあ有りだったのでは。オープニングでは駆けていたふたりが並んでゆっくりと光の中を歩いてくラストは自分の気持ちをうまく表現できる言葉を持たない。
過去に負った傷から深い人間関係を結べなくなったふたりが至る関係としてこういう終わり方なの本当に良かった。本当に美しく終わったので、2期はやらずにいて欲しい。
「すり合わせ」
いい言葉ですね
藤浪さん,壮絶な過去を持っていた。
それがゆえに,浅村にかける言葉が重い。
なるほど,「これは昨日まで他人だった2人が家族になる物語」か。
それならこういう終わり方でも納得。
正直,この先の物語が見たいけどね。
サブタイは「tomorrow and tomorrow」だった。
好きになってはダメだと気持ちを押さえつけているのはお互い様。すり合わせをしたいという浅村からの提案に対して早口で誤魔化そうとする綾瀬。でも先に押さえつけようとしたのは綾瀬の方だから…。
その気持ちが本当に兄弟だからこそなのか恋愛感情なのかわからないという結論に至るのは当事者だからこそな気がするけどな。でもそんなことをすり合わせた上で秘密な関係になるの、めちゃくちゃえっちだな……………….。
二人共、自分の感情と向き合うために、おそらく大きなきっかけが必要だったんだな。
沙季は男性からの告白。
心に起きる感情の波は大きなものだし、自分の本当の気持ちを再確認するものとしてはじゅうぶん。
悠太はしっかりしているから、
夏帆という比較的大きな存在が必要だったのだろうな。
彼女が語った過去は重過ぎるものだったし、彼女が気にかけてくれたおかげで、
悠太も決心できた。
二人の気持ちのすり合わせ。
義理の兄と妹という関係性は非常に大きなもので、
二人を戸惑わせている原因でもある。
でも、家族になったからできたつながり。
二人の会話は、ここまでと同様にぎこちなさを感じさせたけれど、
二人が本当の気持ちを確認し合えたことに安心した。
兄妹としてのものなのか、異性としてのものなのか……
兄妹としても異性としても1話で言ってたすり合わせをようやくできた、のかな。
「すり合わせ」って言葉が
ビジネスシーンでない場面で映えることってあるんだ
絶対偏差値上位の高校生たちだ
正解の見つけ方
頼るというのはスキルなのだ
太陽光の強さが幻を呼ぶ
それでもダメ
ネオンの光が哀しい
女性に期待しないで育った
水面に浮く葉
月の光が優しい
ぎこちなさすぎる朝のリビング
告白
部屋に引き寄せ抱きしめる
震える手を掴む
カーテンの隙間から差し込む光