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良い

本作はルディ(前世の男)によるやり直しの物語。悔いを残した行いを別の形で向き合い成長とする。そう捉えるなら、確かにサラとの別れは悔いが残っていたと言えるわけだ
てか、突然のスザンヌ再登場には驚きましたよ。あのパーティとはサラの件により破綻したけど、エリスと別れた直後のルディが落ち着ける場所を見つけられるかもしれなかっただけに行方が気になっていたから、スザンヌ再登場はあの頃を少しだけやり直せるようなもので、そして彼女が登場したからにはサラが登場するのも当然で
こちらもやり直しの機会となったわけだ

ただ、再会するなんて思ってもいなかったルディはサラと向き合う準備もない
そこで周囲の女性陣が良い補助をしてくれたね。後にルディはシルフィ達を窮地を救ってくれる存在と褒めたけど、サラと向き合う際にもそれは発揮されるね
ルディ一人では後悔あるサラとは向き合えなかった。だからシルフィの言葉はルディにとって救いであり、自分の不誠実を自覚して動けるなら彼は成長しているという証でもある
そして、成長しているという事はわざわざあの頃に戻りたいとも思わずに済む

ルディはサラとの関係をそのままの意味でやり直したいわけではない。ただ、気持ち良くない別れ方をした関係を気持ちの良い別れに変えたいというだけ
それはサラも思っていたというのは良いね。彼女もルディとの別れに後悔があった。彼女にとっても今回はやり直しの機会
恋は正しく始まらなかった。後悔を含んだ時間や関係を正しく終わらせられたサラの表情は気持ちの良いものでしたよ

情けないルディはシルフィやロキシーの力を借りて新たな人生で様々なやり直しが出来る。それは彼女らに寄り掛かっているというだけになっていないのは二人の表情を見れば判る事。3人は愛して愛されているね
と、こうして過不足の無い関係を築け、そしてルディの後悔の一つが清算されれば思い出すのはエリスの事。彼女ってルディの隣に相応しい存在になる為に、そしてオルステッドを倒す為に修行しているわけだけど、その間にルディが家庭を持ったと知ったらどうなってしまうのだろうね……
今後訪れるだろうエリスとの再会は本物の修羅場となってしまうか、やり直しの機会となるか。全く想像できませんよ…



とても良い

ドレゲネの話はシタラと似通った部分がありつつ、同時にシタラがこれから歩むかもしれない可能性すら提示するものとなったね
ドレゲネはメルキトの者では無かったし、すぐに好意を抱いたわけでは無かった。それでもクランを始めとしたメルキト族との関わりで彼らが居る場所を新たな故郷とした
こうした流れはかつてのシタラととてもよく似ている。ならば、そんなドレゲネがモンゴルに来てから辿った道もシタラに似通るものとなるかもしれないわけだ

ドレゲネとシタラは何もかもが同じなわけではないね。シタラはファーティマやムハンマドとの関わりによって家庭的な愛に照らされた。対してドレゲネは部族的な連なりという波に揺られた。喜びも悲しみも得た。ドレゲネはメルキトの全てを受け取った
だから彼女は高価な宝石としてモンゴルに下るクランの想いも、モンゴルを許せない男達の無念も理解できる
そんな彼女が理解できなかったのはメルキトからモンゴルへと変わってしまったクランの笑み。クランが赦したように見えるなら、ドレゲネの復讐心は行き場を失う。鬱屈だけが溜まる

クランの笑みは前回シタラが見た奴隷達の笑みに似ている。そんなものを見せられたら、ドレゲネのようにモンゴルの女としてモンゴルの子を産み育てる道しか残されなくなる
けどドレゲネの復讐心はシタラの笑みを見て再び動き始めた。ならば、ドレゲネと同じようにモンゴルで漫然と生きようとしていたシタラも同じく動かなければならない
力で復讐したならばダイルのように死ぬ道しかない。智慧での復讐を、それも二人で行えば別の道もあるかもしれない。二人は果たして嵐を巻き起こせるのか、それはモンゴルを内側からどう蝕むものとなるのか?史実を知らないからこそ、先の展開にワクワクさせられてしまいますよ!



とても良い

おお…、視聴者からすれば意外性に満ちたアキオの暴行を影森は完全に見破っていて、逆に罠を用意して待ち構えていたというのは衝撃的
アキオは狙いを成就できるタイミングを伺っていたわけだが、そのタイミングこそ仕掛けられたものか。待ち構えられていたなら、その後の展開は予定調和、逃れる術は無
自分は逃げられなくてもツガイを逃がそうとしたのはアキオなりの優しさか…。しかし今更そんなものを示しても都合よく逃げられるなんて無いわけだ

対アキオ戦、予定調和以上の激情を見せたのがガブか
アサの辛い境遇をきっと誰よりも実感している彼女は影森屋敷がアサにとって自由に逃げられる場所だと知っている。だからアサを害そうとした点も、逃げ場所を壊そうとした点も許せない
けど、予定調和から外れるのも宜しくないわけで。ガブを抑えたナツキは流石。ガブは確かにアキオに憤りをぶつけても良いかもしれないけど、だからってあまりにアサの想いを代弁しすぎるのが良いわけでもない
彼女に許された予定はアキオを追い詰める事まで

そうしてアキオは最悪な予定調和へ…。あの捉え方はマジで嫌だな…(笑)
他方で予定調和破りが宜しくない展開に至りそうなのはユルか
彼は人質を取られて自由に動けない立場。なのにハヤトを人質に取って自分の要求を通そうなんて、そうは問屋が卸さない。自分に許されていた予定を破壊しようとしたユルは意見を自由に通せない立場へと手酷い形で逆戻り
せめてユルもゴンゾウのように誰の予定もぶち壊せる立場ならもっと別の遣り方もあるかもしれないが、それこそ封の力が必要という話になるんだろうな…



とても良い

鎌倉奪還を目標に据えた作戦が近付き、諏訪方や旧鎌倉方の充実が露わになった印象。味方がそうした思いを抱くなら、敵だって懸念を抱く
清原による一斉攻撃は旧鎌倉方を殲滅しようとの思惑によるものであり、逆に言えば旧鎌倉方にすればここを乗り切れば鎌倉奪還の現実性が生み出せるとも言えるのだろうね
今回の時行の任務はいわば各地の戦いを孤立化させない事か。清原は圧倒的な力により、こちらを追い詰め各個撃破を狙ってくる。まだ完全に纏まれては居ない旧鎌倉方は一つに成りきれない中で一つへと変じなければならない。時行はそれぞれの戦場を繋ぐ役割と言えるわけだ

そして反撃の戦の中で頼重に仕える三大将が描かれたわけだけど…
海野のキャラが滅茶苦茶濃いね!戦では頼りになるしイケオジって感じなのに、そこを誇りにするんだ!?しかもそれが周囲から尊敬されているんだ!?おまけに妙な実写映像で妙な根拠付けまでされてるし!でも、強い!!
さておき、海野の存在は頼重には頼りになる配下が居る証明でもあって。時行には逃若党がいるけれど、もっと広く視点を取れば諏訪方に頼もしい人材が居ると知れる話となったね

けど、海野唯一人では3か所もある戦場をひっくり返すなんて出来はせず
降り注ぐ矢を笑顔で躱す時行はそうした分かれた戦場を繋ぐ役割として、戦場での強さだけでは測れない頼もしさがあると言えるね
ただ、今回の時行は頼重が言った、「人となりを知る」という点はまだやれていない印象もある。海野はキャラが濃い為にすぐ知れた。けど、祢津の事は判らないし、彼に絡んで狐次郎の事だってまだ判らない点があると知れた
そして望月の事を知る前に常岩は…。このままでは相手は戦場を繋げられる状況。これに対して時行は相手を繋げず、自分達を繋げる伝令が可能なのかな?



普通


良い

ミミの秘密が明かされたけど、それはミミの強さの納得になるのではなく、ミミばかりが戦わされる状況へ無理に納得するしかない自分への不納得を呼び起こすものとなったような
弱いシーナが戦争へ行かなくて済んでいるのも、14歳クラスがクラスメイトの死に動揺したままながら過ごせるのも誰かが代わりに戦ってくれているから。いわばシーナはミミの異質さにより安全を享受できている側だからミミの境遇を非難する事もできない
なら、シーナは無邪気に戦争へ向かうミミに何をしてやれるかという点が主題として浮上してくるのだろうね

悲惨に過ぎるミミの境遇について、ミミ自身はあっけらかんとしているのが何とも言えないね。少しでも彼女が不納得を示せばシーナは同調できるのに、ミミは「戦うのは良い事」なんて言ってしまう。シーナはそのような哀しさを否定する強さも持ち得ない
そうした心境に陥っているのはシーナだけではないようで。子供を戦争へ送り出すオミだって全てに納得しきれているわけではない。それでも歯車の一つとして、特に子供の前では理不尽な教師として振る舞わなければならない
オミも不納得を納得せざるを得ない立場か

ただ、そうした不納得的な状況もある程度の距離を置けば酷く悩まず済むのも一つの事実で。思惑を悟らせないままにミミと関わるフランも、ミミの境遇を察した上で蘇生魔法にロマンティックを夢見るセイランとアリも。その様はミミの境遇への納得を必要としないもの
幸か不幸か好かれてしまったシーナはミミの傍に居続けざるを得ない。そこで彼女の代わりに戦うのではなく、何も知らないミミに対して平穏を教えようとするのはシーナにしか出せない特質ではあるんだろうな
戦争に最も近いミミ、戦争から遠そうなシーナ。二人の交流は双方に何を齎すのだろうね?



とても良い


とても良い

早くから言及されていた”本当の愛”やら”王子様”やら、その定義は如何なるものかと疑問だったのだけど、ララも同様の疑問を覚えたようで
王子様は兎も角として、”本当の愛”があるなら”偽物の愛”も無ければならぬ。ただ、そうなるとララと王子の間にあった感情は偽物だったという話になってしまう。その点を見詰め直すのがひめかと央士の恋物語か
ララと王子が運命的な出会いをしたように、ひめかと央士は運命的な関係性。けど、ララが運命のまま”本当の愛”へ至れなかったように、ひめかも”本当の愛”へと至れないのか?という点が主題となったような

ララは”本当の愛”を向ける対象として”王子様”を探す。けど、茉里や女子達の会話に現れるように”王子様”の定義は千差万別。なら、”本当の愛”も人それぞれなのかと言えば…
ララにすればひめかと央士は運命的、愛も育めるように思える。けど、ひめかはすぐには央士への愛を認めない。認めるのは叶わないと知ってから。そんな段になってしまえば”本当の愛”には辿り着けないように思える
そこでララが訴えるのはいわば奇跡のような巡り合わせか…。王子と出会えた事が奇跡な彼女にとって、愛を告げられなかった事には悔いしかない。だからひめかには同じ後悔をして欲しくない

ひめかが伝える決心をしたのはどういう心変わりだろう…。結末は判っていた筈なのに。でも、判っているつもりでいる事と判るのは微妙に違う。きっとひめかは恋が破れたと知れた事で別の王子を、”本当の愛”を探す決心が固められたのだろうね。彼女の泣き顔からは気持ちの良い晴れやかさを感じられたよ
なら、同様にララも今後、”本当の愛”を別に見つけられるかもしれない
他方、リサはあの電話で何を確認するつもりだったのだろうね?近くに居るのに遠くに居ると嘯き、愛しているというのにそれだけではない感情を覗かせ…
姉の生存を喜ぶララ、言い知れぬ激情を見せるリサ。そこにはどのような”本物”があるのだろう?



とても良い

おお…ルディは遂に二人同時に……。彼の性格を思えば今までやっていなかったのが不思議なくらいの行為なのだけど、これってエリナリーゼのサポートやシルフィ・ロキシーが互いを想う心や遠慮が薄れてきた事で初めて成立する行為ではあったんだろうな
ルディがようやく手にした日常は彼の人生を顧みれば貴重な程に穏やかだから、あの光景が不変であって欲しいと願ってしまう。でも、そうした穏やかさは温かい変化を伴っているからこそ、不変であるように感じられるものなのかもなと思えましたよ

クリフとエリナリーゼの結婚式はまさしく温かな変化だね。あの光景を見て、ルディは自分達が形作った不変的な関係の温かみを実感できる
でも、温かいからと過ぎた変化を見逃してはならないわけで。かつては旅の中で家族の行方を気にする余裕もなかった彼が妹達の誕生祝いに気付くのは日常ならではの光景か
そして、日常光景だからこそ、ノルンとアイシャへのプレゼント選びにも温かみが満ちる。…ついでにルディも自分の念願を叶える姿には思わず苦笑してしまうけども

日常の中に居るから、ノルンとアイシャを驚かせる算段も日常的行為によって。ロキシー以外した事がない釣りだけど、それだけに日常に温かい変化、ロキシーとノルンが仲良くなるきっかけを齎す行為となったようで
そうして心が温まった後は更に温める祝杯を。異世界に転生して人生をやり直し、新しい家族に祝われたルディが今は妹達を祝う立場に。そこには確かにパウロは居ないかもしれない。でも、父が願った家族の笑顔がそこにはあるし、ゼニスも少しずつ回復している
パウロに育てられたルディが形作る家族の光景に大切なものがこれでもかと詰まっていて、改めて彼が手にして日常の貴重さと温かさを感じられる内容でしたよ…



とても良い

ソルコクタニの密命はモンゴル崩壊やトルイの立場を案じる懸念が源流にあるのか
現状はオゴタイが新皇帝となり、兄弟達は彼を認めている。それでも形が定かでない絆を儚いと思えば、現状は危うく見えてしまうもの
ただ、本来は危うさや懸念に対しては制度や法によって制御すべきもの。けど、その点についてはオゴタイが誰に告げるともなく独り言ちる姿に現実と理想の距離を感じてしまったよ

チャガタイ陣営に潜り込む手段は奴隷の入れ替わり。奴隷が迷子になる状況というのはくらくらする話だが、遺失物として集約された後に主へと返される制度は面白いな。そうしたルートがあるから、ちょっと雑さのある入れ替わりが成立する
また、チャガタイの言葉や迷子奴隷の言葉からも見えるが、制度がある程度行き渡っているなら、奴隷だってそれなりの生き方を見つけられる。奴隷のまま家族を設けられて、そこが”都”になってしまう
でも、そうした制度は誤魔化しでもあるんだよね。今は極端な不幸を感じていなかろうと、それは元々彼女らが望んだ生き方ではない。強制された人生

だからこそ、強制する者は強制される者の心を本当の意味では判らない。チャガタイは制度として人を守れても心は守れない
その点、ドルゲネの暗殺告白を「仕方ない」で流したオゴタイは王の器を持ちつつ、制度で守れない心の鬱屈を感じ取れているかのよう
それでもドルゲネが表面上はモンゴルの法に守られ、制度上はモンゴル皇帝の妃であるのは事実。立場としては満たされている。なのに心から消せないだろうモンゴルへの憎しみ
そんな彼女とシタラの出会いはモンゴルへの復讐を内側から行う上で、どのような意味を持ってくるのかな?



良い

傍から見れば誰よりも信頼に値しないように見えるハヤトとアスマ。けど、その点ユルはニュートラルだね。誰を特別に信用できるとも考えていないから、怪しく怖いハヤトを眼前にしても平常心に近い。勧誘に対し真っ当に返す
そうして現れるのはユルの本来の願いか。幼き日に両親と生き別れた彼にとって、解と封の双子なんて事情は関係なく、ただ家族として暮らしたいというのは彼の在り方が表現されているし、そこにアサも含まれているのは良いね

本来の在り方という点では左右様の戦い方も。普通だったら刀に斬られれば致命傷。けど、本来が岩である二人は後でくっつければどうとでもなると
ゴンゾウが示した戦闘力も彼が隠していた本来の力と言えそうだ
また、デラも東村関係者ではなく、田寺リュウとして望ましいのは何かと考えて方針転換を図るのは良いな。彼の啖呵は本作に登場する多くの人が見習って欲しいもの
なら、アキオの行動は何を表すものとなるのか?アサへの害意か守る意思か。彼の本来は何処にあるのだろうね?



とても良い

改めて時行の立場の危うさを強調しつつ、新たな戦い方を描くエピソードに
これまでのような命を刀で奪い合う死合ではなく、言葉戦として時行の新たな魅力、対峙した小笠原の強さを描くなんてね
それで居ながら、命が懸かっていないなどとは思わせず、小笠原の一喝によってこれも戦なのだと実感させる作りは流石
小笠原とは何度も相対している。それでも相対する度に彼の強さや魅力が描かれるし、その度に時行は成長を見せる。良い戦表現ですよ

諏訪家にとって時行の正体バレは命綱が切れると同義。重大事だけに貞宗の追求を平静の心地で切り返すは至難の業
事前のとんちきアドバイスにあるように、問答の達人・貞宗を躱すには教養と気遣いから通じる礼儀が重要。貞宗が出会い頭の一括でどちらが達者か見せつけて来たのは象徴的
時行は生まれの良さと付け焼刃でどうにか躱し続けるね。時行にとって躱すとは逃げ、これまでの戦がそうであったように時行は戦を経験して命の輝きを実感すればするほど、戦上手となっていくわけだ

時行にとって戦とは学び。であるなら、貞宗の隙の無い問答はむしろ時行に言葉の戦の切り抜け方を教えるものとなるか。問答が進めば進む程、華麗に躱す時行の言葉は美しい
時行に教えを施すのは貞宗だけではないね。亜也子の田楽は言葉の戦を音で躱す智慧を、そして郎党の貴重さを教えてくれるもの
反面、亜也子は時行に自身の運命を教えられていたというのは良いな。そのような彼女が居るから、時行も彼女に主君として相応しい在り方を学ぶ機会となる
…あと、時行はいつ亜也子に”お手付き”を教える事になるんだろうねぇ、なんて野暮な事を考えてしまったよ(笑)



普通


良い

シーナとミミの距離感が近付いた事で相互理解が進み、更に二人の関係性に名前が付けられた感じか。順調に仲を深めていると判るね
ミミには恐ろしい噂はありつつ、言動も見た目も何から何まで幼い女の子。だからこそシーナが近くに感じられない戦争へミミが普段の調子で向かう様が信じられない
こうなるとシーナとミミが仲を深める上で障害となるのはシーナの苦手意識。それを言葉にしてくれるアリは良い娘だね。ただ、その分、シーナが持たないミミに関するイメージもシーナの中に入ってしまったのだけど

どちらにせよシーナの中でミミの正確な印象は定まらない
ならばと頼るのは出会いのやり直しのような第一印象の焼き直しか。初めて出会った場所でお握りを用意して待っていた彼女の傍にやってきたミミ、今度はあの時と違って綺麗な姿。そこにはシーナが苦手とするミミの要素なんて欠片もない。その為か、会話も穏やかでにこやかに
自分達の関係性をルームメイトから友達に変えられた二人の様子は微笑ましい

ミミにとっては初めての友達だから、特別な初めてをしたい。そうしたワクワク感に対して日常の掃除や洗濯を示す様子にはシーナの性格が表れているね
シーナが友達としての在り方を示してくれたなら、ミミだって友達としての在り方を返したい。
シーナやフランが告げた言葉が繋がり、シーナは友達だからと特別に秘密を打ち明けたミミ。それは無邪気なミミには最も似つかわしくない真実であり、彼女が戦争において秘密兵器として扱われる事に納得できてしまう曰くでしたよ…



良い


良い

茉里によってララは大地に引き上げられた。だからこそ、ララはあの滋賀で何をするかを決める必要が出るのだろうけど、そのタイミングで始まるのはララを受け止めた茉里の話か
グレイスという仲介があるとはいえ、元人魚で傍迷惑なララを家に住まわせる茉里の人柄は気になるもの。今回は彼女を深堀しつつ、茉里に受け容れられてしまったララが自身の行く末をどう定めるかを描く話となったような
ララを家に住まわせる茉里、その根源にあるのは母との約束か

ぶっきらぼうなのに優しい茉里の中核にあるのは母との喧嘩であり約束か
幼い頃、母に負けた茉里は母との約束を守っている。そんな彼女はステップアップの際には母に勝つ必要があったのかな?だからボクシングを始めるお願いの際もわざわざ目を逸らしたら負けの喧嘩をした。なら、彼女にとって母が死んでしまった事、その瞬間にボクシングから目を逸らしてしまったのは取り返しようのない負けか
それ以来、脇目も振らずにボクシングに打ち込むのはそれこそ目を逸らしたら負けてしまうから
でも、それって言い換えれば目を逸らさない喧嘩の負けから目を逸らしているようなもので

試合中に長浜が発した「どこ見てんねん!」はまさしく今の茉里を象徴する言葉。彼女は目を逸らしていないつもりで何も見てなかった
ララの「嫌われてるの?」なんて、茉里がいつの間にか母に迷惑かけてた頃の嫌われ者に戻っていたと示すようなもの。それは母との約束を破っているも同じで
ボクシングを正しく見てないのに、茉里を正しく見たララの言動で目を逸らしてはいけない相手をしかと見定められた茉里の表情は良かったね

そうして茉里が何を見るべきかを定められれば、近くで彷徨うララが何を見るべきかも見てやれる。そうすればララだって自分の中にあったのに目を逸らしていた感情を吐露できる
人間が怖くて目を逸らしてしまっていたララ、人付き合いは上手くなさそうだけど目を逸らさない強さを持つ茉里。そんな二人が出会ったのは茉里の特異な感覚故か。ララを醜いと言わず、おもろいから好きだと言ってくれた茉里。トキメキを覚えたララはどうやら茉里を通して本当の愛を見出していく事になるのかな?



とても良い

前回に続き穏やかな日常風景。本作で不穏さも明確な旅の目的も無い日々が描かれると珍しさを覚えてしまうね
でも、こうした日常をこそルディが望んだ守りたいもので。魔大陸に飛ばされて以来、常に大変だった彼が手にした穏やかな日常の尊さを改めて感じ取れるような内容だったね
皆が居て、家が在って、新たなペットも加わる。特に魔物をペットにするなんていうイベントは穏やかさの極みか。妹が隠し育てていた魔物を夫婦で許す展開は良いね
…この流れで御神体を処分すればよかったのに(笑)

現状は確かに穏やかだけれど、それは数々の困難を奇跡的に乗り越えた上で成り立つもの。だからか吸魔石の研究に気を抜けないし、ロキシーから新たな魔術を習う算段も必要となる
そんな焦りを覚えるルディに周囲の親しい者達が穏やかな日常の体現者として接してくれるのは良いね。彼らが居るからルディも余計に焦らなくて済む
だからこそ、このような穏やかな日々を崩すような異変など生じ得るのかと疑問に思い、恐れのような感覚を抱いてしまう
願わくば、夢のように幸せ日々をルディが守り続けられれば良いのだろうけど



普通


とても良い

ああ…、ソルコクタニは残酷に聡明な女性だね。モンゴルが生き残る為に世界を知り、子孫へ受け継がせようとする彼女は未来のモンゴル皇后としてこの上ない人物。けれど、それはモンゴルにとってのみ
彼女は『原論』がどのような積み重ねで本の形になったか、本がどのような背景で届けられたか、『原論』を読めるシタラがどのような想いでそこに居るかを想像しない
それは残酷なまでの征服者としての在り方。智識の体現者だとしても、シタラの味方となる事はなく、結局ソルコクタニもシタラの復讐相手となるか…

けど、シタラという奴隷少女一人が為せる復讐などたかが知れている。いつしか時は経ち周囲の奴隷はモンゴル生活に慣れ、チンギス・カンもシタラと無関係に死んだ
なら、世の中もシタラの想いとは無関係に進む。そこから弾き出されないようにするにはモンゴルの暮らしに馴染んだフリをしなければならない
そうなればシタラは事態に関係ない大勢の内の一人となる為にモンゴル皇帝の継承が意外な形で進んだ展開に目が惹きつけられる作りとなっていたね

チンギス・カンも聡明な人物だったのか、慣習に則った継承ではなくモンゴルを生き残らせる為の継承を行ったようで。また、父の考えを理解して自分ではなく兄が継承する事こそ正しいと捉えられたトルイも聡明と言えるか
但し、誰もが聡明になり得るわけもなく、また沢山の頭がある蛇が兄弟結束なんて考えだけで一つ頭の大蛇に成れるわけもなく
ソルコクタニの懸念もそういうものか。これはシタラの立場を考えないソルコクタニの征服者としての聡明さがシタラを信頼させているんだろうけど、この極秘任務はシタラの停滞した復讐を動かすものとなるのかな?



良い

あまりのショックに一人になる事を望んだユル。そんな彼の下へ空気を読まず寄り添ってしまうのは動物の良い処か。流石にパグ相手じゃ怒れないもんな(笑)
ユルは村なら一人に成れたなんて嘯くけれど、村でだって一人じゃなかったと回想は示してくる。親が居なくなったと嘆くユルにダンジは傍に居ると誓った。それはツガイとして命令されたからか座敷童の優しさか。どちらにせよダンジは多くの時においてユルの傍に居たのだと信じられる。
一人になれば行き着く考え方は単純でも、一人じゃ生きていけない。そう思える内容でしたよ

一人になろうとしても、何だかんだ一人には成れない
その点はダンジにも示されるね。正体バレ、彼とてショックは受けている。だからユルに会わずに去った。そんなダンジに宇宙人ツガイが“お手伝い”との名目で傍に居るのは良いな
他方で、皆で食べる筈の鍋料理がデラを除いて食べられたのは可哀想に(笑) 一人にはしないのが鉄則だけど、一人でも平気そう奴なら問題ない…のか?

一人でも問題ないというのは人質奪還時の配置にも言えるか。左右様はユルと離れるのを不安がるが、太鼓判を押すハンターとしてのユルを信頼した形か
しかし結局ユルは攫われてしまう。それはまさしく一人にすればひょんな事から生死の境を彷徨う境遇に陥れられると示すもの。アスマによる死への誘いをユルは跳ね除けられるのかな?
また、イワン的には左右一対でユルの傍に揃っている状態は宜しくないようで左右を欠けさせてユルから離そうとする策略は通るのかな?

あと、劇中劇としてなんてシーンをテレビで流してるんだ(笑)
あの回をお茶の間で流してたら家庭が凍り付くでしょ、絶対……



とても良い

本作は制作が自由だね。まさかの講談師スタートとは
続編1話の振り返りなんて普通は作中人物にナレーションさせるものだけど、講談として語る事で本物語が歴史に基づいていると感じさせるね
…のに続く本編が時行に鯛を食べさせたいからと奔走する逃若党の斜め上な活躍が描かれるなんて、本編も自由すぎるよ(笑)
まあ、そんな破茶滅茶な行動も実態は鎌倉奪還ルートの偵察だったというのだから抜け目が無いのか、何なのやら…
ただ、そうした望外を実現したとして、時行が最も寂しがっていた要素には誰も手が届かなかったのは印象的

時行は鎌倉で食べた鯛を懐かしむ。狐次郎達は必死の努力で鯛を届けたけど、時行が真に懐かしんでいたのは邦時と鯛を分け合って食べた日々。けど、今は鯛を独りで食べ、その前日には逃若党の面々は時行に何も告げず出掛けていた
時行は狐次郎達の献身を有難いと言うけれど、変わる日々に涙を流す彼に本当の意味では寄り添えていないような
そんな時行を更に傷付ける如く描かれるは変貌する鎌倉の様子か。支配者が変われば、土地も変わってしまうもの。それを本作はコミカルに、けれど残酷に描いていたね

鎌倉の新たな支配者として名乗り出た足利と廂番衆は反逆者を冷徹に殺し、カリスマと計算に拠って鎌倉支配を行き届かせているね
他方の京では新たな改革が行われつつ、武士にとってその改革は不都合な為に新たな改革の呼び水となっているという…。支配者の遷移はそのまま時代の変遷へと繋がり、もう後戻り出来ない変貌をこの世に顕す切っ掛けとなるのか
但し、時代の移り変わりにおいて恐ろしいのは前時代の遺児が民の不満を吸収する形で立ち上がること
逃げ上手の時行が革命の時代から逃れられるのか、それともまた別の革命を巻き起こすのか?歴史は既に結末を描き終わっているけれど、それでも時行が逃げた先に何が在るのかを期待させられる本作は本当に素晴らしい作りですよ!



とても良い

やはりミミがあの場に居るチグハグ感を強く感じさせる作りとなっているような
シーナはミミにされた医療行為ではないキスの意味を深く考えてしまうけど、当のミミにそんな考えはないし、皆が医療行為かそういう意味でキスしているかなんて判るわけがない
シーナのドキドキは戦争へ子供を送り出す機関においては浮いている。けど、戦争へ滅多に行かない14歳クラスなんてそんなものでもあって
模擬戦を不向きな授業として重く感じるシーナと、戦争の練習として軽く捉えるミミの差はそうした環境だからこそ強く浮き出てくるね

模擬戦は練習だから命の遣り取りをするわけではない。そんな環境で誰より先に相手を倒すなんて発想は持ち難い。けど、ミミは華麗に見えつつも圧倒的な力と速さによって標的を追い詰めていくね。ミミの戦い方は誰とも違う
そんな姿を見れば、ミミが居れば自分は戦争に行かなくてもいいなんて考えるかもしれない。それが14歳クラスにおける普通
だからこそ、練習に紛れ込んでしまった本物の敵、本当の戦争への向き合い方にミミとそれ以外の差が明確に出てしまうわけだ

シーナは敵に気付かず重症、ミミは躊躇いも余計な恨みも込めず処分。機関の目的を考えればミミの方が正しいけれど、14歳クラスではミミの方が浮く
そうしたチグハグ感があっただけに、ミミが今度こそ医療行為としてのキスをシーナに施したのは印象的。ミミはシーナに正しく接した
だからか、二人は少しだけ距離が近付くね。キスをしたからではなく、繋がったから。その後も重症体験で通じ合う様子は戦争へ送り出される機関ならではの光景か
周囲から浮いているミミだけど、シーナに懐く様子は普通の女の子。でも普通の女の子は戦争へ行って敵を冷徹に殺したりなんてしないわけで
ミミの秘密をこれからどう描いていくのか楽しみですよ



良い


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