真知の完璧な物を汚したくなる心理、素子によるあまりにも綺麗な告白
季節の変わり目を控えた時期に2つの儚い想いに触れた由希
こうして由希が相手から向けられた感情に想いを返せる人間に成長出来たのだと感じられると同時に真知と素子のこれからの幸せを願ってしまう話だったね
完璧さを求められて厳しく育てられ母に従っていたら「つまらない子」「育て方を間違えた」なんて言われた真知。
そして真知は「間違った子」という扱いのまま放逐されてしまったわけだから想いの遣り場は何処にもない。自分を責めて物を壊して……。でもその行動だって間違ったものとして扱われる
でも、そこには確かに真知が足掻いた痕跡があるんだよね
自分を責めて物を壊して、そうして真知は自分はどうしたら良いのかと訴え続けた。そういう感情の奔流で作り上げられた今の真知が在って、それを受け止めてくれる由希に出会えた
間違っていた真知の行動を由希は肯定してみせた。そこに正しさを見出した
由希は罅が入った窓をガムテープで補修した。それは傷を隠せても不格好であることは変わりない。それでも傷は傷でなくなった
同様に雪が降る日はその完璧さが真知を追い詰め間違った行動を誘発してきた。けれど、由希が約束してくれた事で心浮き立ち楽しみに思う日になった
雪に足跡つけるなんて綺麗な行いではないけれど、それはきっと綺麗な日になるのだろうね
2つの告白が描かれるBパート
相手に自分の想いを受け入れないと判っていながら想いを捧げた素子と桜木はAパートの公の言葉を引用するなら「見込み無いって判ってる癖に告白してくるなんて勝手」という事になる
でも、ここで2人がしていることはその反対。むしろ相手の幸福を願う無私の行い
好きを告げているのにそこに有るのは報われたいとか自分を満たしたいといった欲ではなく、相手が報われて欲しいとの願い
貴方を好きになれたから幸せになれた。だから自分を幸せにしてくれた貴方にはもっと幸せになってほしい
告白という自分の想いを詳らかにする行為を相手への願いに変えている
素子って初登場時の印象はかなり悪かったような気がするのだけど、由希が変わっていく中で由希を見つめ続けた素子の内面も深堀りされるようになった。素子への印象も変わっていき、そうしてこのような素晴らしい回が描かれた
一方的に由希に想いを捧げてきた彼女が最後に見せた煌めきはあまりに美しいね
スクールアイドルを名乗りたいのに部室はないしファンも居ないし活動もしていない。今回の話はそれでもスクールアイドルを名乗れるのかという点が問われていたように思えた
だからこそ、可愛いを重視するかすみの存在が際立っているね
部室も部員もない現状では活動は限られる。更に歩夢は自己紹介動画で躓くような状態だから今はアイドルとは何か?を突き詰めていく工程となる
また、かすみは既にアイドルとして成立しているように見えるけれど、一方で別のアイドル軸を持つせつ菜とは対立してしまった
せつ菜とは目指すアイドル像が違っていた
そこへかすみに違う事の良さを気付かせた侑はやはりアイドル達の背中を押す存在なんだね
歩夢がした自己紹介はかすみの可愛いとは別軸。けれど、そこには歩夢が目指すアイドル像が詰まってるから侑もかすみも可愛いと評した
自分なりの一番を叶える方が楽しいし可愛い。歩夢達が目指す方針が定まった瞬間に続くかすみの歌唱シーンはかすみの本領が遺憾なく発揮されていたね
それはそれとして、侑と歩夢だけで構成されていた二人の世界に突如飛び込んできたかすみの存在に焦る歩夢が可愛らしい
おまけに侑は何の躊躇いもなくかすみ相手に「誰が見たって可愛いよ」と褒めてしまうのだから尚の事
もしかしてこれからも侑は出会うアイドル全員にこんな感じの対応をして歩夢を焦らせたりするのだろうかと期待してしまいますよ?
エステラとエリザベス、異なる境遇で過ごした2人
同じ使命を抱いて作られた筈がどう生活してきたか、という点により全く異なる行動を取っている
使命はAIを縛るものだけど、一方でAI自身が使命をどう捉えているかで在り方そのものが変わってくるのだと伝わってくる話だった
ホテルオーナーの願いを叶える為に大多数の幸福を目指したエステラ、垣谷の願いを叶えるために大多数の死を目指したエリザベス
同じ使命を持ちながら使命を与えた人間により全く逆の行動を採ってしまった2人。ここからは様々な意味でAIは人間に仕える存在なのだと改めて感じてしまう場面だったな
サンライズを制御する為に端末前に残ったエステラ。その理由をエステラは『使命』と語るけれど、それと並行して理由に上げたのはエリザベスの存在。
使命と関わりない部分だからこそ入れられた姉としてのこだわり。同時にヴィヴィの使命を邪魔しない為にヴィヴィには妹である事を言わせなかったのだろうね
中途半端な初期化が外道の使命を忘れさせる事になったエリザベスはエステラの使命を肩代わりすることが出来た。エステラもエリザベスも作り出された使命に殉じることが出来た
施設の鳥は天井にぶつかり片方は飛べなかった。それが有るから宇宙空間を並んで飛ぶ想像の鳥の姿には儚さと僅かな幸福を感じて、胸が苦しくなってしまうね……
使命と約束
AIの在り方を定めているのが使命であるならば、使命における行動指針を定めるのが他者と交わした約束という事になるのだろうか
エステラと交わした約束、ユズカと交わした約束
AIを滅ぼすまでの100年の旅の中でヴィヴィが受け取っていく想いの数々がこれからどうヴィヴィに影響していくのか。改めて気になるラストだったね
ミアが教えてくれた生き人形達が集う使用人たちの世界、ケイトと遭遇してしまった生き人形が主の顔となる世界
ケイトとエミリコだけで完結していた内の世界から一歩出ただけでシャドーハウスの異質さが見えてくる話だったね
生き人形達が歌いながらお掃除をする様子は召使いモノの定番っぽい描写だけれど、その歌の内容はどこか不穏。BGMの無い歌唱シーンは大切な何かが欠けていることを示唆しているかのよう
「余計な事は考えない」というのが生き人形の基本方針なのだろうけど、ケイトから様々を学んでいくエミリコとは相反しているように思えてしまう
今回はケイトのぬいぐるみが大切なものであると想像できずに汚してしまった。けれどケイトの失意を知ってぬいぐるみを綺麗に直したし、自分も物を大切に思う感情を知るために自分用のぬいぐるみを作っている
その様子からはエミリコは様々を知っていこうとしていると伝わってくる
そんな中で知ってしまったミアのもう一つの顔、処分の可能性
「余計な事は考えない」為に書き出した考えないノートが逆に考えなければならない事を明確にしてしまうのは皮肉だね
人権もなく戦地に送られた86区の住民を哀れんで熱弁を振るうレーナ。一方でスピアヘッドの面々はレーナを「生き辛いだろうな」なんて憐れんでいる
生きる環境は全く正反対で相手もろくに理解していのに上から目線で相手の境遇を可哀想なものだと思い込んでいる
レーナは「離れていても心はちゃんと通じてる」と豪語する。けれど、その瞬間に軍服の飾りが落ちたように、スピアヘッドからはウザがられ嘲笑われ全く通じ合っていない事がスピアヘッド側の描写から判る
日常の交流ではレーナとシンエイの心が通じ合うことはない
その変化が垣間見えるのは戦闘中の通信だね
レーナはスピアヘッドの交戦能力からシンエイ達の能力の高さを知る
シンエイ達は戦闘中の指示からレーナをただの優等生でないと知る
それでも遣り取りはまだ少ないから相互理解には及ばない
2人は言葉を交わす内にシンエイはレーナをどう理解していくのか、そしてレーナはシンエイをどう理解するのか
ラストの表情から先の光景をつい想像してしまうね
それにしても戦闘描写は凄まじかったね
蜘蛛のような形をしたジャガーノートがまるで身体を束縛するものなんて何も無いかのように自由自在に動き回り敵を蹂躙する
戦闘シーンを見るだけでも本作が充分に魅力的な作品だとよく判るね
街を守るという戦う理由ができた蓬にとって怪獣で街を壊す怪獣優生思想は敵。だからそんな相手と仲間だったガウマの戦う理由が気になるのは当たり前
でも、蓬達がガウマの戦う理由を探るのは疑う為ではなく、ガウマを信じる為であるのは良かったな
ダイナゼノンは4人が意思統一して初めて本領発揮できる。
でも、ガウマが戦う理由を黙したままでは、ジュウガ達と同じように戦う事そのものが戦う理由ではないか、他にも何か隠しているのではないかと思ってしまう
少しでも気持ちを一つにできない要素があれば合体なんて出来やしない
既に蓬と夢芽の戦う理由は一つになっている。平日の授業よりも戦いを優先できる
戦闘中にガウマに質問するのは呑気なように見えるけれど、目の前の戦いよりも優先できる『戦う理由』が存在するなら戦闘中だろうと理由は話せる筈
『大事な事』だから今聞かなければならない
そしてガウマの戦う理由は蓬達の敵にならないもの。思わず「あー……」と発してしまうくらいにはありふれた、けれど純粋な想い
気持ちよく合体し大技で怪獣を倒してみせた四人はあの瞬間に本当の仲間になれたのだとよく伝わってくるシーンだったね
夢芽が始めた姉の過去探し。死ぬ前の定演に何故自分を誘ってくれたのか。
このまま姉を知る人物を経由してその理由を知れればいいけど、ラストの呟きを聞くと怪獣の力に惹かれてしまう展開もありえるのではないかと夢芽の危うさを感じてしまうね
小熊の日常を鮮やかに変え、小熊の生活の中で大きくなっていくカブの存在
それは学校での立ち位置まで颯爽と変えてくれるものではないけど、礼子との繋がりを生むきっかけとなった
そしてその礼子はというと……これまた濃いキャラが登場したなぁ(笑)
クラスメイトから下に見られてしまうカブは高校生が好む物としてはちょっとニッチだから同じようにカブを好む者を引き寄せる
だからって礼子のこだわりは強すぎるのだけど(笑) ああいった物に乗って登校する女子高生とか近所で噂になるレベルじゃないですかね……
あと、カブが友達というのは流石に大げさな冗談だよね……?
礼子が教えてくれた「何処までも行ける気分」
すぐには理解できなかったその感覚はカブに乗る内に小熊に理解させてくれる。
交差点を進む時、何もまっすぐ走るだけが道ではない。いつもと違う道へ曲がったって良い。そうすれば知らなかった場所をカブは教えてくれるし見せてくれる
カブがまた一つ小熊の日常の鮮やかさを増し、明日への楽しさを生むきっかけとなったようで、見ているこちらの心まで温かくなってしまう
それにしても小熊と礼子の距離感には感銘を受けたなぁ
オタク向けの作品ってマニアックな趣味を持つ者同士が出逢えばすぐ友達等になる事を『当たり前』として描いている作品が多いと思うだけに、本作のように話すきっかけになってもそのまま仲良しになるわけではない、距離感を測りかねているという展開はあまり見た覚えがなくて衝撃的だったかも
十二支に何処まで慊人の真実を告げていいかと迷う透とそれを囲む優しい日常を描いた前半部から、紫呉と慊人によるドロドロした愛憎劇が描かれる後半分のギャップが凄まじい……
今回、幾度かに渡って印象的に手渡される紙の花。本物の花なら花言葉を気にするけど、これは卒業生用だから感謝や親愛の情を籠めていると解釈して良いのかな?
そうなら泣きそうな透に夾が差し出した意味、真知が由希を追いかけてまで渡した意味も想像できるかも
なら、紫呉が慊人に渡した意味とは何なのかと気になる
本物の花を贈れば本物の想いを捧げているかに思えてしまうだけに、紙の花を渡されれば良い気になるとは限らない
でも、昔の紫呉は幼い慊人に椿の花を渡した。ならいつまでも腐ることのない紙の花はあの日と変わらぬ想いを抱いているとの表明だったのかも知れない……なんてのは深読みかもしれないけど
不幸の連鎖、突き放せなかった弱さ。そういったものが重なってぐちゃぐちゃになってしまった紫呉と慊人の「好き」
慊人を混乱させるために昔の言葉を持ち出す紫呉、紫呉を引き止めるために女を利用する慊人
どう考えても綺麗に終わりそうにない二人の関係。それだけに二人の始まりが綺麗な光景だった事が見終わった今でも信じられない
再放送を期に視聴。ラブライブ作品に触れるのは初めて
まだアイドルグループに所属できた訳でもないし、アイドル活動を始めた訳でもない。
けれど、この第一話を見る事で侑の立ち位置と歩夢のこれからが想像できるようになっていたね
冒頭の服を見るシーン、「もう、そういうのは卒業だよ」と尻込みする歩夢に対して侑は「着たい服着ればいいじゃん」と返す
また、せつ菜のステージを見た際も歩夢も侑と同じように興奮しているようだけど、それをすぐには口に出せない
こういった描写や終盤の展開を思うとこの回での侑は歩夢にアイドルへの夢を表明させる為の道標役となっているね
アイドルへのときめきを表明したのは侑が先だけど、それによって歩夢が侑に倣えるようになっている
それでも同好会が廃部するなら夢への道は絶たれてしまう。歩夢を引っ張っていた侑も諦めかける。でも同じ夢を持ったなら歩夢だって侑を引っ張れる
それが現れたのが一連のラストシーンなんだろうね
まだアイドルに成れた訳ではない。それでもステージを幻視させる程のアイドルへの夢を披露した
あのようなものを見せつけられたらこれから歩夢達が紡いでいく物語がどのようなものになるのか気になるね
それはそれとして仲がとても宜しい侑と歩夢を見ているだけでも満足できたりするのだけど
あれから15年歌い続けたとは言え、最初は無観客に近かったヴィヴィのステージは拍手に満ち、記事も書かれるようになった。そして世界はヴィヴィの活躍でAIが発展、ヴィヴィ自身も感情の振れ幅が大きくなったように見える
どう考えてもマツモトの介入によってよりAIが力や権利を持つ未来に近づいているような気がするんだけどな……
エステラの動機を気にし続けるヴィヴィ。動機とはすなわち心がどう行動に結びつくかという点に繋がる
観客が増え歌が褒められた事で『心』を気にするようになったヴィヴィだから、笑顔に満ちているエステラが何故サンライズを落とすに至ったか、その心の動きを気にしてしまうのだろうね
エステラは自分なりの心を語ることは出来るけれど、AIだから滑稽さは否めない
エステラの言葉を肯定するヴィヴィも心は判らないからそれが正しいなんて言えない。「素敵な定義だと思う」と無表情に語るしか無い
技術は進歩して見た目は心があるように見えても、心に関して疑問符が付くAI達の歪さが見えるような遣り取りだった
エステラに心を問いかける時のヴィヴィの目は機械的で有るのに対して、エステラは人間的な目
警報に不安がる皆を落ち着かせる為に歌う時のエステラの顔は機械的
これらの場面で表情を敢えて機械的に書いた意図をつい考えてしまうね
それにしても第1、2話では使命という単語が何度も飛び出たけれど、今回はあまり目立っていなかったな。その代わり印象的だったのはお世話係の使命を持つエステラが口にしたオーナーとの『大切な約束』
家族として接してきたルクレールを破壊してまで彼女がしようとしている事は一体何なのだろうか?
非常に丁寧な導入部であるように感じられた
豊かで文明が花開く生活、賑やかな都市では一つの人種が闊歩する。ニュースでは戦争での人的損害は皆無なんて言われている
でも、裏事情を明かされることでその豊かさがハリボテめいて見えてしまうのは面白い
それにしてもレーナの生活とシンエイの生活は非常に対称的だね
レーナは安全な都市で暮らしているが大勢に染まれず食事は合成食料で本物は貴重
対してシンエイの生活は戦場に近いけれど、仲間達は笑顔に満ち溢れ食事も大きな問題は無さげ
そんな両者が戦争のために知覚を共有する不可思議さ
白系種も有色種も互いに豚と罵り合う人心が荒廃した世界。その2つの人種は大きすぎる断絶がある
なら、この世界で生真面目な変わり者として有色種に入れ込もうとするレーナはパラレイドを通してどのような役割を果たしていくことになるのだろうか?
ノーマークだったけど、意外と雰囲気が有り目が離せない作品になっていたね
表情が見えない主のケイト、学はないけれど表情豊かなエミリコ
まるで鏡合わせのような2人だけど、二人は鏡の関係ではなく互いに持っていないものを羨んでいるように見えた
ケイトの表情は見えないから感情すら見えないように思えてしまうけど、動作や言葉、そして煤によって彼女の感情は垣間見えるようになっているのは面白いね
エミリコは非常に表情豊かで感情に富んでいるように見える。でも、一方で彼女は感情以外のものがあまり見えてこない。来歴が不明なら名前すらなかった。そしてどう見ても人間の彼女は生き人形なんて呼ばれている
心穏やかに見られるケイトとエミリコの会話。けれど、見えない部分が多すぎてこの世界観に不安を覚えてしまうのも確か
エミリコと名付ける時にケイトが漏らした言葉の真意は?
そして室内の遣り取りに終止していた本編のラストにて窓から見た外の世界。そこから見えた表情は何を意味しているのだろうね?
まさか蓬よりも夢芽の方が訓練へ前向きに参加するとは思わなかった
これは普段からの意識の差が現れたのかな。家族から自立するためにバイトばかりする蓬、事故で姉を失った経験を持つ夢芽
戦いの中で何を守らなければならないかを夢芽は蓬よりも知っている
第一話では約束破りをした夢芽が非常識、律儀に守ろうとした蓬が常識的に見えた
けれど、この第二話では逆に見えてしまう。友達よりも訓練を優先した夢芽、友達よりも訓練よりもバイトを優先した蓬
ガウマも「そんなに大事な事か?」と聞いてしまうほど蓬は自分の都合を優先している
だから夢芽が崩壊した街に蓬を連れ出したのは蓬の意識を変えさせたいという意味もあったのかもしれない
なんせ蓬はあの街に踏み入っても「何しに来たの?」なんて言い、惨状を見ても行政とかに任せればいいなんて呑気で人任せな事を言っている
蓬には自分が行動しなければ何を守れないかが決定的に見えていない
曖昧な立場の蓬は戦闘中も街を守ることもバイトを守る事もすぐには選べない。それを夢芽が変えさせたのは良いシーン。「守れるものは守る!」と言って戦い、戦闘後には無事に走り続けているバスを見送れた
蓬の中で何かが変わろうとしていると伝わってきた描写だったな
バイクのエンジンを掛ける場面をこれ程までに緊迫感ある感じに描いた日常系作品がかつて有っただろうかと思ってしまう程に、本作で描かれた小熊とスーパーカブの出会いは新鮮味に満ちているね
これは案外面白そうな作品かも
静かで落ち着いているけれど、何もない日々を過ごしていた小熊が生活を便利にしようと手にしたスーパーカブ
それが小熊の生活を便利にする物というよりも、小熊の心を満たすものとなっていくのは意外
小熊にとってスーパーカブとの出会いは「ない」を「ある」に変えるきっかけになったのだと伝わってくる
ただの移動手段である筈のスーパーカブを部屋から見える位置に移し、早速拭いてみたり、早く乗り慣れようと夜間に出掛けてみたり
小熊の「ない」日々はスーパーカブに跨った瞬間から色づき明確に変わり始めたのだと判る
初心者にはありがちな燃料切れトラブル。それを終えての希望「ある」新しい一日
こういった日常の一コマをスーパーカブと共に過ごしていく中で小熊の日々がどう変わっていくのか、とても興味深く思える第一話だったね
十二支を痛めつけてきた慊人の正体と悲しみ。それを理解している為に慊人を選んだ紅野
物の怪憑きとの交流が増えたとはいえ、まだまだ普通の世界に暮らす透にはとてもじゃないが受け止めきれる真実ではない
そんな傷付いた透を優しく受け止める咲とありさとの関係性がとても良い
楝と慊人の間には親子らしい温もりが全く感じられない
楝は慊人を男として育て慊人が縋る男に平然と色目を使う
慊人も慊人で楝相手に手を上げて首すら締めてしまう
親子間に温もりを求められない慊人だから、代わりに紅野の温もりを求め縛り付けてしまうのだろうね
そんな寒々しい光景を見せられた後だから、透の危機に颯爽と駆け付ける咲やありさの姿に優しさに満ちた温もりを感じてしまう
透の話にじっと耳を傾け心配していると伝える咲、透の為に紅野への想いに区切りをつけるありさ。その後は賑やかな寝間着祭りへ
二人共大切な透の為に温もりを与えている。その様はあまりに尊い
夾達も別方向から透に温もりを与えているね
マフラーを拾って綺麗にした夾、透の不在に料理を作った由希、透の有り難みを伝える紫呉
幾つものおはように包まれて新たな朝を迎えた透。対称的な温もりに居る慊人とどう向き合っていくことになるのか、その方向性が垣間見えた気がした話だったね
第一話ラストで異なる使命を拡張して一致点を見出したかに思えたヴィヴィとマツモトだけど、やはり根本の使命が異なっているなら幾ら拡張しようと対立は避けられないのだと思わずに居られない第二話だったな
「歌で皆を幸せにする」という使命はヴィヴィに相川議員を助けさせる理由となったがそれは対象を限定しないからテロリストも助けてし、「AIを滅ぼす」使命を持つマツモトと相反する
ヴィヴィとマツモトが事あるごとに衝突するのは凸凹コンビだからではなく、単純に目指すモノが異なっているから
なのに同じ未来を目指しているかのように行動を共にしているからおかしな事になる
マツモトは相川の死によって人とAIが手を取り合う未来を皮肉げに話した。なら同様にAIとAIが握手する状況ほど滑稽なものはない
それを証明するように手を取り合った直後に2人の使命は再び対立する。全ての人を救うヴィヴィと未来だけを救うマツモト
どう考えても2人が同調する未来が見えない…
面白かったのは2人の男性の描き方
相川はAI命名法をあくまでも票集めの手段としてしか考えていないから使命を見いださない
対して垣谷は自分を爆破に巻き込んでも相川を殺そうとする程の使命を持つ
非常に対照的な使命。けれど、ヴィヴィの使命においてはどちらも平等に助ける相手となる
助けられる側からすればまさに救世主と言った所
だからこそマツモトの行動は本当にAIを滅ぼす未来に繋がるんだろうかと疑問に思ってしまう
今回の行動も結局はAIの権利を広げる相川を助けるものとなってしまうし、ヴィヴィの感情溢れる言葉を見るに彼女を心無いAIから心有るAIに転化するきっかけとなっているような気がしてならない
AIが人類に反逆する、なんて物語の世界では使い古されたネタだけど、本作ではヴィヴィに課せられた「歌で皆を幸せにする」使命を「AIを滅ぼす」マツモトの使命に絡ませて、徐々に双方の使命の一致点を探っている点は面白いね
ヴィヴィは心を込めて歌う使命を求められる。けれど、ナビが言うようにヴィヴィは心がないから歌に込めることなんて出来る筈がない。
だというのにヴィヴィにはそれが求められているし、ヴィヴィは優しい心を持っているとモモカは言う
それらの考えは一致しない
AIはたった一つの使命を持つが故に他の使命に順応しない。だからヒーローでも救世主でもない歌姫のヴィヴィはマツモトの使命にすぐには賛同出来ない
それがモモカとの約束、相川議員の「いつか君の歌を聞いてみたいものだ」という台詞がヴィヴィの使命を拡張させ、マツモトの使命との一致点を見いださせる
AIがAIを滅ぼすという展開。未来からやってきたマツモトは何処まで信用できる存在なのか。そしてたった一人で人類の未来のために奮闘することになるヴィヴィにこの使命が任された理由とは
色々と気になる点が多く、そして惹き込まれるような第一話になっていたね
これは意外と面白い作品になってくれるかも
絶妙なタイミングで仙石の答辞をぶっ壊し見せ場を奪ってしまった宮村
それを踏まえると今回の話は宮村による過去の自分への答辞の意味合いを多分に含んだ最終回だったと言えるのかな
堀と過ごす幸福な日々だからこそ考えてしまう何のきっかけも起きなかった世界の話。誰とも交流を持たず、他の友人達も深い繋がりを作れず……。そんな薄暗い世界
そうならずに今の幸福を手に入れられたとしたら、確かに運命と言える程に尊いものであり、宮村がずっと手にしたかったものと言えるのだろうね
青空を見上げ風を感じる日向の宮村、俯き明るいものを厭う日陰の宮村
過去の自分から大きく変わった今の宮村は他人を恐れていた頃の自分から卒業できた。自分を祝福できる
宮村にとっては卒業式よりも過去の自分との対話の方が高校最後の一大イベントとなったようで
他にも卒業後のドライブの約束をするレミ達、基子に学校でのハイテンションを知られてしまう井浦など終りを迎える日ならではのイベントも有ったね
何よりも石川と桜の会話は良かったな。話の仕方によっては終わりとなりかねない二人。それを「さよなら」で締めずに「また!」と言って別れられた2人のこれからはきっと明るいものに満ちているのだろうと思えた
堀と過ごした日々への感謝とこれからの日々への期待。答辞のような宮村の言葉を受け止めるかのように堀が満面の笑みで発する宮村を呼ぶ言葉
それらの全てが堀と宮村が幸福なのだと告げてくるね
EDがまるで卒業写真を散りばめているようで、改めて彼らが過ごした微炭酸の日々を振り返られたのは良かったな
果たして正体は見えたのかと問い掛けたくなる程に謎だらけの第一話
夢芽の約束破り、怪獣使いと名乗るガウマ、そして怪獣を倒したダイナゼノン
でも、それぞれが積極的に正体を隠そうとしているのではなく、コミュニケーション不足が関わっている点は印象的
男子と約束してはそれを破る夢芽は自分を「どうかしてる」と言う。けれど、家庭環境や蓬に頼み込む時の態度、約束の場所には来なくても遠くから見ている様子からして何かを求めているのは明白
けれど、それを明かすこと無く自分をより追い込むかのような彼女の言動は気になるね
ガウマは意味不明な存在だけど嘘は一切言っていない。ただ、蓬達に彼の話を聞く気がないだけで
他にも母が交際する男性の男性からの金封、ダイナゼノンに同乗する男性、街を壊す怪獣と正体が見えない存在ばかりであり、同時に正体が積極的に探られる事はない
蓬はそれらよりも夢芽の内面を気にしている
ロボットモノの第一話としては申し分ない構成だったかな
四人乗りロボットというのは珍しいような
今回はガウマしか操縦しなかったけど、今後は他の登場者が操縦することでダイナゼノンが今回とは異なる正体を見せる事も有ったりするのだろうか?そしてそれがそれぞれの登場人物の内面を反映しているようなものであれば面白いものになりそうな予感
飯田さんにお礼して大室山に登ってカピバラに癒やされて。伊豆の魅力がこれでもかと描かれているのにこの旅で回れたジオスポットは1割程度だったのか。驚き
そういった部分含めて終わりの無いキャンプの魅力を再認識できる最終回だったかな
楽しかった時間が過ぎて終わりに近づいて。その中で「うちに帰るまで伊豆キャンは終わらないよ」と言い、遠くに去る伊豆や近づく家に寂しさを覚えるなでしこの姿が印象的
以前、リンはソロキャンの魅力は寂しさを楽しむものと言ったけど、グルキャンだって寂しさを感じる瞬間はある。それは旅が終わって家に向かう時間なのだろうね
だからなでしこがリンを迎えに行ったのは心配だったからというのもあるんだろうけど、その一方で終わってしまいそうなキャンプの寂しさを共有したいと思ったからなのかもなと思った
家に帰るまでがキャンプ。まだ帰宅途中のリンと談笑する事でなでしこのキャンプは延長される。リンと一緒に寂しさを楽しむことができる
旅が終わる寂しさに関するリンの言葉を受けてのなでしこの言葉。それはリンとあまり代わり映えしなかいものだけど、なでしこの口からあれらの言葉が出たということはなでしこの中で寂しさの楽しさを咀嚼できたということなのだろうね
「また行けばいいんだよ」との言葉通り彼女らが再びキャンプに向かう日を寂しさを楽しみつつ待っていたいと思いますよ
余計な言葉なんて何も要らないのではないかと思える程に熱い最終回!
全盛期に戻れないまま挑むテイオー。それをすぐには見られないマックイーン。テイオーの復活を喜びながらも「走れるだけで」と控え目に喜ぶ観客
それらを跳ね除けるこの世のあらゆる番狂わせを茶番に思わせる程の大逆転劇!
マックイーンの為に走る決意をしたテイオーだけど、勝つ自信があったわけではない。それでも「遣れるか遣れないか」ではなく勝つ為に大舞台に立ったテイオーの姿には感動しか覚えない
ただ、やはり世間や仲間達から見ても大舞台に立ったというそれだけで成果であるかのように思われてしまう
だからこそ、実際にレースが始まって独走するビワハヤヒデに追いつかんとするシーンに驚愕させられる。テイオーの名を呼んでから、その名を呼んでしまったことに驚く実況が良い味出してるよ!
その後は誰も彼も、そして視聴者すらテイオーの一挙一動から目を離せなくなるという描写は秀逸すぎる!
「珍しい事が起きた」という意味の奇跡ではなく、「誰もが諦めていたけれど心のどこかで望んでいた光景を実現してみせた」という意味の奇跡を披露したテイオーは確かに歴史を変えたのかも知れない
というか、これが史実をベースにしているという点が今でも信じられないほどに感動的ですよ!
大勝利の後であっても少ない遣り取りのテイオーとマックイーン
少し物足りなさがあるかも知れないけれど、マックイーンはヒロインではなくライバルだから過剰にテイオーを褒め称えはしない
2人にとって望ましいのは再び全力で走る事。それをラストシーンで果たす事が出来たなら、それ以上に必要な言葉なんて無い
大レースの後に主題歌をテイオーを中心にして歌うという終幕を飾るに相応しい描写。そしてテイオーの走りを見て次代の少女達が夢を抱えて学園にやってくるという流れ!
からのうまぴょいにはちょっと笑ってしまったけども。でも、これがウマ娘らしいのかもね
本当に良い作品に巡り会えたと何の迷いもなく言える作品でしたよ!
イェーガー派によってひっくり返った壁内の情勢
イェーガー派が壁内人類、マーレの被征服者、そしてジークによって構成されている事を思うと既に局面は民族や国を問題としていない事が判る
それ故に民族や国に依らない価値観も顔を見せ始めるのは面白いね
当初はイェレナ達を監視していたピクシス達が今度は監視される側に、オニャンコポン達の自由を奪っていたジャン達は今度は檻の中。マーレ人のニコロに暴言を吐くのは同じマーレ人
民族や国、そして力関係に立脚していた常識が短い間に幾つもひっくり返ってしまった
安楽死計画を語るイェレナは復讐を空虚と呼び侮蔑の言葉を投げる仲間を平然と殺す。また、アルミンへの態度から彼女の中でジークの計画に賛同する者だけを味方として扱っている事が判る
ジャンもエレンの非道を散々目にしておきながら、単純な裏切り者と考えずミカサを何故殴ったのかという点からエレンの真意を探ろうとしている
そんな状況だからエレンを暗殺しに来たピークが国よりもたった一人の家族の為にこれまで話題に上らなかった「ユミルの民」という価値観からエレンに味方しようと裏切る姿勢が信憑性を持つ
けれど、ピークが仲間としたのは国だとか民族だとかそういった単位ではなく「一緒に戦ってきた」仲間というのは燃える展開
なら、そんなピークから敵とされたエレンの本当の味方は、敵は誰になるのかと気になってしまう。
レベリオの雪辱を果たす為にやってきたライナーを前にしてエレンが誰を信じて誰を信じていないのかが改めて気になった所で一時休止ですか。早く続きが見たいね
朝倉が言及した多くのファンが長瀬麻奈の幻を追っているという点は印象的
本作は星見プロのアイドル達が成長する物語なのだけど、同時に既に死んでしまっている長瀬麻奈が正しく幻に帰るまでの物語だったのかもしれないと思った
牧野や芽衣の前から姿を消した麻奈。2人は麻奈の不在を知るが、挨拶に来たさくらと琴乃は不在を知らない
元から麻奈が見えていなかった2人には実際の麻奈の存在に関係なく、幻の麻奈を見ようとしているから見えなくても言葉を捧げられる
幻に向かうさくらと琴乃に麻奈とのサヨナラは必要ない
でも、麻奈が見えている牧野と芽衣は別。特に女子高生だった時もアイドルだった時も幽霊の時も近くに居続けた牧野は麻奈を幻と思わない。だから見えなくてもそこに居るかのように呼び掛け続けるし、さくら達のステージを麻奈が見たらどういうか代弁できる
牧野は見えなくなっただけでは麻奈とサヨナラできない
琴乃達が決勝という大切な日を最初の一歩を踏み出した場所から始めたように、牧野と琴乃がサヨナラするのは最初の一歩が始まった教室が最も相応しい
伝えられなかった心残り、アイドルとマネージャーの境界を踏み越える言葉。それらによって正しく終わる2人のサヨナラ
牧野が麻奈の消失に涙するシーンは歌も相まって素晴らしかった
コミック版を読んでいる自分としては牧野と麻奈の遣り取りに色々と心に来るものが有ったり。そういった意味では牧野と麻奈の物語がこうしてしっかりと描かれた点は良かったな
どうやらゲームはアニメの続きの物語となるようだし、ゲームにおいてさくら達がどう成長していくのか早く体感したいものですよ
今回はクリスマスを前に幾つものカップルの様子を描きつつ、他方では石川・由紀ペアや宮村・堀ペアの曖昧な関係性における機微が描かれていたね
また、それらのペア以外も含め、関係性が固まってきたことで未来のイメージへの言及が有ったのは良かったな
由紀が自分を好いているのだろうという自覚はあるし由紀を好いている自覚もある。けれど、付き合いたいわけではない曖昧な関係
少しでも踏み越えれば関係を決定させることは出来る。それを選ばない石川は自分勝手に見えるかも知れない
それでも本人が「今はこれで満足だな」と思うならそれが答えなのだろうね
作中において最も恋人らしさに溢れているカップルと言えば仙石・レミペアだったりするのだけど、レミの家は虫の標本だらけであるために仙石にとって足を踏み入れ難い場所になっているのはちょっと笑えてしまう
頑張れ仙石。マジ頑張れ(笑)
高校卒業。それは環境が大きく変わる時期。だから堀も自分の将来に不安を覚えてしまう
その不安を吹き飛ばす為に必要としてのは宮村。
堀家はクリスマスを楽しくする為に宮村を欲したけど、堀は卒業後という未来の自分を思い描く上でも宮村を必須としていた
でも、一緒に居るなんて今までもしていた事。もっと確かな『一緒』を求めるなら明確な約束が必要だったのかも知れない
高校生で結婚の約束なんて随分早い。ここで大切なのは結婚の約束をした事そのものではなくて、『一緒に居る』と約束しそれを互いに受け入れた事なのだろうね
この回を持って最終回と言われても何の違和感もない構成。次回は何の話をやることになるのだろう?
友崎の悩みと日南の流儀。プレイヤーかキャラクターか。生産的行動か本当にやりたい事か
相容れないものと思われたそれらについて友崎が答えを見出す最終回
日南に唯々諾々と従ってきた彼がヒナミに歯向かった。それだけでも彼の成長や変化が見えるというもの
風香とのデートから日南の遣り方に疑問を覚えた友崎だけど、一方で日南の指南で得た変化に嬉しさも感じていた。それは大きな矛盾だったのかも知れないけど、風香の言葉は友崎が気にする矛盾よりも友崎が短い期間で手にした変化を肯定するものだったね
これは友崎と同じように自分のやりたい事に向き合っている風香の言葉だからこそ友崎に響く
そして友崎が日南にぶつけたのは友崎のゲーム観を基にしたもの
ゲーム中のキャラクターをプレイヤーとして動かしながらキャラクター目線を重視している。だから彼は人生よりもアタファミに熱中していたしパーフェクトヒロインの日南を寄せ付けない強さを手に入れた
それは日南の流儀だけでは確かに説明できない現象
一方で友崎だってその正体を説明できない
相容れない主張は結局勝敗をつけるものにはならないからリベンジが必要となる。アタファミで日南が友崎に挑み続けるように、友崎は日南が示す課題をこなし続け、そしてその中で日南に「本当にやりたい事」を教え続ける
2人の人生攻略は続く。まだまだ原作が続いていることを考えればいい感じの終わり方が出来た最終回だったんじゃなかろうか
前回、三玖に変装中に三玖と遭遇した事で五つ子の空気を最悪なものとしたのに、それでもなお三玖の姿を利用する一花の姿には恐ろしさよりも追い詰められた者特有の哀れさを感じる
そして一花の言葉は信じられる事はなく、一花の敗北は戦争の終わりへと繋がると
姉妹達の戦争の終わり。その悲惨さをもっとも体現しているのが三玖だね
一花や二乃には自分の姿を利用され、風太郎を巡る戦いに怯えて膝を抱え。その様子は他の五つ子に後悔の念を起こさせるもの
三玖の嘆きは争いばかりに目を向けすぎた五つ子の空気を変えるものになる
そこから始まったのは五つ子達による優しく恋を後押しお話
風太郎と会えるのは運に任せてバラバラになった筈なのに姉妹達はこっそりと皆して同じコースへ。
ルール破りが横行しているのは先の戦争と同じだけど、動機が全く異なるから争いにならない。一花による三玖の変装も異なる意味となる
同じ目的の下に同じ行動をして、自分達は三玖に勝ちを譲ったのだと認識すれば争いの為に見ないようにしていた想いにも気付ける
涙ながらに和解していく五つ子の様子は収まるべき所に収まったという印象
それは三玖も同様だったのが何ともらしいね。姉妹に譲られた勝利を手にするよりも姉妹との和解を優先させる
……風太郎が勘付ける形で「好き」と言ったのは少々欲張ったと言えるのかもだけど
五つ子の和解。それに続く形で為された風太郎の謝罪と一花の「全部嘘だよ」発言。嘘が得意な彼女が最後にしたのは何についての嘘だったのか
これは彼女なりの贖罪なのか、それとももっと別の意味があるのか。どこまでも見ている者を翻弄する長女だね
こうなったら続編においてはこの第二期で消化不良に終わった部分含めて、恋の行方を最後まできっちり描いて欲しい所ですよ