Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
良い

今回は幾つかの共生が見られた回だったね
真介は敵として登場した雷堂や丸太の闇とも親しくなり始めている。また、雷堂も力を失った事で迅火達の味方かのように振る舞っている
見方が変わった事で異なる立場の者と共生できるようになった。それは本作の主題に通じる点かもしれないね

氷岩の出現によって判明するのは灼岩が共生の存在という点
芍薬の意識も火岩の意識も残る人と闇の融合体。芍薬は無理やり闇を植え付けられた人間ではなく、闇と生きるを選んだ人間と判る。対して氷乃は共生を選ばず喰らっていた
見えてくるのは共生は不可能という話ではなく、意思によって選ぶ余地が有るという点

共生に意思の介在が可能なら、絶対強者である龍への向き合い方にも似た事は言えるのかな
逃げる他ない強敵、それが変わらぬ法則なのにたまが示したのは戦う選択肢。準備は必要だけれどそこに戦う意思を選ぶ余地が生まれた
不可能に向き合う意思と共生。それは人と闇の在り方を問う本作にて何を見せてくれるのだろうね



全体
良い
映像
良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
良い
音楽
良い

デスティニーの後に続く対立や戦争を描いた作品を見に行ったつもりでいたら見せられたのは恋愛映画だった。そんな心境
いや、詰まらないとかそういう感想なのではなく、世界のどうしようも無さを描く映画を見に行く心構えで居たら、展開されたのはお祭り映画に近かったというか
考えてみれば、コードギアスの映画と同じく久方ぶりにファンの前に姿を表す作品となるのだから、ナチュラルとコーディネーターの対立を新たに描き直すよりもあの頃のファンを楽しませる作品にした方が良いのは当たり前か

SEED作品20年振りの新作映像作品で有りながら時間軸はデスティニーの2年後。視聴者にすれば当時のキャラが少し成長した姿で動き回ってくれるという嬉しい現象だけど、作中人物にすればデスティニープランが提示され世界が揺れ動いてから2年しか経っていないという意味でもあり
多くの者に選択肢は提示されたまま、運命に従う世の中か運命に抗う世の中か。以前のナチュラルとコーディネーターという対立構造よりも大局的な対立軸
その対立軸は思想信条的なものであり、また新しい対立軸だからどちらを選ぶまいと世界は容易に変わり得る

それに向き合う責任を一手に引き受けてしまったのがキラとラクスとなるわけか
これが清濁併せ呑む程の長い人生を経た者であれば異なる受け止め方も有ったかもしれないけど、生憎と二人はまだ年若い。自分がどうにかしなければと頑なになるキラは精神をボロボロにしていくし、政治に長けているわけでもないラクスでは他勢力を納得させる力もない
世界の異変と向き合う中で生じてしまう二人の亀裂を利用する者が現れたとしても、難しい立ち場になってしまった二人が抗えるわけもなく。一方でそんな二人が自分達の関係を語る上では世界がどうのというよりも、愛こそ語るべき言葉として上がってくるというのが本作の構図なのかな
この点を理解するのに結構時間が掛かった為にキラとラクスの関係に間男が入り込む展開にどう反応したものやらと大分困惑させられたよ……

ただ、そのように捉えれば本作で描かれる全てが愛に関連していると言えるわけで
キラにもラクスにも作りたい世界がある。でもこれまで力に頼って対立構造を打破してきた二人はより大きな力を提示されれば世界の作り方が間違っているように思えてしまう。同時に自分達の愛まで間違っているように思えてしまう
そこをオルフェに分け入られてしまった

ラクスにとってキラが自由恋愛によって選んだ相手なら、オルフェは運命によって選ばされた相手
ラクスは世界の選択と共にどちらも受け容れられる立場だが、ラクスを自由恋愛によって選ぶしかないキラには承服し難い話
だからキラはオルフェも世界も取り戻せそうにないと諦めかけた時に激昂し情けない姿を見せたと言えるのかもしれない
キラは今までも運命的な境遇に拠って戦いに身を置くしか無かった。その中でどうにかラクスを選べたのだから、ここに来て運命に拠ってラクスを遠ざけられるとなったら全てを呪うしか無い
でもその感情発露は戦場や世界の責任者ではなく、情けない青年としての己をずっと心に持ち続けていたから発してしまった事かもしれなくて
親友のアスランが乱暴に、そしてより強い力を伴って考え直させて正しい道へと戻してくれた点はキラを普通の青年に立ち返らせつつ、改めて自由恋愛に拠ってラクスを選ぶ原動力になったように思えるよ

戦場の将ではなく青年としての己を取り戻せたならキラや彼を中心とする一派がする事は単純化する
デスティニープランを完遂させようとする思想と対峙するのではなく、愛する女を奪った憎き男を誅滅する為の物語へと集約される
運命がどうのという話ではなく、愛とは何かを語る場へと変貌するわけだ

構図が単純化すれば後はスーパーロボット的に暴れ回って邪魔する男をぶっ飛ばすし、ついでにレクイエムもぶっ壊す
序盤にもガンダムが華麗に飛び回る描写は有ったけど、それにも増して終盤にてフリーダムやジャスティス、デスティニーが暴れ回る様には惚れ惚れとした気持ちよさが有ったね
特に『SEED DESTINY』に幾らか納得できない部分が有った自分としてはシンが明るい表情でデスティニーを駆る様子を見れて割りと満足できてしまったよ

全体としてはズゴックの正体含め「そうはならないだろ」と突っ込みたくなる要素は確かに有るのだけど、ストーリーが進むに連れて難しく考える事が馬鹿馬鹿しくなりつつも、ストレートに視聴者を満足させる展開へと変化していき、最終的に大火力を容赦なく振るうフリーダムという図で終わる本作には強制的な納得感を得てしまった気がしなくもない
TVシリーズでは消化不良気味だった要素を拾い、キラ・アスラン・シンの新たな関係性を描き、そして20年来のファンへ向けた映画としては申し分ない作品となったのではなかろうか



とても良い

突然のお宅訪問、二人っきりだしドキドキせざるを得ない空間なのに逸臣はめっちゃ自然体…。しかもそれは触れる事に躊躇が無いという意味の自然体だから雪がド緊張するのは当然というもの
心も体も近い場所にて行われる多様な交流。相手に触れて、触れるを許して。そうして見えない何かを重ねていく二人の様子は本当に美しい

雪と逸臣は全く異なる世界に属していた筈の人間だった
なのに今は一緒の部屋に居て何種類もの言葉を交わしている。それは肌を重ねるよりも何かを重ねられる時間
なら、それをしてくれる逸臣が雪に向ける感情の暖かさが見えてくるし、それを許す雪の逸臣に対する感情も見えてくる

雪は逸臣の前での口話は空気を重くするからと許さなかった。だから思わず声を発してしまった時にビクッとなる。でも逸臣は許してくれて
相手を知りたいというのは相手の世界に踏み込む、許しが必要になる行為。雪はこれまでの言動から判るように逸臣に様々を許している。でも、それは伝えないと完全な許しにならなくて

鍵の受け渡しはパーソナルスペースに入る許しの証
雪にすればエマは逸臣の世界に入る事を許された人間に見える。だからショックを受ける
でも実際は鍵以外にも相手への許しの証なんて幾らでもあって。りんから、逸臣から教えられた真実の許し、それを踏まえて改めて返す雪の許しと逸臣の反応にこちらまで感情が高ぶってしまいそうですよ



良い

通常、化粧とは見た目を良くするものだというのに壬氏が望むは逆効果のもの。これは猫猫がしている行為と重なるね
そして猫猫は真っ当な化粧と衣装で変身
普段と逆作用を齎す化粧を施した二人が街デート。普段と異なる光景だからこそ心躍るものになったように思えるよ

自分にしているからって、見た目を悪くする化粧術にも通じているなんてこの薬師は多方面に優秀だね。もはや特殊メイクの領域である
見た目が変われば心持ちも変わる。普段は壬氏が猫猫を振り回すのに、街では猫猫が壬氏を連れ回す
ギャップ有る光景が双方の心を楽しくさせる

このまま終われば良い思い出に終止したろうに、異なる顔と関係になった壬氏が踏み込んでしまったのは妓女の闇であり猫猫の闇
不愉快な質問に答えながらも実感的な不快さを隠そうとしない猫猫からは普段は幾つもの化粧で隠している素顔が見えたかのようだったよ…



とても良い

デンケン、お爺ちゃんキャラだしこの試験編のキーパーソンというわけでもないののに、魔法使いの在り方を熟知しているから登場する度に株を上げるね
現代魔法使いの戦い方とはどのようなものか。試験を通して描かれるそれぞれの戦法は自身の信条を反映したもの。それだけに魅力が沢山詰まった者の魔法も魅力的

望む魔法を与えてくれるゼーリエの誘いは垂涎の的の筈
だというのにフリーレンは全く靡かないし、デンケンも同様。魔法そのものの魅力よりも魔法を求める己に魅力が生まれている
だからフリーレンは魔王を倒す者となるし、デンケンも負けても小鳥を手にする
なら、似た話として最高の魔法を持つ者よりも最高の魔法を想像する者の方が魅力的と言えるのかもしれない

カンネとラヴィーネは強大な力を振るうリヒターに追い詰められ、勝てるイメージも湧かない
でも想像を続ければ別の光景が見えてくる。リヒターは水への恐怖が有るから、カンネ達に想像させないよう追い詰める。フリーレンは最悪の事態を想像させラオフェンを釣りだす
自由な想像の先にこそ最高の魔法が在る

誰も想像しなかった結界破りをフリーレンは成し、想像したくなかった水場での戦いでカンネはリヒターを圧倒した
大魔法使いであるフリーレンが勝てるイメージが湧かない程の才を持つカンネ、その魅力が正しく発揮されたね
それはそれとして、想像の限界を超えた状況で殴り合いをしてでも小鳥を奪おうとする宮廷魔法使いとか魅力が有り過ぎてクラクラしそうだ(笑)



とても良い

破天荒な設定や台詞回しで視聴者やイサミを翻弄してみせた本作とて永遠にぶっ飛んでいたら何処にも着地出来ないわけで
そろそろ必要な落ち着ける場所。まさかその導き手すらブレイバーンになると思わなかったけど
彼はロボなのに誰よりも人間らしい。その違和感がやっぱり笑えてしまうよ

スミスとルルの事は基地ではもう殆ど受け容れられているのに、自分が見た光景や体験に意固地になっているイサミはスミスを受け容れられない。コクピットから外に出ても彼の心は閉じ籠もるばかり
求められるは閉じた扉を開くきっかけ。だからってその役目がブレイバーンになると思いもしなかったが…

他者を見れなくなっていたイサミが温かい感謝の環によって自分が何を成したかを実感出来た。それは判りやすく彼の功績を伝えてくれる
心を開けば見えていなかった様々が見えてくる。スミスとて自分と変わらぬ兵士と理解できる
そうして心の準備が整った段階で見せられた光景が絶望的過ぎて…
これ、ここから逆転できるのだろうか……



とても良い

クラスという『空気』から排斥された花火に友崎が施したのは空気を敵とせず抗うキャラ変。それこそが女王であるエリカに対峙する方法と思われた
けれど、日南はそれ以上の攻略法を見せたね。空気に抗うのではなく空気そのものを武器とする、魔王の如き彼女の恐ろしさが垣間見えたよ……

日南がした事はどれもさりげない言動ばかり。表面上は彼女とてクラスという『空気』の一員に見える。でも彼女の遣り方を知る友崎には日南のさりげない仕草から彼女こそが『空気』を操る支配者だという点が見える
それは攻撃対象のエリカにすら察知させずに進行するからこそ誰にも止められない

魔王が操る『空気』はエリカの敵となって排斥しようとした。それはエリカが本当の意味でボスであれば正しい攻撃かもしれない
でも、クラスの中に本物のボスなんて居るわけがなくて。キャラ変しても虐めを許さない花火が掲げた武器は『空気』を敵に変えない遣り方
花火のした事こそ最も尊い行いであるように感じられるね

騒動後、花火がクラスに馴染めた様子は良かったな。ストレートな物言いはそのままに面白キャラとしてクラスに溶け込んだ。以前は対立していた中村とも和解できたし
花火が良い変化を見せた他方で日南が見せた魔王の力はとても恐ろしいもの
パーフェクトヒロインと呼ばれる日南の真髄は何処にあるのか?それを探る新たな冒険が始まったという印象かな



とても良い

蔓延る噂や坂柳の圧力に屈せず過去を詳らかにして、その上でこれからを戦うと誓った一之瀬の姿は美しいね
一方でその背後には泥のような号泣や強者達の思惑が潜んでいたという構図が別の意味の美しさを見せ、かなり興奮させてくれる内容と感じられたよ

一之瀬が語る罪は本当の意味での悪行からは程遠い。でもそれまで優等生だったろう彼女のアイデンティティが崩壊してしまうには充分過ぎる罪
それが有るからこそ、彼女は悪にならないままにの罪を抱え続ける事でクラスの為に身を砕くリーダーへと逆転するのは納得できる話
でもそれは他者からどう動くか想像しやすいという面もあって

一之瀬の罪は決定的ではないから破滅は起きないが騒動とはなる。その騒動に狙った人物を巻き込む暗躍は坂柳にとって容易。同様に綾小路も坂柳の思惑に自身の暗躍を滑り込ませられる
一ノ瀬の復活劇が表舞台としたら、強者達の暗躍が潜む裏舞台こそ今回の全てが詰まっているね

そして他の強者よりも綾小路が得たものは最も大きい。軽井沢との噂を矮小化し、櫛田の情報と一之瀬からの信頼を得ている
自身を操ろうとした坂柳も、頼りになる人物と認識してくれた一ノ瀬も。全てを駒として操るバレンタインチョコよりも真っ黒な彼の正体には毎度のこと惚れ惚れとするよ



とても良い

一つ一つなら取るに足らないものであっても積み重なれば大きな何かを変えるものとなる
たまが考える親切作戦はそういう類。迅火はそれを戯言と受け取るけれど、迅火とて一つ一つの中に居るし、迅火がした行為が大きな何かを変える事もある。そう感じられる回だったかな

今回の闇退治は結局トドメを奪われてしまうし、親切が広まったかも判らない
でも少年の母親は助かり、恨み言を吐いていた少年含め礼まで言われた
迅火が人質を見捨てなかったという一つがまるで親切のように人の心に作用した例と言えるね

灼岩は改造され多くの人を殺してしまったが、それで全てが悪い人生になったと思わず、たまや迅火達に出会える人生に変わったと思っている
一つの思い込みが灼岩の人生そのものを変えようとしている
だとすれば雷堂と迅火の果たし合いも違った見方が出来るのかな

雷堂が持つ人間の強さは迅火を圧倒する。それに合わせようとすれば半端者の迅火では敵う筈もなく
人間ではなく闇として力を振るえば勝ちを拾える、命を拾える
雷堂への敗戦という一つが、雷堂に見逃されたという一つが迅火に大きな成長を齎したように思えたよ



良い


とても良い

順調に逸臣との触れ合いを重ね彼への恋を確かにしていく雪の様子にはほっこりした気持ちになってしまうね。また、りんやエマの純情な片思いがこれからどうなって行くかも気になる構図になっている
それだけに雪の為だけに手話を覚えた桜志が想いの行き場を無くしていく様が可哀想で可哀想で……

桜志の気持ちは雪に全く伝わっていないが、見る人が見れば彼の努力だけでなくその背景に有る想いまで気付けるわけで
だから超マイペースな逸臣でも桜志を前に緊張感を宿らせる
いわば桜志はこれまで雪を見守ってきた男と言える。なら逸臣が彼から雪を奪い取るのは必要な工程で
それを雪が察しないよう配慮する逸臣はやはりイイ男

買い出しメンバーの中で交際が始まっている者は居ない筈なのに逸臣が雪に向ける目線は既に恋人へのそれ
心配する京弥やりんを他所に二人は二人の世界を交流させている。勿論、二人だけで全てが満たされるわけではないから、京弥達の助けで雪が逸臣の世界を更に知る事も有る
雪は聞けない逸臣の声。それを気にする雪の様子はいじらしい

そうなれば、雪や逸臣が持つ楽しさやをりんにお裾分けする事も出来て
逸臣の協力(?)によって進展を見せそうなりんと京弥はどうなるのかな?
ただ、その二人以上に展開が早い逸臣と雪がどうなるかも気になるけど。「帰る」からの「俺ん家」は超展開すぎて雪の幸福感がオーバーヒートしてしまいそうだ(笑)



とても良い

シンプルながらも知識と発想を要するミステリは良いものだね。猫猫の特徴がよく活きる
けど、この解決は誘導された類。羅漢の依頼で始まった調査は困り事を回されたと云うよりそもそも猫猫なら真相に到れるという認識が前提に有ったような
見えない意図が気になる回だったね

細工師の件も似た構図を持つけど色合いは別物
父親の遺言や形見が示す意図は見えない。けど、技術継承の為には意図を明らかにしなければならない
猫猫は鍵のトリックを解き明かしつつ、細工師の想いの鍵も見つけなければならない
でも、細工師の意図そのものを見出す役割を持つのは三兄弟自身

猫猫が見つけた鍵さえ有れば適切な者が想いの鍵を開ける
鍵の誘導に拠る真実への到達。猫猫は無事に仲介できたと言える
ただ、そうなると気になるのは真実へ誘導した羅漢の意図。細工師の鍵を猫猫が見つける事で猫猫がどのような心境に辿り着くと想像していたのか、彼の想いは読めないね



とても良い


とても良い


とても良い

小鳥の狩猟から人の狩り合いへ発展した一次試験。魔族との単純な力のぶつけ合いとは異なる、知恵や能力を活用する人間の戦いが繰り広げられているね
人間の魔法には様々な傾向や得意ジャンルがあるのか、戦い方にはそれぞれの性格が反映されているね。それ故に人間同士の戦いは魔族とは別種の面白さが早くも見えてきたよ

ヴィアベルは人間の魔法使いとして最も特徴的
魔族だけでなく人間とも長らく戦い地獄を見てきたという彼は殺しを厭わない。だというのに彼の魔法は拘束であり対峙したユーベルに言わせれば自身の心に猶予を求める為の魔法。残忍さだけでない彼の性質がよく表れている
だからフェルンがエーレを殺したと言った時に彼は引くわけだ

結局小鳥の奪い合いであり殺し合いではないからこそ相手を単純に殺すよりも相手を騙す技量の方が時に有用となる。屈服させて小鳥を渡させるのも、パーティが欠けたと嘘吐いて引かせるのも実力
その意味では対人戦と関係のない処で小鳥を手に入るというのは面白い話。これはこれで運も実力の内と言えそうだ

フリーレンサイドではそもそも試験に何を求めるかという点が語られたね
リヒターが語るのは魔法使いとしての欲求。望みが手に入るという垂涎の報酬だから人殺しも許されるという人倫を踏み外す論理
これを長く生きるフリーレンやデンケンが否定するのは印象的。魔法使いとして大成した二人だけど、その言葉は多くを見てきた人間・エルフならではの含蓄があるように思えたよ



とても良い

異常な演出に慣れてきたのか、1・2話程には抱腹絶倒にはならなかったような…。いや。それでも充分に可怪しい事態ばかりなんだけど
一向に慣れを見せないのがイサミか。当初のクールさは何処へやら、ずっとイジケている。いい大人が本気でイジケるとどれだけ面倒かという事が判る回でしたよ(笑)

動かないイサミに変わって動いたのがスミス。彼は彼で難儀な状態になっていたね
あの状況で敵かもしれない少女を匿うのはかなりの心労。だというのに周囲から「こんな時にお盛ん」なんて勘違いされているのは笑えてしまう
今回は報われなかったが、次回以降に助けた意味が生まれるのかな?

今回は水中戦、折角鍛えた仲間の活躍が無いのは残念だけど、つまり事態はイサミとブレイバーンに委ねられたという事で
イジケていても寝ていても彼らが戦うしかなくて。なんだかんだ勝利を重ねられた事はいい加減にイサミを前向きにしないだろうか?それとも次回もイジケるのかな(笑)



良い

花火はいつかの友崎よりも数段速いペースで成長しているね。それもこれも彼女の素質や協力者の多さが関係しているのかな?
前回の面々だけじゃなく風香までこの計画に賛同してくれている
友崎が始めたこの協力の環は教室の勢力図がひっくり返る予兆かのよう

印象的な場面となった風香と花火の会話シーン
これまで接点がなく、性格もあまり似通った点の無い2人だと得られるものは少ないように思えてしまうが、風香はこれまで見えなかった面を教えてくれるね
集まりから見れば紺野は花火を虐める嫌な奴。けど風香に言わせれば彼女やその周囲にも背景があって、逆に虐められる花火の方が強く見えるというのは面白い話

あれだけ教室を支配していた花火を非難する空気が彼女のキャラが確立された事で反転した
彼女を支える為に友崎達がした事は無駄では無かったと判るね
でもそれがボスを打倒した事にはならなくて
残された最後の試練、次回がどのように描かれるのか本当に楽しみですよ



普通

3期に入ってから急速に目立ち始めた山内のフラグ建設っぷりが凄まじい……
さておき、一応はバレンタインデーだった為か恋愛を意識させる要素が多かったような
特に仄かな恋心をアピールする軽井沢は可愛かったね

チョコの受け渡しが想いの遣り取りに直結するように思えるから誰が貰えるか誰が渡すのかと多くの生徒が浮き足立つ
それに興味を示さない堀北はマイペースだけど、彼女が別種の想いを向ける櫛田とはどうにも通じ合っていないような
やはり物が介在する方が想いは証明されるもの

だとすれば綾小路が全く意識して無くてもチョコを用意していた軽井沢の想いは確かに存在するとのだ判るし、言い訳を二重に用意して余計な負担を掛けまいという想いの深さも感じられる
綾小路も少しずつ軽井沢に応え始めるかのような素振りを見せているし、色々と期待してしまうね

その反面、他にチョコを貰っていたり、一ノ瀬と二人きりになっていたり…
チョコが軽井沢の想いを証明しているなら、綾小路のお粥は何の証明だったのやら
そして始まるのは人の想いを利用するかのような誹謗中傷の嵐。一ノ瀬への個人攻撃から始まった噂の遣り取りは思わぬ方向へ進んでいるね



良い

迅火と真介の過去や慟哭が描かれる事で二人の人となりが更に深掘りされたような
どちらも共通するのは力を欲したという点。でも無力な自分を知って起こした行動が違ったね。真介は無力だから涙を流し、迅火は無力なまま他者に向けた
それでも作品そのものを通して有るのは力の虚しさかな

精霊転化で化け物みたいな力を手にした迅火を泰山があっさり打ち砕く。灼岩とて力を求めたが結果は同郷の者を殺しただけだった。幼い迅火を守ろうとした闇すら人に容易く殺されてしまう
力が有ったとしても、それが他者の横暴を防ぐ源にすらならない。こうなると力無き者が示すものの方にこそ価値が見えてくるのかも

力を欲しながら叶わず。それでも灼岩が味わった理不尽の為に涙を流せた真介はとても特異な存在だと感じられるね。その涙が彼女を止めたのだから
なら更なる力を欲するばかりの迅火も真介に学ぶ必要がある。それはきっとこの作品において人とは何か、闇とは何かを教えてくれるものになっていくのかもしれないね



とても良い


とても良い

何もかもが酷い(笑)
正体不明のロボと共闘して大きな力を振るった隊員を尋問するのは考えてみりゃ当然なんだけど、「ブレイバーンとは何だ?」と聞いてる時点でそれはもうギャグなんよ
あと、ブレイバーンの人の話を聞かない態度もギャグ感を増幅させているね(笑)

今の処、イサミとブレイバーンに全く相棒感はない。イサミは巻き込まれた側でブレイバーンは人の話を聞かない。あと、イチイチ言動が変態っぽいから余計にイサミと心が通じ合ってる感が無い(笑)
だからこそ、司令部すら気が滅入る遣り取りに終止する中で全てを繋ぐ存在として機能したのがスミスかな

軍はイサミを敵かと疑う。対しスミスは救世主の可能性を提示する
現実にイサミはブレイバーンに乗るつもりなんて欠片も無かったのに味方を救う為にブレイバーンに乗って戦う道を選んだ。その意味で彼は救世主へと変化し始めたと言える
まだ自分がブレイバーンと一緒に戦う理由なんてこれっぽっちも納得できていないのだろうけど、それでも戦った点は賞賛すべきなのだろうね

それはそれとして、あのEDは一体何なのか(笑)
OPや本編が割と真面目にバカやってる内容だったから、せめてEDぐらいは落ち着いた曲調でやってくれるかと思いきや、半裸の男二人が熱唱するなんてちょっとどうかしている(笑) 手を合わせ結ぶシーンなんてつまりそういう暗喩なのだろうし
真面目に巫山戯過ぎている本作、何処もかしこも目が離せないよ(笑)



とても良い

好きを自覚した雪が逸臣への想いを積み上げるかのように彼に近づいていく様子はいじらしくて可愛らしくて、そして温かな愛情に満ちているね
特にあの手話ノートなんて雪の想いが溢れ出してくるかのよう。なのにノートよりも本人から教わる事を選ぶ逸臣の接近力……!
雪の予想を軽々超えてくる彼だからこそ、雪をドキドキさせるのだと判るよ

そんなタイミングで登場するのが他の女というね…!
雪は相手を見て会話するから、視界全てで相手の意志を汲み取ろうとする。だから逸臣が納まるフレームに仲の良い別の女性が入ってくると、逸臣と意思疎通出来ないかのような感覚が生まれてしまうのかな
かといって、そこで落ち込み過ぎずに恋する乙女として頑張ろうと思える彼女は強いね

恋の強さを覚えた雪だから迫る門限や桜志が居ても走り出せる
そして逢えた逸臣は普段通りのテンションだから、雪も変わらぬ交流を再開できる
でも、逸臣とはまだ全てを打ち明けられる間柄ではなくて。でも手を握っている間だけは言葉を交わし合えるから
想いを交わしつつ、交わさない想いも有る二人の様子がとても尊い……

もう半ば告白しているんじゃないかと思える雪と逸臣だけど、好きを伝えてないから、互いに別の異性の存在を気に掛ける。恋に不安があるから指を交わして何かを確かにしたいのかもしれない
また、雪視点では不安な存在と言えるエマだけど、彼女とて恋に悩む女性。そんな人が見つけてしまった雪と逸臣の恋の形跡は彼女に何をさせるのだろうか…



良い

話の構図は前回と似たタイプか。事件そのものは簡単でも解決編で明らかにされなかった要素や事件を取り巻く別の謎が視聴者をモヤモヤさせる
余計なものに触れる必要は本来ない。猫猫もそれは弁えているというから必要以上の推理はしないというのに、謎の方からやってきた感じですよ

食中毒事件は知識さえあれば解決は容易。前回と同じだね
でもあの推理じゃ昔の食中毒事件や犯人に知恵を授けた者の正体までは判らない
でも知り過ぎない話し過ぎないよう自分を律する猫猫には不要な真相だからこそ、別の謎は靄のように漂ったまま誰にも触れられない

事件以上の謎として接近してきたのは羅漢だね
ボヤ事件の噂から猫猫に興味を持っている点は明らかだというのに他に関心事があるように話を曲げるから彼の正体を判らなくさせる
何やら不吉さを覚える猫猫からして、謎の向こうからやってきた新たな謎は彼女に思わぬ危険を齎すものに成りそうな…

せめて壬氏へ不意に見せてしまった悦楽顔のように、猫猫が喜びを覚えられる要素が有る話となれば良いのだけれど……
というか、酷い妄想にふけっていたからって壬氏になんて表情を見せているんだ。見てしまった壬氏もかなりアレな感じになってしまったし(笑)



良い

小鳥の捕獲を目指す魔法使い試験は実質的に狩りのようなもの。そして狩りと捉えた場合、今回行われた全てが狩りに思えてくるのは面白い
合格を目指す魔法使いは小鳥を狩る。他の魔法使いは小鳥を持つ魔法使いを狩る。そうして協会は強い魔法使いを狩る
ならフリーレン達はその狩猟関係から生き延びる術が求められるわけだ

小鳥は無闇矢鱈に狩れるものではない。観察し生態を掴み捕獲方を定めた上で狩猟に入る必要がある
でも、その際には自らも知る必要がある。竜に怯える己、意外と仲良しなラヴィーネとカンネ。そうして見出だせるのは捕獲に必要な手順
手の内の札を使えば小鳥は狩れる。でもそうすると他の狩猟者に手の内が知られてしまう構図

フェルン達は小鳥を捕まえた為に他パーティから狩りの対象に選ばれる
またフリーレン達は小鳥を捕まえる為に湖を凍らせる手法を採ったけど、それによって彼女らも注目を浴びる、つまりは狩猟者から観察されてしまうというわけだ
デンケンという実力者により説明されるフリーレン達のみならず他受験者の思惑。ああも盤面を把握出来るなら、彼は狩猟者として一級品と判るね

始まるのはこれまでの魔物が人を狩るような戦いとは異なる人間同士の狩り合い
相手を殺すのが目的ではなく、目的を達成する中で相手を死なせても良いとする戦い。だからそこで採れる戦術も幅広くなる筈というのに、古い戦い方に終止するフェルンの対人戦は果たしてどのようなものか
狩りの中でフリーレンやフェルンが見せるだろう知恵と力、次回も楽しみだね



良い

友崎による花火改造計画、その中でかつて自分が受けた練習法を講じるわけだけど、花火には不向きな部分もあったようで
友崎は友崎のゲームを通してリア充を目指している。なら花火だって花火向けの人生攻略法がある。それを探る回となったね

根暗ぼっちだった友崎と既に居場所のある花火では必要とする武器は異なる
でも自分の武器しか持たない友崎では花火にはどんな武器が最適か判らない。だからこそ花火改造計画の参加者は少しずつ増えていくわけだ
それは単純に花火の味方は居るのだと彼女に教えるものでも有るね

そうして見えたのはクラスメイトへの興味の薄さ
まだそれを武器と言える程ではないけれど、試行錯誤を通して攻略の鍵を見つける様は本当にゲームめいているね
そうした流れだからゲーマーの友崎がリーダーに推される流れにも納得できる

一方でこの集まりは参加者にも人生攻略の場となっているね
水沢も竹井も集まりを通して花火を知るし、特に水沢はこの集まりも学びの機会となっているかのよう
また友崎も花火を育てる自分、それに反する日南という構図から彼女を学んでいる。少しずつ強調される日南の仮面、人柄の良さが見え始めた花火と反比例しているかのよう



普通

特別試験が無いからとて穏やかな時間とならないのがあの学校の特殊性か
突如流れ出した様々な憶測や噂。それは一見すれば高校生らしい無責任さを感じるものの、一方で競争激しい学校ならそこに特別な意図はきっと存在しているわけで
一ノ瀬に訪れた試練に対して、綾小路はどう関わるんだろうね?

軽井沢や平田がフリーになった驚きを吹き飛ばす山内と坂柳の接触。前々回のアレを覚えていれば坂柳の意図は見えるものの、だとすればそれが一ノ瀬への攻撃とどう繋がってくるかまでは見えない
下らない憶測や噂だとしても操るのが坂柳なら、そこに危険な意図を見出さずに居られないもの

だとしたら、犯人を坂柳と察しつつも何も手を打たない一ノ瀬の意図も気になる構図となっているね
掘北が手を差し伸べたというのに拒絶した一ノ瀬。こうなると彼女が一方的にやられているというより、これはこれで彼女の戦い方なのだろうと思える
そんな彼女に過剰な助けを与えるのは間違いかもしれない

それにしても今回の綾小路は多くの女子と関わりを持ったね。いつの間にか彼も頼りにされる存在となったようで
でも、そうなれば厄介事も抱え込むわけで
坂柳や一ノ瀬の意図が見えないままに巻き込まれる憶測や噂を用いた攻撃、綾小路はこの局面でどう動くのが正解と言えるのだろうね?



普通

闇の正体がただの少女と判明し、更に真介も農民出身であると知れた事で物語に深みが出てきたような
どちらも社会の弱者、これを基に真介は力が必要と言うけれど、それが必ずしも正しくないのは灼岩の在り様が示しているね
力が無いから利用されたのか、力が有るから襲ったのか?それを問う内容となっていたかな

灼岩はその見た目により村から排斥されてしまった
なら真介が望んだような力を手に入れた彼女は社会的強者になれたのかというと話は単純じゃない
故郷を滅ぼした彼女は弱いとか強いとかそういう次元ではない罪を負ってしまった。記憶を失った間の出来事だったから許されるとも言い難い

だとしたら、たまの協力で力を得ている迅火にも似たような事は言えるね
彼は闇を圧倒する力を持つ。でもそれは必要以上の力だから、より強い者への挑戦を許してしまう
喧嘩両成敗としても本来は不要である筈の断怪衆本山への強襲。この理不尽を許してしまう強さとは本当に正しいものなのか、それを考えさせられる構図でしたよ



良い


Loading...