自他共栄という柔道の格言を体現するように敵味方隔てなくそれぞれの人物の背景・想いを描き、互いに切磋琢磨して成長し心を豊かにしてゆく姿を躍動感と青春の煌めきに乗せて映し出す素敵な作品でした。立川学園戦、中でも永遠vsエマの試合の描写は特に素晴らしかった。
一方、1クールという短い尺で多くの人物に焦点を当てる群像劇を描いた故か、脚本だけでなくカット構成や劇伴等の演出面でもひたすら青春の煌めきと感動を盛り上げようとする一本調子に感じられお腹一杯に思うことも。この辺もう少し緩急やメリハリが効いたドラマ構成・演出で観たかったとも思います。
時々遊びを挟みつつ独特の言葉遣いで巧みに推理を構築していくセリフ回しの面白さ、そして凛とした声で調子を付けながら澱みなく語っていく鬼頭節もといおひい様の弁舌の爽快さはやはり本作の最大の魅力だなと改めて。2期は複数の小編で構成されたこともあり尚のこと実感した次第
一応丸く収めた感じで幕を閉じたけれどミリ父母の死の原因は一騎と零にあるという最大の業を華麗にスルーしてしまったためどうしたってモヤモヤは残る。せめて思春期編に丸一話割いてミリ母のヒドい扱われ方に対する禊ぎをしてすっきり終わって欲しかったところです。
と終盤にやや不満が残ったものの、基本的にはミリの抜群の可愛らしさとドタバタホームコメディの幸せ感に和み一週間の疲れを癒されながら楽しく観ることが出来ました。
虚淵玄さん原案・構成のわりには比較的オーソドックスなストーリーでしたが、世界観、キャラの造形、劇伴など作品の様々な所に独特の風情や美学が感じられ惹かれました。切なさと清々しさが混じり合うような最終話の余韻も好きです。一見地味ではあるものの味わい深い良作だったなと