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普通


良い

それぞれが抱える「ままならなさ」、今回はそれが強く出ていたね
逃げ場を求め女装した咲季、元彼の近くに居続けてしまう佳乃子、父を探し彷徨う一果……
誰もが思い通りにならない状況、和だけ少し異なって見えるような

言葉では兄を支えると未来を語れる咲季。そんな彼が女装を始めたのは自分から逃れる為か
納得はしていても決められた未来の全てを納得し受け容れられるわけではない。だから、ままならない今と異なる自分を求めてしまったのかな

和と別れて新しい事を始める筈が、佳乃子が居着いた場所は元彼の近く。今回もその和と遊んでいるのに、内面の悩みはおくびにも出さず
和が元カノと来るなんて気不味いと言っていたくらいなのだから、きっと佳乃子もそれに近い感情は抱いていたのだろうな

一方で和はままならなさと上手く付き合えているような
ギターの優先順位が下がる生活、実家を継ぐ気はそれ程ないけど、包餡の指はついしてしまう。でも不満はない
また、泳げないままプールに来たというのに、一果が楽しいならと来訪を喜べる人間性も持つ

そんな彼だからこそ、ままならなさに悩む人たちに道を示せるのかな
咲季には女装を使って月山を悩みにけりをつけさせた
佳乃子は本気で何かを為そうとしている和を見届ける気になれた
こういった和の影響は父を求めて悩む一果にも何かを齎すのかな?

まあ、ままならなさに悩んでないからってあっさり女装できてしまう和には笑ってしまうけども



良い

視聴者からすれば予定調和な展開、けれど作中人物にとっては予想外且つ常識が壊れる展開
鈍重な見た目のアロガンツに蹂躙される王子達だけでなく、賭けが外れて阿鼻叫喚な外野の様を見るのも面白い回

でもリオンの暴虐はこれまで存在した秩序を壊す行動でも有るからアンジェリカのように懸念を抱くのも当然。一度暴れてしまえば後戻りはできない
けれどこの展開は後戻り出来ない幾つもの事象を積み重ねた先にあるのもなんだよね

本来のヒロインであるオリヴィアをユリウスがほぼ知らない時点でこの世界は後戻りできない場所に来てしまっている。なら王子達に暴力を向けるリオンだって後戻りする理由がない
そう考えるとリオンがこのような役割を演じているのは、マリエや王子達に拠って本来の役柄から外されてしまったアンジェリカやオリヴィアの為とも見る事もできるのかな



とても良い

前回が個の色が多彩になり共存する話であったなら、今回は個の色を束ねた上で還元する話だったのかな
楽しさを重視する愛、競う相手を求める果林。そんな二人が持つ色がユニットライブを通して美里に渡される。でも、考えてみれば愛の持つ楽しい色はそもそも美里から受け取ったもの

愛が提案したオンラインライブ、これは会場に来るのが難しい美里が念頭にあるアイディア
また、小さい頃は人見知りだった愛は美里によって賑やかな人物になった
愛は美里から色を与えられた人物。今の愛が持つ発想や言動は美里の影響が大きいもの

競う相手を求める果林は他者の存在によって彩りが増す人物。今回は愛によって色を得ている
クールな果林は美里への対応で愛と真反対の意見。二人は競い、愛の意見が美里の真意を引き出している
だから果林は愛へのリベンジが必要になる。ステージで競い合おうと誘うわけだね

愛と果林が持つ別々の色。ステージに挑む際、二人は相手が持つ色を口にしているね
愛は果林と競いたいと言った。果林は愛の意思を面白いと言った
楽しさを、競う相手を求める色が混在するステージが美里に頑張る力を与えるどころか、美里は果林にとって競う相手へ
二人がファンから何を受け取って、何をファンに返したかが判る話だったね



普通


とても良い

白銀が合コンへ行った事を契機に始まる繊細な恋の鞘当てが面白い
彼氏の浮気を疑う柏木、好きの気持ちに嘘を吐く眞妃、そして真実を告げる十円玉ゲーム
かぐやと白銀、両心理を順序立てて描いているからラストシーンが際立っているね

好きな人を疑う気持ちや告白する勇気に二人は触れたのに、ゲームでは自分の好意を隠す為に策を弄してしまった。直接は言えないがそれでも信じて欲しい気持ち
自身の白を告げる白銀、それは最大限の真摯さを籠めた言葉だからこそ白銀を勝者とするのだろうね



良い


とても良い

気になる相手と仲良くなる方法、シャミ子と桃はつぶやいたーを介して、リリスと桃はお出掛けの形
最も適した形を探す時こそ形を自在に変える杖に役立って欲しいけど、今回は役に立たず。むしろ形の無い言葉こそ両者を結びつけていくのはコミュニケーションの基本が見えて面白いね

桃の気持ちを知る為にIDを知りたいが、IDを知る方法を知らない。看板で口にし辛い事を伝えてもすぐには教えてくれない
なら桃も口ではなくSNSを、しかも冗談を交えてIDを伝えたのは桃にも口にし辛い気持ちがあったという事かな

折角SNSで繋がれたのに、ミカンとシャミ子が仲良くなる様を見せつけられる桃が哀れ(笑)

どつき漫才を繰り返す桃とリリスも素直に仲良くなれない組み合わせ
煽り倒すりリス、すぐ手を挙げる桃。そんな二人が仲良くなるにはそれこそ相手を舐めず対等に触れ合わなければ
そういった意味では裸の付き合いとなる銭湯、弱みの見せあいは何時にない触れ合いを二人に齎したね

その結果、桃が一方的にりリスを脅す関係になるとは……(笑)
桃は悪巧み魔法少女、リリスは真っ青魔族。だというのにシャミ子からはとても仲良くなったように見える理不尽
リリスは気を遣って桃の弱みを脅しのネタに使わなかったのにね(笑)



良い

自分に都合良いよう解釈する。本作はそれに長けた人物が多いね
パパを見たと思えば遠方まで言ってしまう一果、自分が振った認識がない佳乃子
そんな二人に和は振り回されるけど、一方で振り回す側でも有るのは面白い

父が倒れたから実家に帰る。それは和の早合点だったわけだけど、それを理由に和は佳乃子を誘うも素気なく断られ
和は佳乃子を振り回せず、終わりを告げるメッセージは佳乃子に異なる解釈をされてしまう始末
この時の二人はどこか相性が悪い印象

一方で佳乃子は解釈に関係なく和に振り回されてしまう一面もあるような
厄落とし旅行の筈が和に遭遇、お茶に誘われたのに店手伝った挙げ句、店仕舞いまで……
和の地元で再会した二人は、互いに振り回しつつ一転して相性の良さが見えるように

一果も父の失踪に振り回されている。だから父を求めてふらふら…
一果に必要なのは一つ所に留めてくれる人。そういった意味では父親代わりとして一果を祭に連れていき、そして手を繋いだ和は一果を落ち着かせてくれる人に成れるのかもしれないね



普通

正体が明らかになり始めるマリエ、リオンとの大きな違いはゲーム世界の秩序に手を出すかどうか
リオンはゲーム知識を基にチートアイテムを手にしたがそれ以上はしなかった。けれどマリエは主人公の地位を奪ってしまった。それが最大の違いであり、最大の問題というわけだ

マリエの行動は唯でさえ崩壊したゲーム世界を更に崩壊させるもの。王子達は皆してマリエに篭絡され、アンジェリカによる虐め問題も早い時期に起きてしまった
バランスは崩壊していても成立していた秩序。それをマリエは壊してしまったわけだ。だからマリエが生じさせた歪さは不快に映る

既に秩序が壊れているなら、世界のルールに従順になろうとしていたリオンだって壊す側に回るのも道理
モブの仮面を脱ぎ捨て悪役の顔で啖呵を切ってみせたリオン。次回に起きる事態は容易に想像できてしまうからこそ楽しみ。ストレスフルな崩壊世界を更に壊すリオンの活躍が早く見たいものだよ



とても良い

同好会内ユニット結成というこれまでに無い変化に対して、とても丁寧に向き合ったエピソード
新しい組み合わせなら良い色が生まれるとか単純にせず、自分達が組む事で何を得て何を還元できるかという点を突き詰めていたね
また、その裏で侑の課題解決を進行させるのも良い構成

これまでバラバラな色で活動してきた同好会だから、ただ一緒に組むだけじゃ揃えられるものなんて何も無い
それぞれが自分の推しやこだわりを話しても一つの色だけ通すわけじゃないなら統一なんて無理
揃わないならソロの方が良い。揃えるなら揃える事で得られる色が欲しい。だから悩む

答えが侑への心配から見つかるとは。と言うか、皆して心配しすぎでは……
「自分が良いと思うメロディ」が見つからない侑への助言。同好会の多彩な色は侑に支えられてきた。だからこそ逆に皆も侑の色を知っている
相手の色を知っているという構図はそれこそかすみ達の関係にも当てはまる。そこに気付けたのは大きな成長

自分の色を教えて揃えるのではなく、相手に自分の色を教えられ多彩になる
それはソロの嵐珠に辿り着けないステージであり、ファンを満足させるものであり、Quartz結成の意味があるもの
今回のステージは嵐珠の認識を改めさせると同時に、栞子にも何かを齎すものになったようだね

一人で課題に挑む侑は見た目だけなら独り
でも頑張っているアイドルの姿は侑の背を押すし、彼女らの助言は侑に見えていなかったものを教える
だから侑が奏でるのは第一期EDになるのかな。第一期において同好会を支え続けた楽曲。侑は同好会を支えてるし、支えられてる。それは何よりも侑を象徴する最良の曲となるのだろうね



普通


良い


良くない


良い

似た者同士は反発する、なんて事を考えてしまう回だったね
石上とミコ、かぐやと早坂。その思考は似ているから仲良くなれそうなのに、似ているから反発してしまう
それどころか周囲が余計な手をいれる事で余計に仲が拗れてしまう訳だ

互いにフォローし合っている意識の石上&ミコは極端に互いを嫌い合う。石上は一応ミコの良い所を挙げられるわけだからミコがもう少し変われば関係も変わりそうだけど
最後の煽られた際の対応が全く同じ方法になる辺り、本当にこの二人って芯の部分が似ているんだろうなぁ(笑)

かぐや&早坂は厄介事を押し付けたいタイプか。主従の関係でかぐやから押し付けられる早坂はストレスフルだから今回みたいな事もする
まあ、企んだ挙げ句上手く行かない辺りはそっくりなのだけど
ただ、この二人は似ていても姉妹の関係も有る。だから反発しても支え合う間柄を築けるのだろうね



良い

父親は流通用のダンボールに封印され、持ち物の杖は物干し竿代わりって凄い状況だ……。ていうか、シャッフルクイズに使われそうだったって最早遊んでいる感まである(笑)
でも、それは形に囚われない価値観が吉田家に浸透しているからなのかな?

吉田家の傾向が目立つのは形に強い影響を受けているミカンの存在が描かれたからかな
見よう見まねの悪魔召喚で守るつもりが逆にミカンを孤独にした
そんなミカンを救った桃は救世主が形を持ったような大天使
形に拠って不幸になった桃は形に拠って幸せになれた

何とかの杖はまさしく形に翻弄されない杖。主の価値観に影響されてしまうから、誰かを傷つけたいと思わないシャミ子では武器の形にならない。清子も全く武器として使っていなかったし
逆に真っ当に武器の形を取らせようとしている桃や良子がおかしな事をしているように見えてしまう始末(笑)

そのようなシャミ子が唯一、形から入ろうとしたのは桃の笑顔かな
シャミ子が桃に笑顔になって欲しい理由はもっと別にある。けれど、シャミ子は「眷属を笑顔にするのも魔族の努め」なんて言い訳している
一発芸は失敗だったけど、このノリで桃を笑顔にして貰いたいものだね



良い

まだ和に好印象を持てていない一果は和に目を向けない。なら、代わりに何を見るかと言えば今回の場合は美弦だったのかな
美弦を見ているから彼女の問題に関わろうとする。そして和に助けられた美弦を見て和への印象が変わる。そういう話だったのかな

子供の相手が上手くてバイトもして家の手伝いもする、あまりに理想的な子供。そんな美弦が親に隠した形の趣味を持っているなら、それは本当に大切なものなわけで
その想いを汲み取って庇おうとした和と一果。ただ、一果がまっすぐ反発したのに対し、和がしたのは搦め手的な庇い方

家業があるのに趣味に生きる道を許してくれた両親の尊さと感謝を誰よりも持っている。だから体を張る形での懇願が出来るわけだね。
そんな和の姿は美弦の趣味を肯定し、保証するものになるのかな
まあ、ちゃらんぽらんな和の面が出ただけな気がしないでもないけど(笑)

美弦は大切なものを守れた事で和に特別な想いを抱いたようで
それを察した一果の様子が印象深い。
前回はあれだけ和を批判して今回もあまり目を合わせない程なのに、美弦の想いを過度に否定しなかった
美弦には和の方法が良かった。それが判っただけでも一果の硬さは少し取れたのかな?



普通

学園に入学した事で始まるのはゲーム本編……とならないのが本作の醍醐味か
世界観の崩壊はゲームバランスの崩壊が原因。なら人間関係の崩壊は何に拠って齎されたかと言えば二人のモブがその原因となっているのは面白い話

本来ストーリーに関わってこないリオンが男爵の地位を与えられた上、主人公のオリヴィアと関係が生まれるおかしな状況
そのおかしさをもう一方で構成しているのがゲームでは見かけなかったマリエという構図
マリエが王子たちを篭絡し、オリヴィアは虐められ…。唯でさえ崩壊した世界がモブに拠って更に崩壊しているわけだ

ただ、この崩壊はリオンに変化を齎すものにもなっているね
リオンはそれなりの暮らしを志し貴族と関わらぬつもりだった。だというのにお茶にハマり、蹲るオリヴィアに手を差し伸べ…。前世の彼からは想像できない姿
崩壊する世界観と変化するリオン。それらはリオンをモブで有り続ける事を許してくれないと想像できて次回が楽しみになるよ



とても良い

同好会と嵐珠、第一話で示された決別路線のままやっていくのかと思っていたけど、同好会の中のバラバラを一つに束ねてフェスをやったように、同好会と嵐珠を早くも一つに束ねる道を探り始めたのか
そこにはかすみが言っていたように同好会の特性が活きているのはとても好印象

同好会は何も積極的にバラバラになったのではなく、バラバラの状態を肯定したから一緒にフェスを作り出せた。同じように、一人でやりたい嵐珠を肯定した上で一緒に同好会をやる道が有るのかもしれない
嵐珠が別々にやりたいと言っているからと言って、それをそのまま受け取るのではなく、自分の経験を基に嵐珠の真意を探ろうとするエマは本当に良い子だね

そもそも嵐珠は真の意味で離別を求めているわけではないのかな
同好会グッズを見つけた際、一番好きな一人だけを買うのではなく全員分を買っていた。それは何よりも嵐珠が同好会という集団を好いているのだと判るね
嵐珠の原点にそれが有るならば、発展する形の中にもソロアイドルだけでなく集団の中でのアイドル像もきっと存在しうる

バラバラとは下手をしたら「自分とは別」という感覚だけで終わるかもしれなくて
でも同好会のバラバラは皆を肯定する為のバラバラ。だから異なる道を行こうとする嵐珠を肯定するには彼女を理解することが第一。公園での会話を通して嵐珠の真意、そして自分達の為すべき事を少しずつ揃えようとするエマ達の姿勢は尊いもの

エマ達が出した答え、バラバラの個性を持つ同好会全員ではなく、4人で一緒のステージを作り上げる。それは個の道と集団の道をそれぞれ尊重したものになるのかな?
それこそが虹ヶ咲の特徴を最も描くのだろうと今から想像できるね

あと、話を納得しきれなくても、最後には同調してエマ達を引っ張る発言をするかすみ可愛い



普通


良い

恋愛頭脳戦からウルトラロマンティックへ。タイトル移行が示すように「相手を如何に惚れさせるか」よりも「如何に相手から好印象を持たれるか」に移行しているような
そのような変化を遂げても楽しめるのは生徒会メンバーの関係性が充分に成熟しているからだろうね

ミコを守る為に大火傷したのに報われない石上、既読を理解してないかぐやに翻弄される白銀と早坂、石上を煽っておいて格好悪く撃沈する藤原…。どれもこれも楽しく笑える展開ばかり
三期になってもこのようなコメディを提供できる作品力は強い

気になる人から「筋肉姫」なんて呼ばれてしまうかぐやは哀れ面白い(笑)



とても良い

台詞とコメディの激流に目が回りそうになるけど、少しでも慣れれば癖になってくるというか、シャミ子と桃の遣り取りがあんまりにも面白くて尊いものだから、脳を空っぽにして楽しめば無問題
つまりは最高に面白い初回でした!

決闘もデートも不成立な夏休みの始まり
それでもシャミ子と桃がいつも通りな感じでお出かけしている様子にはほっこりするね
シャミ子は桃に髪留めを、桃はシャミ子にフィギュアを。互いへの贈り物、それは意思が伝わらなかった手紙以上に二人の想いを表しているような

桃とミカンがシャミ子の隣家にお引越し
元々、魔族と魔法少女という違いが有っても交流を続けていた三者。住む家まで近くなったらより交流が増えてしまう。けど、今のところはやっぱりいつも通りに賑やかで微笑ましい
この三人は今更距離が近づいた程度で交流の仕方が変わらない間柄なのだと判るね

距離が近づいた事でシャミ子に何が見えるかと言えば、桃の弱点ですか
でも、それは戦いに役立つ弱点ではなく桃の不足部分を指摘するもの
相手の足りない部分を教える事で相手は満ちる。そうすれば相手もきっと返してくれる
シャミ子と桃のこれからの関係性が見える初回だったね



良い

ミュージシャンを目指し家業から離れていた和、小学生ながらに緑松で立派に働く一果
和は子供っぽい大人、一果は大人っぽい子供として描かれているんだけど、それによって一果は和に対してつっけんどんになっても、和の対応が全く異なるものになるのは印象的

小学生女子が跡取り扱いされている状況には驚かされるけど、一果はそれに見合うだけの働きを見せているね。店頭に立ち「責任」などと口にする。それは本来の跡取りである和の立場を危うくするほど
でも、一果には硬さが有るね。人を頼れない危うげな硬さ

だからこそ、ちゃらんぽらんな和との相性が良くなる余地があるのかな
和に責任感は見えないけれど、和菓子への愛は人一倍。また世渡りも上手いようで。だから難事に硬いまま挑もうとして失敗しかけた一果を助けられる。また、和菓子の魅力を改めて一果に伝えられる

和は一果の親になれない、一果は和の娘になれない
けれど和は一果から跡継ぎの座を奪い取るのではなく、彼女が彼女の望む成長を遂げる手助けをする事で共存が可能となるのかな?
それはまさしく一果が緑松を継ぎ、そして和が緑松の看板を守る道に繋がるのかな?



普通

原作既読
なのだけれど、初回は世界観説明と主人公紹介に終止しているから、あまり述べる事が無いな……
一応作品としてはイケメン王子やその他諸々が登場してからが本番なんだけどね

ゲームバランスの崩壊が世界観の崩壊に繋がっている。ならそんな世界で平穏を得ようとしても真っ当な方法で平穏なんて手に入るワケがなくて……
自称モブの彼は早速チートアイテムを手にしたことでモブではなくなった。唯でさえ崩壊した世界観が彼の存在に拠って更に崩壊してくのだと予感させる第一話だったね



良い

世界全てを敵に回し進撃を開始したエレンの真意に迫るエピソード
これまではエレンが変わってしまったと思えていたから、彼が何を考えているか判らなかった
けれど、ミカサが気付いたのは彼は何も変わっていなかったという点であり、むしろ変わったのはミカサ達だったのかもしれないね……

見た事のない広い世界にはしゃぐミカサ達。けどエレンにとっては既知の世界だから新鮮味はない。むしろ未来が見える彼にとってあの光景はどのように映っていたのか…
だからエレンとミカサが見ているものは決定的に異なるわけで。エレンの望む答えを返せなかったミカサはエレンが何を求めていたかすら見えなかったのだろうな……

調査兵団は自由を求めて戦いを始めた。けれど今回やっていたのは平和の主張だから自分達を敵視する者達に何も出来ない。それでは自由は、幸せは奪われてしまう
だからエレンは進撃を開始したのかな…。大切な者を守る為に全ての敵を駆逐する。それは最初期にエレンが抱いた志であり、この考えに帰結するならエレンは何も変わっていなかったということになる

世界の敵となり誰彼構わず潰していくエレンはもはや悪魔そのもの
それでも、一瞬だけ存在した出自も言葉も違うのに誰も彼もが楽しげに酒を飲み交わした時間の価値を信じたくなるけれど……

後の問題はエレンをどう止めるか。物語も大詰めだというのに、ここから更に1年近く待つことになるのか……。その時は最良の物語の最良の結末を見たいものだね



とても良い

同好会という集団に属しながらも、それぞれがバラバラの指向性を見せつつ皆の個性を肯定する様子を第一期にて披露した虹ヶ咲
第二期は早くもフェスティバル開催に向け動き出しますか。第一期にてそれぞれの紹介が終わっている点を考えると、第二期は新キャラ加入に拠る反応を描く事になるのかな?

同好会と音楽科、今の侑は2つの夢を同時に追い求める立場。そりゃ、近くにいる歩夢から見れば心配になる
でも学校選びの話であったように、侑は夢を明確にして虹ヶ咲に入ったわけですらなく、入った先でアイドルの夢を追う中で自分の夢を掴み取った人間なんだよね
一つの夢を追い始めなければもう一つの夢は見つからなかった

そういった意味では嵐珠は侑と似て非なるタイプかも
嵐珠は同好会に憧れて虹ヶ咲を選んだ。そして入った時点で明確に自分の夢を持っており、それに向けまっしぐらになる事を正しいと信じている
だから今掲げている夢の為に、別の夢であった同好会への入会を取り止められる
一つの夢の為に他の夢を選ばない強さを持っている

二つの夢を持ち皆を応援する立場の侑、一つの夢を持ち皆に与える立場の嵐珠
普通に考えればこの二人は対立しているから決別宣言にも繋がる
けれどそれすらも同好会の「バラバラを肯定する」姿勢に受け止められている点は好印象
ED等を見ればやがて訪れる着地点は見えるけれど、そこに辿り着くまでどのような物語を見せてくれるのか既に期待大ですよ

本筋とは関係ないけど、相変わらずドジっ子可愛いなノリのかすみには癒やされる……
侑を編集に向かわせなかったのはお手柄だけど、異なるデータを持ってきてしまう痛恨のやらかし。けれど、それすらも自分のドジシーン披露に繋がるという……
こういう扱いを見るとやっぱり本作ではかすみが一番好きかもしれないと思い直してしまう(笑)



とても良い

最終回になっても物語背景には不明瞭な部分が多かったものの、アニメでは物語の焦点をペコリーヌ&キャル、ペコリーヌ&ランドソル、キャル&カイザーインサイトに絞った事で感情移入出来る余地が生まれ、気持ちの良い最終回になっていたね

奪われたものを取り返す為に戦うペコリーヌ、その姿勢は敵の打倒ではないからカイザーを助けたいキャルの目的も並び立てる
自分の真名を名乗れなかったペコリーヌ、カイザーと通じていると言えなかったキャル。二人は何もかも正しいわけじゃない。でも、有るべき姿を取り戻そうとしている。その中でキャルの口からペコリーヌと同じ言葉が出てくるのは本当に良いね

何かを取り戻そうとしていたのはカイザーも同じだったのかな。でも、彼女は間違ったままループを繰り返してしまった
対するユウキの選択が素晴らしい。以前は失敗を否定する為に繰り返し、良い結果を得ようとした。けれど今回は繰り返しを選ばずループの先へ
そんな彼の手は先へ進もうとする者達を引き上げるものになっていたね

ユウキの前に進もうとする姿勢は他の仲間達にも影響していたような。特にカイザーに認められる事を望んでいたキャルは逆にカイザーへ手を差し伸べられる人間になった点は大きな全身
間違いを繰り返していた彼女らが確かな成長を遂げて繰り返される関係から抜け出る様子はとても良いね

ただ、進んでしまえば以前と変わってしまう。居なくなったペコリーヌの代わりにキャルが料理をしていたのはループ脱出による消失と成長……だっただけに以前と理由を変えて美食殿に戻ってきたペコリーヌの姿には感動してしまったよ
前と同じではない。けれど変わらない日常は守られた。美食殿に皆の笑顔が戻ってきたラストは何よりも素晴らしいね。……その後のオチも本作らしかったし(笑)



普通

過去改変は禁じられた行い。けれど、改変された形跡が有るなら介入も許されるということか
過去を望ましい未来へ繋げようとして何度も失敗したトキは過去をどう変えられるかを最も考えてきた人間。だからこそ劉旻を捕まえる時間を見つけられたのだろうね

その方法は被害者の写真と協力してか…
劉旻に無残に殺され未来を奪われた者達。トキは未来に繋がらなかった彼らの過去を通して劉旻を追い詰める。それはまさしく被害者に逆襲される加害者の構図
ダイブを通して誰よりも被害者に寄り添えるトキだからこそ出来る逆襲

それはエマへの言葉にも現れているね
人生をやり直したいというエマ。最初からやり直せば何も悪い未来なんて無くなるように思える。けれど、他の被害者や未来へ繋がらない過去に苦しんだ者達を知り、それでも前へ進む者達に会ってきた
だから「過去のやり直し」を否定しつつ「未来へのやり直し」を提言できるわけか…

そうして繋がらない筈の過去が未来へ繋がりそうになった瞬間をまたしても無残に引き裂く何者か……
過去と現在において、トキから大切な繋がりを奪う真犯人。ここから本当の戦いが始まるというタイミングで第一シーズン終了とか酷いことをするよ……



良い

別世界に生きているように見えた相手と関わった事でキラキラした世界に飛び込み、『好き』を広げていった二人の物語。最終回はコスプレこそしなかったものの二人がコスプレを通して得た尊い光景が気持ちよく描かれていたね

『好き』を守るため自分の世界に閉じこもっていた新菜。そんな彼にとって海夢と関わって得た経験はどれも鮮やかなものばかり
今回もホラー映画なんて一人のままだったら、触れる事は無かったろうね。そして触れたからこそ意外な良さが見えてくるし、海夢は意外とホラー怖過ぎと知れたわけだ(笑)

そうした行動に現れるように海夢は未知の世界や体験に対して前向きなタイプのようで
自分が平気かなんて気にせずホラー映画を見てしまうし、泳げなくても海に行ってしまう。その先に在る『好き』を楽しめるからなのかな
そんな海夢と関わっているから新菜も未知の世界へ足を踏み入れることが出来るのだろうね

それが顕著に出たのが花火のシーンか
以前は響く音を聞くだけだった打ち上げ花火。けれど海夢と一緒に出掛けた事で花火は匂いや歓声、そして花火の音を体に響かせるものになった
その響きは一人で体感するものではないから、つい隣にいる海夢を見てしまう。その瞬間、新菜の中に響いていただろう感情がどのようなものだったか詳しく聴きたくなってしまうね

スマホで会話をしている二人は全く別の部屋。おまけに話が進む海夢に対して新菜は眠りの世界
この時の二人は完全に別世界に居るけど、スマホ越しに繋がるシーンは良かったね。コスプレを通して二人は世界を共有した。今年だけでなく来年も関わる気でいる
それはまさしく「またね」と言える時間。このように素晴らしい二人のコスプレ活動を再び見られる日をつい待ち望んでしまいますよ!



良い

早すぎるラスボスと主人公の衝突、それをラスボスの正体を上手い具合に主人公に知らせない形で行っているのは凄いの一言
両者共にディスクを欲し行動している。つまりディスクは行動の見返りとなっている。逆に言えば見返りを手にする為にどのような行動が必要になるか、二人はそういうバトルを繰り広げたわけだね

プッチの策略により徐倫はディスクを失いかけた。プッチ有利に傾いた天秤をウェザー・リポートが公平に戻したわけだ。
ヤドクガエルが降る中では誰もディスクを楽に入手できない。見返りを手にする最適解の行動が必要になる
そこで行動の源泉としているものがそれぞれ異なっているのは印象的。プッチは目的を見誤らない冷静さ、徐倫は目的へ至る強い意志

扉を開けさせる際のプッチの言動は秀逸。
毒地帯から逃げる看守にヤドクガエルをぶつけている。つまり相手に「自分を助けさせる見返りに扉を開けよう」との思考に誘導しているわけだね
これは徐倫も実践している。死んだフリをする事で敵に「ディスクを手に取る見返りにスタンドを近づける」状況を作り出したわけだ

スタンドのディスク、記憶のディスク。双方がある程度の見返りを得られたが、それ以上の見返りは得ていないとも言える状況
天国へ至る為に暴虐を尽くすプッチ、父を助ける為に黄金の精神を掲げる徐倫。この闘争はどちらが望む見返りの全てを手にする事になるのだろうね



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